自らが決め、自らの手で動かしていく。AIインフラの最前線で技術者としての真価を発揮する
自らが決め、自らの手で動かしていく。AIインフラの最前線で技術者としての真価を発揮する
このストーリーのポイント
- 大企業で培った専門性を武器に、より大きな裁量を求めて転職
- 2年間で生産能力を倍以上に拡大。既存設備の改善で成果を出していく醍醐味
- 年次や役職にとらわれることなく、技術とロジックで本質的に勝負できる風通しのよさ
近年のAIの爆発的な普及を支えているのが光通信デバイス。その製造に欠かせない結晶成長工程を担うのが、ウエハ生産技術部だ。それぞれ大企業でエンジニアとして経験を積み、新たな挑戦を求めて日本ルメンタムで肩を並べる2人は、これまでの経験を活かしながら、かつてない大きな裁量を任されてきた。
日本ルメンタム株式会社
吉田 学史
ウエハ生産技術部 第一課
2023年10月入社
九州大学大学院 総合理工学府
物質理工学専攻 博士課程修了

半導体メーカーの研究所で結晶成長の専門性を磨き、事業化にも携わる。日本ルメンタムでは結晶成長工程の前半を担当し、生産能力の大幅な向上に貢献。技術的な視点から積極的に意見を発信し、チームを牽引する。
中尾 亮
ウエハ生産技術部 第一課
2022年7月入社
大阪大学大学院 工学研究科
電気電子情報工学専攻修了

光通信技術の研究所、半導体関連メーカーの開発部門を経て入社。結晶成長工程の後半を主に担当し、自動化・合理化のチームリーダーも務める。部署間の連携を円滑にする調整役としても活躍。
大企業で培った専門性を、より大きなフィールドで活かす
──お二人とも、大企業から転職されています。これまでどのような経験をされましたか。
吉田 私は2010年、半導体メーカーに入社し、結晶成長の研究に取り組んできました。研究所の所属ながら、事業化にも携わった経験があり、巨大なライバルである台湾や中国のメーカーと競争しながら製品開発に携わりました。
中尾 私は2012年に新卒入社し、光通信用の半導体に関わる研究をしていました。その後、半導体関連のメーカーに移り、製造に近い開発業務を経験しました。1社目の業務内容は、現在の仕事にかなり近い内容です。どちらの会社でも、技術者として成長できる環境をいただいたことに感謝しています。
──日本ルメンタムへの入社の決め手は何でしたか。
吉田 私の専門分野である結晶成長に異なるアプローチから携わってみたかったためです。転職エージェントから紹介された日本ルメンタムには、私がやってみたいと願っていた仕事があり、これもご縁だと感じて入社を決めました。
中尾 私は、現在の上司から直接声をかけてもらったのがきっかけです。当初はタイミングがあわず、お断りした経緯もありましたが、それでもなお粘り強く誘ってくださったので、3回目のお誘いで転職を決断しました。10年以上の付き合いがあり、私のことをよく知ってくれている方から、「活躍できる」と太鼓判を押してもらったのは大きかったですね。
──前職と比較して、働く環境についてはどのように思っていますか。
吉田 前職では、新しいことを始めようとしても、説得に時間がかかることが多かったんです。何ヶ月もかけて話し合い、それでも動き出さないことが珍しくありませんでした。大企業の良さは知っていますが、自分の判断でもっと速く動ける環境で力を試したいという気持ちが強くなりました。
中尾 私も前職で、開発部門と工場が離れていて、自分のやっていることが現場でどう役立っているのか見えづらいと感じることがありました。一方、ここでは製造現場のすぐ隣で仕事ができます。その距離の近さは、入社前から魅力に感じていました。
また、製造現場が近いことで、仕事にスピードを求められます。研究所時代は少しゆったりとしたスパンで仕事をしていましたが、ここは「今すぐに改善しないといけない」という場面が日常的にあります。研究所と違い、近くに常にお客様がいるので、私たちがトラブルを克服できないとその期間だけお客様にとっては損失になってしまうのです。それだけ責任の重さを感じています。

──お二人の役割分担はどのようになっていますか。
中尾 結晶成長の工程には複数の段階があって、吉田さんが前半、私が中盤から後半を担当しています。ただ、専門性自体はお互いにあるので、バックアップし合いながら進めています。
吉田 最近は少しチームが分かれて、私はより結晶成長そのものにフォーカスする役割、中尾さんは自動化や周辺技術を含めた全体最適を考える役割になってきています。一担当ながら、製造装置に少しでも問題が起きれば全方位から問い合わせが来ます。入社まもない私にとっては、早いスピードで成長できるチャンスと感じるようになり、やりがいも生まれていきました。典型的な日本企業だったら、このようなエキサイティングな環境はまず考えられません。
中尾 それだけ繊細な製品を扱っている証ですね。私たちが携わる結晶成長は、何ナノメートルという超精密なレベルでの仕事です。製造装置は毎日の気温や湿度といった条件でも大きく影響を受けてしまいます。その変化に気づかないままでいると求められる品質に達しない、いわば不良品を延々と生み出してしまいます。そんな状況にならないように、日々のコンディションを見極めて、適切な条件を整えられるかが私たち技術者の腕の見せ所です。
──プレッシャーとの向き合い方で、工夫していることはありますか。
吉田 メンタルコントロールは大事ですね。何か問題があると、その先のお客様に迷惑がかかってしまいます。だから社内の各部署からも厳しく追及されることがあります。そのときは「装置の状態が問題視されている」と捉え、冷静に原因を分析して、対策を打つことに集中するようにしています。
中尾 焦ると逆効果になることもありますよね。最初は「やってしまった」と落ち込むこともありましたが、自分の力が及ばないこともあります。起きてしまったことを悔やむよりも、いかに影響を最小限に抑えるかを考えることが大切だと思います。一時的に運転を止めてでも、改善すべきことは改善するという判断の的確さやスピードが命なのだと思えるようになりました。

