
住友林業ホームエンジニアリング株式会社
2〜3㎜単位で精度を上げていく 躯体(くたい)職は “建物の構造全てを受け持つ仕事”
2〜3㎜単位で精度を上げていく
躯体(くたい)職は
“建物の構造全てを受け持つ仕事”
このストーリーのポイント
- 2022年より新しく募集する「躯体職」 建物の構造全てを受け持つ仕事
- 技能や器用さよりも「お客様の家を造る」ということに責任感を持てるか、その気持ちが大事
- 木造ゼネコンへの挑戦。建て方の精度や細やかさを極めた躯体職ならば即戦力として活躍できる
Q 躯体(くたい)職の主な仕事内容は?
埴岡:躯体というと、一般的には、建物の基礎の上の構造部分をイメージされる方も多いと思いますが、当社の躯体職は、建物の構造全てを受け持つ仕事になります。具体的には、まず、住宅のコンクリートの基礎部分を作ります。その後、木材を使用して、建物の構造部分を、1日から2日で一気に建てます。そこまでの仕事を建て方と呼んでいますが、建物の一番上の屋根の下地部分、屋根板を張るところまでが、躯体職の仕事になっています。
Q躯体職を育成する意義は?
埴岡:現在は、住宅造りの職人が非常に不足しています。高齢化であったり、後継ぎがいない等の問題もあり、建物の基礎工事を行う会社も減っています。当社は、そのような問題に対応していくために、躯体職の社員育成に取り組んでいます。また、生産性を上げていく必要があると考え、躯体に特化した若いチームを作っています。そのチームは、よりスピーディーに精度高く、基礎と建て方までを一気に作ることを使命としています。
Q躯体職の重要性はどんなところですか?
埴岡:やはり大工職人としては、建て方時に柱が傾かないように、2〜3㎜単位で精度を上げていく等、しっかりとした躯体を建てることに一番こだわりを持っています。そのような部分を社内のチームが担ってくれるのであれば、一番信頼できると思います。そのようなこともあり、社内でしっかりと躯体職を育て、精度の高い躯体を建てるということが重要であると考えており、当社の目指すところでもあります。
Q躯体職に適した人物像はどんな人ですか?
埴岡:「お客様の家を造る」ということに責任感を持てる方、「家を造るのが面白い」「どこまでも技術を極めたい」という気持ちを持っている方ですね。「自分が造った家に、お客様に何十年も住んでいただくんだ」という責任感を持って仕事に当たれる方でしたら、技能や器用さよりも、まずはその気持ちを持って頑張っていただければと思っています。ですので、そのような気持ちを大事にして面接でも話を聞くようにしています。技能については、入社後にベテラン指導員にて、くり返し指導育成をしていきます。
Q今後、どのようなところで躯体職の活躍の場が広がると考えていますか?
埴岡:私達は「木造ゼネコンを目指そう」と言っているくらい、木造の非住宅や中・大規模の建物にも、積極的に挑戦したいと思っています。実際に、ゼネコン企業と一緒に、7階建てビルの建設等も行っています。特に、当社の場合、建て方の部分だけの受注もしておりますので、建て方の部分については、非住宅のほうでも、躯体職の社員がすぐに即戦力として活躍できます。実際、住宅で培った建て方の精度や細やかさ、安全対策については、非住宅でも十分に通用しておりますので、「住宅だけではなくて、もっと大きな建物もやりたいな」という方がいましたら、将来的にどんどんチャレンジしていただきたいなと思っています。
左官職
形に残る手仕事の魅力
このストーリーのポイント
- 大手企業である住友林業なら、自分の技術として身に付けられるから左官職を選んだ
- 訓練後や休日なども、専門校ではご飯が用意される
- さらにお風呂は大浴場で嬉しい 自分が塗った壁が、そのままの形で残ることが左官職としてのやりがい
2年目の若手社員 スペシャルインタビュー
Q.左官職を希望した動機は何ですか?
鈴木:自分の技術として身に付けられるなと思ったからです。あと、左官という仕事をしている人があまり数多くはいないと思ったので、そういう職業も経験してみたいなということで興味を持って、左官を選びました。
神田:求人票を見ていくなかで、大手企業である住友林業の名前を見つけて、「この会社、いいな。」と思いました。最初は大工職に進もうと思っていたのですが、左官職という職種も見かけて、「左官って一体なんだろう?」と少し気になりました。左官職について色々と調べてみると、壁を塗る仕事だということが分かりました。ちょうどその時、両親からも「左官職の人がテレビに出てるよ。」と教えてもらったことがありました。そのテレビ番組では「左官職の職人さんが、デザイン調に壁を塗っていて、きれいでいいな。」と思いました。それが、左官職を希望したきっかけでしたね。
Q.専門校の思い出は何ですか?
神田:専門校のお風呂は大浴場で広かったので、ちゃんと足を伸ばして肩まで湯舟に浸かれてよかったですね。それはとても印象に残っています。
鈴木:専門校で訓練をした後や休日なども、ご飯が用意されていたり、お風呂が用意されていたりして、そういう所はよかったですね。専門校には色々な地方から同年代の同期社員が集まっていたので、仲間や友人もできて楽しかったですね。
鈴木:正直なところ、集団生活は少し嫌でした。でも、専門校での訓練の楽しさもあったので、1年間乗り切ることができました。
Q.専門学校で学んでよかったことは何ですか?
神田:高校生の時は、朝はほとんど親に起こしてもらっていて、夜もあまり早く寝ることはありませんでしたが、専門校に入った後は、規則正しい生活をする習慣が身につきました。いま現場で仕事をしていて、専門校で身につけたこの習慣は大事なことだったんだなと感じています。
鈴木:専門校では、壁の塗り方や塗り順など、基礎的なことを教えてもらいました。いま振り返ってみると、そのような基礎的な部分はとても大事だったなと感じています。
Q.左官職の楽しさややりがいは何ですか?
