アメリカ赴任で養った行動力を武器に海外市場をさらに伸ばすための挑戦を重ねる

アメリカ赴任で養った行動力を武器に海外市場をさらに伸ばすための挑戦を重ねる

アメリカ赴任で養った行動力を武器に
海外市場をさらに伸ばすための挑戦を重ねる

このストーリーのポイント

  • 面接を通して社内の雰囲気や人柄に惹かれ、ホシザキへ入社
  • アメリカへの赴任を経て学んだのは「英語力」より「行動力」
  • 伸びゆく海外市場に向けて、海外グループ会社のガイドライン整備に尽力したい

面接を通して、ホシザキ社員の人柄や社内の雰囲気に惹かれて入社。設計担当として国内で経験を重ねたのち、念願の海外赴任のチャンスをつかんだ。現在は、海外グループ会社の売上をさらに伸ばせるような仕組みづくりに励む。

PROFILE
ホシザキ株式会社

中田 大貴

開発設計職
2013年入社

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名城大学理工学部情報工学科卒。入社後、OJTを経て本社の設計部署に配属。2019年に海外グループ会社・ホシザキアメリカへ出向し、製氷機のコストダウンプロジェクトに従事。2021年に帰国し、現職。

50社以上の面接を経て、社員の人柄に惹かれたホシザキへ

大学時代で最も印象に残っている活動は、ボランティアサークルの活動で行った、国際交流ボランティアです。

日本に住んでいる欧米人やアジア人を招いて、お寿司を提供しながら日本の文化に触れてもらう交流会を開きました。色々な国の言語が飛び交う様子にワクワクしましたし、日本とは違う習慣や文化で生きてきた人たちの考え方に触れられて、新鮮でした。この経験が、海外への赴任を決めるひとつのきっかけになったと思っています。

就職活動においては、理工学部で情報工学を専攻していたので「技術職」といった軸は持ちつつ、色々な業界に目を向けていました。面接も50社以上は受けましたね。その中のひとつであったホシザキに関しては、「アルバイト先にある業務用冷蔵庫メーカー」というイメージだけで、多くのことは知らなかったです。友人に誘われてエントリーしたのが始まりでしたが、選考が進むにつれて志望度がどんどん高まっていったのを覚えています。

志望度が一気に高まったきっかけが、二次選考で行われた技術職の先輩社員とのグループディスカッションです。先輩方が、一日の業務の流れやホシザキの良いところを自分の言葉で話していたのが印象的で、「誠実な人が多そう」と感じたのを覚えています。また、選考は本社で行われたのですが、オフィスですれ違う社員が就活生にもしっかりとあいさつしてくれるなど、未来の新入社員を会社全体で受け入れている雰囲気にも惹かれました。

色々な会社の選考を受ける中で、「会社で何ができるか」より「どんな人と働けるか」が一番大事だと考えていた私は、最終的に、社内の雰囲気や社員の人柄が良かったホシザキへ入社を決めました。入社して10年経ちますが、あの時の決断は間違ってなかったと思います。

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新入社員時代に学んだ「分からないことを先延ばしにしない」大切さ

ホシザキでは、設計部署への配属を希望していました。配属後は、まず様々なホシザキ製品を学ぶために開発試験業務を担当します。主に製品の動作確認を行うテストに関わります。

テストに関わると、製氷機であれば氷の作られ方、冷蔵庫であれば冷やされ方など、製品の構造をより深く知ることができます。逆に言うと、製品のメカニズムがわからなければ、仕様を図面へ正確に落とし込めません。のちに設計担当として業務を行うときに、開発試験の仕事はとても役立ちました。

その後、図面を書くために必要なCADソフトの知識を学んだら、入社4年目に念願の設計部署へ配属されました。そして数カ月後には、ヨーロッパエリアに展開する製氷機開発のプロジェクトリーダーを任されることに。初めて自分が主体となり進めていくプロジェクトで、周りの期待に応えようと意気込んでいたのですが、実は大きな失敗をしてしまいました。

担当した製氷機はヨーロッパの工場で生産するため、現地の工場に用意された設備や工具に合わせて図面を描かなければなりません。現地からできる限りの情報は共有してもらったものの、私の描いた図面が現地の設備と合わず、製品が作れないことが発覚。結局大幅に設計の仕様を変更することになり、現地の工場で働く方々に迷惑をかけてしまいました。

この失敗をきっかけに、少しでもわからないことや気がかりな部分を確認せず進めてしまうと、後々大きな痛手になってしまうことを痛感しました。これ以上のミスをしないようにと、その後は少しでも不安に思うことを上司や先輩社員に聞いて、仕様を詰めていきました。

先輩方も、ただ失敗を責めるのではなく「失敗からどう体制を立て直すべきか」を一緒に考え、サポートしてくれたので心強かったです。おかげで設計の変更後はうまくいき、無事にお客様のもとへ製品を届けられた瞬間は、肩の力がすっと抜けたのを覚えています。まだ技術者として未熟だった私をフォローしてくれた当時の上司や先輩方には、感謝の気持ちでいっぱいです。

