変革期だからこそ、現場経験を活かして次の成長ドライバーを模索

変革期だからこそ、現場経験を活かして次の成長ドライバーを模索

このスト―リ―のポイント

  • ファッションだけでなく多様な業界を俯瞰した上でアダストリアを選択
  • お客さまの変化に逸早く対応し、新たなビジネスモデル構築に挑むアダストリアの企業姿勢
  • 顧客視点、店頭起点を全社員が共有するアダストリアの風土

見聞を広めるために学生時代は、世界各国を旅行した。ぺルーではマチュピチュに訪れたり、カナダではオーロラを見たりと想い出は尽きない。アダストリアを選んだのも海外事業に携わりたかったから。ただ、店舗でスタッフや店長として働いていくなかで、お客さまが洋服を選ぶ軸が変わって来ていることを痛感。本部スタッフに公募し、店舗の業務改善に取り組んだ。その後は、社内ベンチャー的組織である「イノベーションラボ」で新規事業の創出に挑んでいる。

Profile

長島 雄太

株式会社アダストリア

アダストリア・イノベーションラボ アシスタント マネジャー
2013年4月入社
法学部 政治学科専攻

206502select.jpg

アダストリアに入社後は、展開ブランドである「グローバルワーク」の幾つかの店舗でスタッフとして勤務した後、店長に就任。現場経験を活かし、現在は本部にあるイノベーションラボで新規事業開発に従事している。

「海外で働きたい」を軸にさまざまな業界に着目

2020-01-22.jpg

大学時代はバイトでお金を貯めては海外に行っていました。1年次の春休みに英国に1ヶ月ほど留学。4年次にはアジア、ヨーロッパ、南米、中近東、北米などを回りました。自由に使える時間があるうちに、できるだけ行きにくいところに足を延ばしてみたい、当時はそんなノリだったと思います。

就活の軸も「海外で働きたい」ということでした。それを軸に業界を絞っていったのですが、もう既に海外に進出している業界だと前任者の仕事を引き継ぐイメージが強かったので、これから海外進出を目指している業界・企業に着目しました。最終的に絞り込んだのがファッション業界、通信業界、不動産業界で、そのなかから4社の内定をいただきました。海外で何をやるのかには全然こだわりはありませんでした。新しいことを海外で広めていければ良かったんです。むしろ、誰と働くのかを重視し、社内の雰囲気、内定者や面接官などの印象を踏まえて、アダストリアを選びました。

入社後、最初は「グローバルワーク」というブランドの愛知県の店舗にスタッフとして配属になりました。2年目に愛知県内の同じブランドの店舗へ異動。3年目に関東の店舗。4年目に同店の店長になりました。5年目に社内公募で手を挙げ、本部の営業企画部に入り業務改善に取り組みました。私が担当したのは、お店のレジのリニューアルプロジェクト。システム部門と連携し、仕様を決めたり、システムができあがった後の店舗への導入までを担当しました。1年後に支店営業本部に移り、4ヶ月ほど現場の業務改善を行いました。その後、2019年5月イノベーションラボに異動となりました。営業企画部は売上拡大というよりも経費削減がミッションの部署で、どちらかというと守備的な立場でした。新しいことに挑戦できる仕事がしたいと思い、以前から「一緒に働きたい」と思っていたイノベーションラボの部長にアピールしました。

新規事業の創出をミッションとするチームの一員に

206440select.jpg

イノベーションラボは、社内ベンチャーのようなチームで、次の成長ドライバーとなりうる新規事業の創出がミッションです。私自身も新規事業プロジェクトの開発を担当しており、ローンチ後、うまく事業化出来れば、その事業責任者も務めることになっています。このプロジェクトでは、アダストリアの強みである、1,000万人以上の会員様がいらっしゃる.st(ECサイト)、そして1,300を超える店舗網と販売スタッフを活用して新しい購買体験をお客様に提供する事を目指しています。

このプロジェクトには私はゼロから参画しました。「変化が激しいこれからの社会で、さらにお買物体験を向上させる方法はないか?」という課題をイノベーションラボで検討・実行することになり、そのタイミングで私が異動してきました。なぜ、私であったかというと3年前に社内で事業提案プログラムが行われ、その時に同期と二人で同じ様なテーマでアイデア提案していたからです。その選考過程で、現在のイノベーションラボの部長と知り合いました。この時がきっかけとなって、私に声が掛かったのではと思っています。「このプロジェクトを任せたい」と言われた時は、「絶対やってやるぞ」とワクワクしました。

もともとこうした検討が必要とされる背景には少子高齢化や都市部への人口の一極集中というキーワードがありました。また、お客さまの購買行動も多様化しています。その様な変化が起こりつつある世の中で、今まで通りのビジネスモデルでは「お客様の期待に答え続けるのは難しいかもしれない」という課題に直面しました。アダストリアではコーポレートスローガンに「Play Fashion」という言葉を掲げています。これまでアダストリアでは多くのお客様にFashionを届け、そしてFashionを楽しんで頂く事で成長してきました。そしてこれからもFashionを届け・そしてFashionを楽しんで頂ける未来を創る事が使命です。このプロジェクトでは、今までとは違ったアプローチで、都市部はもちろん全国で如何にFashionを楽しんで頂ける環境を作っていけるか?をテーマにしています。
プロジェクトを進めるにあたって、コンセプト設計・運営方法・システム開発といった全体に自身が中心となり、検討を進めています。