鈴木:やはり最初は、壁に塗料を平らに塗ることができなくて、表面がデコボコしたり、塗った周辺が汚くなってしまうなど上手くいきませんでした。何回か練習を重ねていくうちに、平らに塗ることができるようになり、周りも綺麗に仕上げることができるようになりました。自分が塗った壁が、そのままの形で残るということには、左官職としての楽しさや嬉しさを感じます。
神田:最初は道具を揃えてもらって、その道具を使って現場作業を行うのですが、手持ちの道具だけではやり辛い部分も出てきます。そんな時は、親方にコテなどの道具を貸してもらいます。その後、今度は自分で道具を買いに行って、実際にそれを使って、もう一度その現場の作業を自分でやっています。色々な道具が増えていくたびに、いままで自分では出来なかった所まで出来るようになった時は、自分自身の成長を実感することができます。そういう時は、本当に仕事が楽しいと思います。
大工職
技術を磨き伝える使命
このストーリーのポイント
- 学校の先生に相談し、去年の卒業生も入社しているなら安心だと住友林業ホームエンジニアリングを選んだ
- 技能五輪に出場。なかなか名前が呼ばれず焦る中で、銀賞で名前を呼ばれた瞬間の嬉しさは忘れられない
- 疲れや大変さもある。しかし自分の手で綺麗に部屋を作り上げた時の達成感がやりがいとなる
2年目の若手社員 スペシャルインタビュー
Q.大工職を希望した動機は何ですか?
酒井:私は、昔から大工になりたいと考えていて、それで工業高校に入学しました。当社を志望した動機は、やはり聞いたことのある社名であったことが大きかったですね。なので、住友林業ホームエンジニアリングの大工職の求人を見た時に「これは、いいんじゃないかな」と思い、先生に相談しました。その時、先生からも「去年の卒業生も、入社しているよ」という話を聞き、志望しました。
Q.専門校で学んでよかったことは何ですか?
酒井:工業高校では、建物の構造や設計等について、幅広く学びました。専門校では、実際に家を建てるための知識や大工という職種について等、深いところまで教えてもらえました。「この構造の収まりは、こうなんだよ」という細かいところまで教えてもらえたのは、やはり専門校ならではの良さであったと感じます。
Q.技能五輪に参加するにあたっての環境はどうでしたか?
酒井:3ヶ月間くらいは、技能五輪に集中して練習できる環境でした。それは、とてもよかったですね。
Q.技能五輪が仕事に活きているところはありますか?
酒井:やはり技能五輪の経験が仕事に活きてくることはありますね。細かい話にはなりますが、目盛りを読む時に、「1mmの目盛りの中で、0.5まで読むのか、読まないのか」等といった部分に活きています。やはり建物の仕上げの部分になると、そのような細かいところまで気にしなければいけない時もありますから.
Q.「銀賞」入賞時はどんな気持ちでしたか?
酒井:嬉しかったですね。賞の発表の時は、敢闘賞から銅賞、銀賞、金賞と順番に読み上げられていくのですが、銅賞になっても、なかなか自分の名前が呼ばれなくて。でも、その後、銀賞で名前を呼ばれたときは、すごく嬉しかったですね。
Q.仕事をするうえで意識していることはありますか?
酒井:入社してから3年が経って、入社当時とは、自分自身の仕事に対する意識も変わってきました。今は、家を建てている最中に「この家ができたら、お客様が住むんだよな」と思いながら「よし!ここを、しっかり確認しよう!」「ここは、こうした方がいいかな?」ということまで考えられるようになったと思います。
Q.仕事をするうえで意識していることはありますか?
松村:リーダーになる前の入社5、6年目くらいの頃ですかね。一人で現場に行かせてもらったり、一人で請け負いの大工職人の応援に行くようになりました。その時に「自分も、ちょっとは仕事が出来るようになったかな」と感じて、仕事が楽しくなりました。楽しいと感じる一方で、請負の大工職人の方のプロとしての仕事ぶりを見て「自分はまだまだだな。もうちょっと頑張ろう。」と思ったりもしました。
Q.後輩の指導で意識していることはありますか?
松村:先輩から色々と教わってきた中で、自分自身が一番良いと感じたやり方を、後輩にはどんどん教えていきたいなと思っています。なので、まずは、自分自身が良いと感じたやり方を教えるようにしています。ただ、人によって、そのやり方が合わない場合もあると思うので、「まずは、これでやってみて、その後で、自分に合うやり方を見つけていけばいいよ」と伝えるようにしています。
Q.現場でこだわっていることはありますか?
松村:もちろん建物の仕上がりにはこだわっていますが、「お客様に喜んでもらえるか?」ということも意識していますね。実際に、自分達が作業しているところをお客様が見た時に、「この人に家づくりを任せてよかったな」と感じていただきたいですね。ですので、お客様にも、自分達が作業しているところをどんどん見ていただきたいなと考えています。そのような場面を見て、後輩達にも成長していってほしいなと思っています。
Q.仕事のなかで一番面白みを感じることは何ですか?
松村:和室を作る仕事は疲れますが、やはり達成感が大きくて、仕事の面白みを感じます。和室の場合、真壁(しんかべ)といって、柱や梁(はり)がむき出しに見えてしまう作りになっているので、大変なことも多いです。ただ、全部が綺麗に仕上がったところを見ると、「自分が、この部屋を作ったんだな」という達成感を味わうことができます。また、「次は、自分がこれを後輩達に教えないといけないんだな」という気持ちになって、頑張ろうという風に思いますね。