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念願の海外赴任。文化の壁を乗り越え頼りがいのある存在に

設計部署に配属されて数年後の2019年。私のもとに大きなチャンスが巡ってきました。海外グループ会社・ホシザキアメリカに出向していた前任者の赴任期間が満了し、新たに人員を募集するアナウンスが流れました。

学生時代の国際ボランティアの経験や、日本で海外向け製品を開発した経験を通して、海外赴任に強い関心を持っていたので「ぜひチャレンジしたい」と手を挙げたところ、機会をいただけることになったのです。

ホシザキアメリカで主に担当していた仕事は、製氷機のコストダウンプロジェクトです。当時アメリカで販売されていた製品は、仕様の割にコストダウンされてないことが課題でした。そこで、日本での製氷機の設計経験を生かし「この製品を、日本の構造と同じように作ればコストを抑えられる」といった提案を、現地の社員に行うプロジェクトに関わりました。

英語があまり得意ではなく、最初はコミュニケーションに不安がありました。しかし話をしていくうちに、現地のメンバーが求めていることは「英語が流暢に話せるか」ではなく、「いかに有益なものを生み出せるか」であることがわかります。そこからは、自分なりに貢献できることを伝えて動いていくと、相手とのコミュニケーションがスムーズになりました。

実際に、現場への貢献を実感できたエピソードがあります。私が赴任した当時の現場は、設計担当者が工場から来る問い合わせに日々追われていて、本来の業務である設計に時間がかけられていない様子でした。この状況を改善できないか考えた私は、自分自身が工場からの問い合わせを全て受ける「窓口」のような役割を果たそうと思い立ちました。

窓口役になることで、自分で解決できるものはその場で答え、協力してもらいたいことは周りに指示する。そう決めて動いたら、予想通り設計部署全体の作業が効率的に回るように。そして設計現場や工場のメンバーからも「ダイさん」と呼ばれ、頼ってもらえるようになったのは本当に嬉しかったです。英語が完璧でなくても、海外で働いていける自信が付いた充実した経験になりました。

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日本と海外での経験を活かして海外市場に貢献したい

2021年に日本へ帰国し、現在は主にホシザキアメリカや、同じく海外グループ会社の米州エリアで展開する飲料ディスペンサーメーカー・ランサー社、ブラジルに拠点のあるフードサービス機器メーカー・マコム社の開発サポートを行っています。

まだ一部の会社では、日本のホシザキが打ち出している設計・開発のガイドラインや、試験評価項目の基準の整備が不十分な状況です。十分に整備できていないと、それぞれの工程が属人化してしまうので、製品の開発・出荷スケジュールの見通しを立てづらくなります。実際にスケジュールを設定したところ、想定より大幅に遅れてしまうような事態も発生していました。

そのような事態をなるべく防ぐために、今はガイドラインをはじめとする整備をサポートしているところです。サポートのひとつとして、まずは日本と海外グループ会社の開発フローや評価項目を比べ、日本にあってグループ会社にない要素をリストアップしていきます。そのリストをもとに、新たに作っていくべきフローや項目を、グループ会社のメンバーとディスカッションしていきます。お互い合意ができれば、現場に落とし込めるよう準備を進めていくのが一連の流れです。

しかし、海外のエリアごとに法律上の規制や求められる仕様が違うため、日本のガイドラインをただスライドさせるわけにはいきません。なので現地の事情を踏まえ、できるだけ寄り添ったサポートを行う姿勢を大切にしています。今はコロナの影響もあり、リモートでのディスカッションが中心になっていますが、今後は現地への訪問も検討中です。現場の様子を見て、メンバーと信頼関係を築きながら取り組んでいきたいです。ガイドラインの整備に携わることで、スケジュールの遅れを防ぎ、現地のメンバーがより働きやすい環境づくりに貢献できるのが、今の業務のモチベーションになっています。

これまで日本と海外で業務を経験してきて、仕事をするスタイルが全然違うと感じています。例えば日本では、私たちが上司に評価項目や精査すべき箇所を意見して、承認がおりれば開発を進めるスタイルが一般的です。話し合った結果を積み重ねながら、製品のクオリティを上げていきます。一方海外では、上司に承認を取りながら進めるよりかは、まず自分で色々試していく姿勢が求められます。その過程で起こった問題点を修正しながら、最終的にクオリティの高い製品を作っていきます。

これらのスタイルの違いは、日本と海外の文化や生活習慣の違いが影響していると思いますし、どちらが良いかは一概に言えません。ですので、今後海外グループのサポートを行う上では、どちらかのスタイルに合わせるのではなく、両方の良い部分をハイブリッドに取り入れる提案をしていきたいと考えています。

現在ホシザキでは海外売上比率を42%まで伸ばしており、2026年までに50%まで引き上げる目標を掲げています。海外市場はまだまだ伸びる分野だと確信していますので、これまでの経験を活かして貢献していきたいです。

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