店舗での経験で培った顧客視点の発想と人材の大切さ

206607select.jpg

入社後振り返ってみると、店長を経験したことが私のターニングポイントとなりました。正直言って大変でしたね。お店は120坪とそこそこ大きく、売上規模も埼玉県内で2番目でしたが、スタッフの人数が不足していました。そこで人を増やすことで運営を安定させ、売上を伸ばすことが当初のミッションでした。まずは、アルバイトから知人・友人を紹介してもらうことにしました。アダストリアの雇用環境は自信を持って人に薦められるので、アルバイトだけでなく社員希望の方も多く来てくれました。おかげで、順調に採用することができ、スタッフを倍増させることができました。次は業務の質を上げようと考え、担当制・スペシャリスト制を採用しました。通常だと、アルバイトであっても、レジも作業も接客もできる、と何でもできるようになってもらうのですが、得意なことや好きなことを頑張ってもらおうと考えました。

ただ、その考え方を理解してもらうのは、簡単ではありませんでした。ずっと、「何でもできなければならない」「売上も全員で担う」という文化があったからです。それに対して、私は「接客を頑張る人は数字ではなくお客さまを見て、きっちりおもてなしをしてほしい」と伝えました。「前は皆で売上を上げるぞという空気があったのに、何故あの人には負わせなくて良いのか」と以前から働いてくれていたスタッフは不満を感じていました。そこで、休憩中やふとした時間にちょっとした不満を聞くなどしてスタッフとのコミュニケーションの量を増やすように心がけました。段々と私の方針が浸透していくと共に数字も伸びていき、スタッフみんなが協力してくれたおかげで、前年度比ランキングが館内で2位に入りました。

店舗で働いたことはとても良い経験になりました。店長の仕事で、10人ぐらいのスタッフのマネジメントを経験できたことは貴重な経験だったと思っています。ただ、私自身は、店舗一筋とは思っていませんでした。与えられたミッションにしっかりと応えて行けば、自分が本当にやりたいことにいつかつながると信じて取り組んでいました。

店長をやって学んだことは「お客さまの視点」と「人の力」を合わせることで売上を伸ばせるということです。そのためには人材の育成がとても大事だと学びました。スタッフが育ち、やりがいを持って働けば、お客さまの満足につながる。この経験が、新規プロジェクトでも活きています。

足りない知識は熱意でカバー、新規プロジェクトの成功を目指す

206370select.jpg

新規プロジェクトを手掛けることができたのも、私にとっては価値ある経験でした。何しろ、自分1人では何もできません。アプリを作るとなるとシステム部門と、スタッフを採用するとなると人事と、売上だと経理と連携する。ほぼ全セクションと関わっていきますが、そうしたメンバーと会話しながら物事を進めていくには、自分の知識が足りていないと感じることが多々ありました。それでも対等に話して議論をしないといけないのです。とにかくそれが大変でした。試行錯誤しながらも途中からは、任せるべきところはそれぞれのプロに任せる、プロジェクトに関わるメンバーから「協力します」と言ってもらえるように働きかけることを意識するようにしました。まだまだ未熟な部分も多いのですが、周りを巻き込むためにはこのプロジェクトにかける熱意を伝えることが一番。上司からも「魂を込めろ」といわれています。

プロジェクトを進める上で一番重視しているのは、お店での経験を活かすことです。「お客さまを知っている」ということは事業を行う上での強みになると思っています。例えばある課題があって3つの解決策の中から1つを選ぶとすると、コスト的に有利なものを選択しがちになってしまうのですが、「お客さまにとってベスト」はどの選択肢なのかを考えるように意識しています。

プロジェクトメンバーのバックグラウンドはさまざまで、マーケティングやIT、海外の現地法人などの出身者もいます。それぞれのスペシャリストが揃っているので、普通だったら実現が困難な課題であっても、「こうしたら」という解決策やアイデアが必ず提示されてきます。また、イノベーションラボの部長もプロジェクトや事業の立ち上げ経験があり、知識も豊富なので、気付いたことがあれば親身になってサポートしてくれます。

新規プロジェクトをローンチした初年度は本当にお客さまに満足して頂けるかを検証していきたいと思っています。売上ももちろん大切な指標ですが、「利用してくれた方の満足度」を最重要指標として設定しています。2年目からは事業を拡大しより多くのお客様に届ける事を目指します。そして事業が成功したら、今回の経験を経て成長し、また新たなプロジェクトに携わっていきたいです。

206652select.jpg

株式会社アダストリアについてもっと知りたい方はこちら

採用ホームページ 

マイページ登録はこちら

2022 ADASTRIAマイページへ 

株式会社アダストリアについてもっと知りたい方はこちら

Related Stories|関連ストーリー