既存設備の改善で、生産能力を倍以上に
──入社後、特に印象に残っている仕事について教えてください。
中尾 生産能力を倍以上まで引き上げた取り組みですね。私が入社した直後と比べると、AI需要の急拡大で、かつてでは考えられないほど製品への引き合いが強くなっています。そのため、同じ時間で製造できる製品の数を増やしたいという期待がかかったのです。ただし、新しい設備を導入するには、設計から立ち上げ、人員の確保、教育まで含めると相当な時間がかかってしまいます。最短で成果をあげるには、今ある設備と人員で最大限の成果を出すアプローチが求められました。
吉田 決められた手順で同じことを正確に繰り返す力と、新たな改善策を生み出す能力というのは別物だと感じました。製造現場では、「この手順でやればできる」ということは分かっていても「なぜその手順が正しいのか」を説明できる人は限られています。説明できなければ、どこを変えればもっと速くなるかといった仮説さえ立てられません。私たちがこの取り組みに貢献できたのは、前職を含め基礎からみっちり研究を重ねてきた経験の賜物だったなと思います。
中尾 工程の中には、安全のために念入りにチェックしている部分がたくさんあります。その全部が本当に必要なのか、品質を担保しながらもどこまで省力化し、リスクを取れるのか。そのバランスを見極めるのが難しくもあり、面白いところでもあります。こうした試行錯誤を楽しめる能力も必要かもしれませんね。
吉田 本当にいろんな積み重ねをしました。2年間の取り組みで、生産能力は倍以上になり、それに対応する現場も大変だったと思いますが、やればできるという実感を持てたのは大きかったですね。

──日本ルメンタムの社風について、どのように感じていますか。
吉田 風通しは本当にいいですね。役職や年次ではなく、技術的な根拠とロジックがあれば意見が通ります。納得できる説明ができれば、驚くほどのスピードで物事が動くんですよね。入社して間もない頃、アメリカのトップマネジメントと話す機会があって、必要な人材について提案したら、すぐに「必要性が認められたから採用を進める」という話になりました。自分から提案したにもかかわらず、あまりのスピードに驚きました。
中尾 私もそれは強く感じます。一般的な大企業では、何かを始めるまでにどうしても時間がかかります。社内の合意形成が丁寧すぎることがその一因だと感じています。でも、日本ルメンタムでは合理性さえあれば、紙一枚、グラフ一つでも話が進みます。だから提案する方の責任も重いです。
吉田 その通りですね。自分の判断で動ける分、責任も大きいのは確かです。技術的なバックグラウンドを持って、ロジカルに説明できる力がないと、かえって厳しいと思うのかもしれません。プロ向けの環境ですよね。
中尾 また、いろんな部署との連携が多いので、仕事を進める上では関係性が大切です。高品質な製品を作り続けるには日々が戦いの連続なので、何か気になることがあった時には、遠慮や隠し事なく気軽に相談しあえなくてはなりません。それは日頃のコミュニケーション次第なので、私自身も分からないことがあれば、とにかくさまざまな人にアドバイスを受けるようにしています。

これからの挑戦と、求める仲間
──今後、取り組んでいきたいことを教えてください。
中尾 私は現在任されている自動化・合理化をさらに進めたいです。生産性向上という一定の成果は出せましたが、まだ手作業に頼っている部分が多く、改善の余地はだいぶ残されています。それを仕組み化できれば、さらに爆発的に効率が上がるかもしれません。
吉田 世界最高レベルの特性と、大量生産を両立させることこそ、この分野のプロとしての目標です。自動化が進んでも、AIが気づかない違和感を人間が察知する力は残り続けるはずです。そこに価値を見出し、違いを作れる技術者でありたいです。それにはさらに努力を継続しなくてはなりませんね。
──最後に、どんな人と一緒に働きたいですか。
中尾 何か問題が起きたとき、ひるむことなく、むしろ集中力を高められる人ですね。コツコツやるのもいいですが、一点集中で力を発揮できるタイプは、きっと活躍できると思います。
吉田 誰かに言われるのを待つのではなく、自分で考え、決めて、自ら動ける人に加わってほしいです。何かあったときに「やるしかない」と腹を括れる人は最高ですね。そういう人にとっては、ここは本当に面白い環境だと思います。

