実施前に知っておきたい!新入社員研修の目的と求める成果とは?

実施前に知っておきたい!新入社員研修の目的と求める成果とは?

企業が新卒採用をした場合、新入社員研修を行うのは一般的なこととして知られています。しかしあまりに一般化しすぎてしまったため、新入社員研修を準備する際に改めて「目的と求める成果」について見つめなおさない担当者も意外に多いのではないでしょうか。せっかく新入社員全員がそろう貴重なタイミングでもありますし、意味のある新入社員研修にするためにも、ぜひ目的と求める成果を意識してプログラムを進行してみてください。

新入社員研修の目的とは?

新入社員研修を実施する目的は主に下記3つに分けられます。

事業内容や理念の理解

まずは事業内容、そして企業の大切にしている理念などを学んでいきます。新入社員といえどもお客様にとってみればその企業の一員。自分の会社の理念や事業内容については、自分の言葉で語れる必要があります。ある程度は業界研究、企業研究を通して勉強しているはずですが、就職活動から時間も空いており、言葉でなんとなく理解したつもりになっていることも多いものです。社会人としての意識を引き締めさせるためにも、今一度しっかりと理解を促しておく方が良いでしょう。

コンプライアンス、社内規定などのルール理解

コンプライアンス、社内での細かいルールなども重要な研修内容の1つです。大手企業であればなおさら多くの人と接していくわけですから、社内規定などのルールを守って行動していくことも組織運営上重要になってきます。また、特に対外的にはコンプライアンスも重要になってきます。例えば、大手企業で新人が機密情報の入ったUSBをなくしてしまった場合は、損害賠償のような大きな問題に発展する可能性があります。また悪気なく同僚に伝えた内容が、何らかのハラスメントに該当し信用を落とすことになった、なんてこともあるでしょう。そういったことを起こさないためにも、コンプライアンスや社内規定などはしっかり身につけさせることが重要です。

社会人マナーの理解と実践

社内規定以外にも社会人としてのマナー、ビジネスメールや上座下座、身だしなみなどを把握しておくことは必要です。お客様先で失礼があってはならないですし、社会人として相応の振る舞いができなければ、新人も教育出来ない会社だと思われてしまいます。そうならないように、マナーは実践できるレベルまで研修で叩き込んでおくことが重要です。

新入社員研修のメリット・デメリット

では次に新入社員研修を行うメリット・デメリットを考えていきます。まずはメリットからご紹介しましょう。

新入社員研修のメリット

新入社員研修を行うことでのメリットは下記の3つです。

  • 企業理解が深まって帰属意識が高まる
    
研修によって企業を理解することで、「自分の会社だ」という帰属意識が高まります。これは仕事に対するモチベーションなどにも影響するため、重要です。
  • 同期の結束力が増す
    一緒に新入社員研修を受けたことで、同期の結束力が強まります。できれば寝食を共にできる機会を作っておけば、さらにお互いの結びつきも強まり、辛い時にもお互いに相談に乗りながら支えあうような環境が出来上がります。
  • コミュニケーション量が増える
    
研修を担当する既存社員と新入社員は研修の間、密にコミュニケーションを取るため、配属時には社内に同期以外の信頼できる人間が既にいることになります。事前にそういったつながりがあると、そのつながりを通してコミュニケーションも活発になりやすいでしょう。

新入社員研修のデメリット

次は反対に新入社員研修のデメリットを挙げてみます。

  • 人数と時間、費用がかかる
    
新入社員研修を行うには、研修講師とその他研修に関わる人件費、準備と研修の時間、テキストやeラーニングなどの研修費用がかかります。大人数に対して一挙に行えるというメリットはありますし、会社に入ってから一番給料が低い時期ではあるものの、多額の費用がかかることは事実です。

前述したようなメリットがあり、行わない場合のリスクも大きいため実施している企業が多いと考えられますが、ある程度の余裕がなければ、継続して実施することは難しいといえるでしょう。

新入社員研修終了時に期待する成果

研修内容について、項目ごとに到達すべきレベルを事前に設定しておきましょう。そして新入社員研修が終了した際に、それぞれの項目に対して振り返りを行って、実際にその期待値まで到達したのかを確認しましょう。

企業・マナー・コンプライアンスの理解

企業自体の理解、社会人としてのマナー、コンプライアンスについて理解が十分に進むことが新入社員研修の成果として必要です。研修終了時に知識が身についているかどうかを測るためにテストを行って正答率を調べたり、OJT(オン・ザ・ジョブ・トレーニング=実践の場で教育する研修方法のこと)の際に先輩社員がチェックを行ったりするなど、さまざまな手法で成果測定を行いましょう。

知識がないジャンルの本や映画などが楽しめないように、自社に対して知っていることが少なければ、その会社での仕事を楽しむことが出来ません。興味を持つ土台となる知識を新入社員研修で伝えることで、スタートダッシュがしやすい状況が作れるのです。あまり成果が芳しくなければ次回の研修方法を変えるという手立てを考え、翌年度以降改善していくことができます。人材の成長ができる環境を整えるためにも、ぜひ参考にしてみてください。

新入社員研修を成功させ、会社への帰属意識を高めよう!

新入社員研修は最初に行う最も重要な研修の1つ。ここで会社への帰属意識や初めての仕事に取り組むスタンスが決まります。重要な研修であることを改めて認識し、目的や求める成果を伝えてから研修を始めるようにすると、より効果的な研修を行うことができるでしょう。

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