組織の勝利のためにどう戦うか。戦略家としての発想で、確かな足跡を刻む。
組織の勝利のためにどう戦うか。
戦略家としての発想で、確かな足跡を刻む。
このストーリーのポイント
- 社長に惹かれ、一緒に働きたいと入社
- 会社のために、自分より優秀な人材を採用し続ける
- 支店長として経験を積み、将来は経営者をめざす
営業でありながら、営業が苦手。だから、自分より優秀な人材を採用することで組織の成長に貢献してきた。そんな戦略的な発想こそ、自分ならではの強み。自由にやらせてくれた会社に、感謝している。
営業、採用、マーケティング、システム開発、自分自身が興味のある仕事に全て挑戦させてくれた。持てるスキルの中で、いまどの分野にリソースを投入すれば、最も会社に貢献できるのか?常に戦略的に思考し、自由にやらせてくれた会社に、感謝している。
株式会社阪神メタリックス
南 智之
明石支店 支店長

政策学部卒。2017年入社。入社後約5年半、川上ハガネ株式会社に出向。その後帰任し、明石支店へ。2025年に支店長に昇格。この間、営業と同時に採用にも携わり、現在のコア社員となる人材を多く採用する。
会社のウィークポイントがはっきり見えた
大学3回生の時、ベンチャー企業で長期インターンシップを経験しました。職種は採用コンサルタントです。誰もが知っている超大手企業から駆け出しのスタートアップまで、多彩な企業の採用活動をお手伝いさせていただきました。その中の1社が阪神メタリックスだったのです。
採用のホームページやパンフレットを制作するといった業務を通じて多くの経営者に接したのですが、もっともユニークだと感じたのが阪神メタリックスの河合敏彦社長。経営者のお話を聞くと、どのような歩みで社長にまで登り詰めたのかを明確に理解できたのですが、河合社長だけ、どういう人生を歩んだらこんなにも突飛な発想をする人間になるんだろうと不思議でなりませんでした。自分の理解の及ばない底知れぬ魅力に、激しく魅了されました。
インターンシップに熱中しすぎて就活がおろそかになったことに加え、友人と1カ月もヨーロッパ旅行に出かけたため、とうとう母親から「何をやっているんだ」と叱られたとき、ぱっと頭に浮かんだのが河合社長の姿でした。すぐに電話して、会社に入れてほしいとお願いしたところ快くOKの返事をいただき、そのまま入社することになりました。
ですから、特殊鋼の専門商社とはわかっていたものの、それ以上の詳しい事業理解や業務理解もなく、入社することになったわけです。純粋に河合社長に惹かれ、一緒に働きたいと思ったことが最大の動機でした。
インターンシップ生ながら採用コンサルタントとして感じていたのは、阪神メタリックスの採用活動はとても勿体ない状態だということでした。営業力があり、財務内容も素晴らしいのに、採用だけがうまくできていないのです。ということは、このウィークポイントを克服すれば絶対に大きく飛躍すると確信しました。そこで営業と並行して採用業務にも携わらせてほしいとお願いしました。
今振り返れば、その後、私が採用した多くの人材が今ではコア社員として会社を支えてくれています。会社も予想以上にスケールできました。私なりに少しは発展に貢献できたのではないかという自負とともに、当時のことを思い出しています。

採用した側・された側が、どちらも幸せに
入社してすぐ、グループ会社の川上ハガネ株式会社に出向しました。同社は約80年の歴史を持つ特殊鋼の販売、加工を手がける老舗企業で、2012年に阪神メタリックスがM&A(企業の吸収合併)によって子会社化しました。私の上司は、やはり出向社員だった神谷俊毅。よく2人で一緒に残業したものです。
日中は通常の営業活動を行い、夜には就活中の学生さんとの面談です。当社の面談は社長と一緒に食事をする形式ですので、私たちも同席してお話をさせていただきました。
採用の絶対的な基準としていたのは、“自分より優秀な人材であること”。理由はシンプルで、自分より優秀な人間を採り続ければ、会社の重要な資本である人材の質もどんどん高くなっていくからです。
また、自走できること、熱量が高いこと、地頭がよいことにもこだわりました。もちろんそんな人材はめったにいません。100人に会っても、1人いるかどうかです。だから、その1人に出会えたら、食事をしながら夜中まで話し続けました。
名だたる大手企業の内定をいくつも獲得するような人材を、関西の名もなき中小企業が採用しようというのですから必死でした。盤面をひっくり返すには、とにかく熱量で勝つしかないという覚悟です。我々の業界は個人の力量が会社の売上に比例しますから、会社への貢献を実感できる点が一番の醍醐味でした。
そんな中で出会ったのが、先ほども触れた、当社のコアとなってくれている人材です。彼らは、初めて会った瞬間からキラリと輝いていました。まさに“原石”です。
彼らが成長する中で「南さん、オレ、こんなに売り上げました」と笑顔で報告してくれるのが何よりも嬉しかったですし、幸せでした。「人生とは、どれだけの人を幸せにできるかというゲームだ」というのが社長の言葉ですが、採用活動を通じて彼らが少しでも幸せになってくれたら嬉しいですし、彼らのおかげで私は間違いなく幸せになれました。採用の仕事とは、まさに人を幸せにする仕事だと実感します。

レバレッジを効かせるという発想
営業として振り返るなら、入社してから3年目までは、会社から「販売するな」と言われて過ごしました。というのも鋼材が供給不足だったため、売り込むどころか、「鋼材がないので売れません」とお断りしては叱られる繰り返しだったからです。営業にとって、あまり面白みのない時代でした。
そこで一計を案じた社長に言われたのが「ネットでお客様を集める仕組みを考えてくれ」ということでした。それまでは飛び込み営業で新規開拓をするようなプッシュ型の営業が業界の常識だったのですが、これからはネットを通じて集客するプル型営業の時代と考えたわけです。採用コンサルタントとしてインターンシップをしていた時代に学んだホームページ制作のスキルを活かして立ち上げたところ、対応しきれないほどのお問い合わせをいただき、数年後には会社の中で新規売上1位を達成することもできました。ITの遅れている業界だったから、なおのこと効果的だったのでしょう。要するに少ない投資でもっとも大きな成果を得られるよう、レバレッジを効かせたわけです。
正直に言えば、私は他の社員より営業が得意とは言えません。だから、自分が売るというよりも、“売れる仕組み”をつくりだすことに力を注ぎました。ホームページもそうですし、採用もそうです。自分より売れる人材を採用する方が、自分が頑張るよりも遙かに会社に貢献できますから。これもレバレッジを効かせる発想に通じるものです。
その反面、割と器用なタイプで、採用もマーケティングもシステム開発も、幅広くできることが私の強みです。組織全体の動きを見ながら、自分のリソースを、いつ、どこに注げばもっとも効率的に稼げるかを考えながら過ごしてきました。そんな戦略的な動きを自由にやらせてくれた社長に感謝しています。
2025年に明石支店の支店長に昇格しました。今までは売れる仕組みづくりに注力してきたのに、支店長として部下のマネジメントに取り組まなくてはならず、試行錯誤の日々です。
ただ、生来真面目な人間ですので、せっかくこういう立場に立ったからには、部下が気持ちよく働き、この先、最善のキャリアを歩んでいけるよう、マネジメントしたいと考えています。
社長は以前から「売上が伸びて人が増えていくと、組織としての純度が落ちかねない」と話していました。いい組織としての純度を保つには、人が増えても労働生産性を高めていかなくてはならないということです。自分自身が支店長になったことで、社長の言葉の意味が身に染みてわかるようになりました。いかに組織としての純度を保っていくか、私にとってのこれからの挑戦です。

世の中は等価交換だ
支店長になってからマネジメントに専念するため、採用業務からは離れました。マーケティングもやり切ったと思います。当面は社長の言う組織としての純度を保ちつつ、いかにしてより儲かる組織へと成長させていくかが課題です。
河合社長に憧れて入社したので、入社以来、自分もいつか河合社長のような経営者になりたいと考えてきました。ですから将来の目標は経営者になることです。社長自身、「グループで100人の経営者を育てたい」と話しているので、絶対にこの夢をかなえたいと思います。
営業、採用、マーケティング、システムと今まで自分のやりたいことを自由にやらせてもらいました。社長をはじめ、経営陣の皆さんには感謝しています。その期待に結果で応えていくことが、感謝の気持ちにつながるのではないかと考えています。
実はこう見えて私、かなり慎重なタイプなんですよ。好き勝手、手当たり次第に何でもやってきたように見えて、石橋があれば緻密な計算のもとで何度も叩いてからゆっくり渡っていく性格です。私のこんな性格に付き合ってくれる方と一緒に働けたら嬉しく思います。
世の中って、等価交換だと思うんです。
成長したければ、それに見合う努力が必要だし、努力の積み上げがなければ成功は得られません。私がインターンシップをしていた会社も、組織としてとんでもない努力を続けたことで目覚ましい発展を遂げました。要は裏付けのないところに成長はありえないのです。
ですから皆さんが成長したいと思うなら、その裏付けとなる努力を惜しんではなりません。裏返せば、どんなに辛い経験も、いつか必ず自分の糧になります。これが私からのメッセージです。

