工作機械メーカーだからこそ発揮できる、“ソフトウェア開発者”ならではのバリュー。

工作機械メーカーだからこそ発揮できる、“ソフトウェア開発者”ならではのバリュー。

工作機械メーカーだからこそ発揮できる、
“ソフトウェア開発者”ならではのバリュー。

このストーリーのポイント

  • SEとして活躍できる地元企業を志望する
  • 入社以来、工作機械の付加価値向上に貢献するソフト開発を担当
  • 開発工程に一貫して携われるのが大きな魅力

学生時代に学んだ情報工学の専門性を活かしたい──。そんな思いで選んだのが地元のメーカー・YASDA。ものづくりを支えるマシニングセンタの製造において、ソフトウェア開発者ならではの貢献をしている。

PROFILE
安田工業株式会社

M.O.

ソフト開発課
2016年入社

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岡山県立大学大学院 情報系工学研究科 システム工学専攻 修了
岡山県出身。働きがいや安定性を大切にしたいとの考えから、IT系企業ではなくメーカーを志望。自分が大切にしている価値観とマッチしていると感じ、YASDAに入社する。冬の週末は友人とスノーボードを楽しむ。

人生の長い時間を過ごす場所だから

幼い頃、ゲーム好きだった私に親戚がPCを触らせてくれたことが、ITに興味を持つきっかけとなりました。成長するにつれ、将来はITに関わる仕事をしたいという思いが強くなり、大学では情報工学を選択。情報系と工学系のどちらの分野も幅広く学び、大学院では心臓ペースメーカの低消費電力化について研究しました。

就活時、職種としてはSEを志望していましたが、業界としてはIT業界よりもメーカーに興味がありました。安定した経営基盤、職場環境で、落ち着いて働けることがメーカーの魅力だと思います。また、ソフトウェア開発の仕事そのものはメーカーであっても、SIer等のIT企業であっても、大きな違いは無く、むしろITに関して専門ではない分、IT企業よりも様々な経験ができ、活躍できると考えました。
これらを踏まえこの先、自分が長い時間を過ごすことを考えたとき、メーカーに入るのがふさわしいと思いました。

メーカーの中でYASDAを選んだのは、地元の安定企業という点が大きな理由でした。岡山はとても住みやすいですし、交通アクセスもよくて関西や九州にも気軽に出られます。また、工作機械の業界の中で確固としたポジションを築いていることも決め手となりました。また、「最大ではなく、最高を目指す。」という企業姿勢は、私の価値観にマッチすると感じました。
さらにYASDAは今後グローバル展開を強めていこうとしていたので、世界を舞台に活躍できるチャンスもあるのではないかと思いました。

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工作機械に新たな付加価値を

新入社員研修後に配属されたのが、現在の部署であるソフト開発課です。ここで私が携わることになったのが、YASDAのオリジナルアプリケーション『OpeNe』(オペネ)の一新プロジェクトでした。『OpeNe』はYASDAの工作機械を操作・管理するアプリケーションです。以前はキーボード入力によって操作する仕組みでしたが、ユーザビリティ向上のためタッチパネルによる操作を導入することになり、その『OpeNe Version 2』プロジェクトに参画しました。ユーザビリティの向上は工作機械業界全体にとっての大きなテーマで、タッチパネル搭載は当然の選択でした。

プロジェクトのメンバーは4人。もちろん私が最年少です。入社したばかりの私がこのような一大プロジェクトに参加させてもらえることには驚きましたが、これもYASDAならではの社風で、若手のうちからチャレンジさせてもらえます。

このプロジェクトは貴重な経験であった一方、私にとって困難を伴うものでした。まずプログラミング言語がこれまで経験したことのないものであったため、言語の習得から始めなければなりませんでした。同時に工作機械に対する理解も浅かったため、ハード面や既存機能についての勉強も必要でした。さらには工作機械とタッチパネル側との通信インターフェースに対する理解も深めなければなりません。
これらについて私は先輩社員からサポートを受けながら取り組んでいきました。大変な業務ではありましたが、日々成長を実感することができ、今では良い思い出になっています。

『OpeNe Version 2』が示すものは、メーカーにおけるソフトウェア開発とは何かという問いへの答えにも通じるものです。
YASDAは工作機械メーカーです。ものづくりの現場における0.001㎜の加工精度を支えるために、熟練の手作業にこだわりながら、高精度・高耐久の工作機械を提供しており、その技術力と実績は世界的にも高く評価されています。一方で業界の競争は厳しく、ハードウェアだけではなかなか違いを生み出しにくくなっているのも事実です。そこで新たな付加価値を生み出すために求められるようになったのが、ソフトウェアでの取り組みということです。
では付加価値とは何かというと、例えば、お客様が自分たちで工夫しながら行っていたことを簡単にできるようにしたり、時間のかかる手順を短縮したりといったことです。タッチパネル導入によるユーザビリティの向上はその典型で、YASDAの工作機械に新たな付加価値をもたらすことにつながります。
ハードとソフトは、車の両輪。YASDAがさらに前へと進んでいくために、私たちのミッションは非常に重要だといえるでしょう。

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ハードとソフトは車の両輪

『OpeNe Version 2』が初めてリリースされたのは1年目の終わりから2年目にかけてでした。やり終えたという達成感よりも、とにかく間に合ったという安堵感のほうが大きかったのを覚えています。
もちろんソフトウェアの場合は、リリース後も不具合対応や機能追加など、細かなアップデートを続けていくことになります。これがハードウェアとの大きな違いでしょう。達成感を持ちづらかったのも、そのためだったかもしれません。
それでもお客様の工場で『OpeNe』が使用されているのを見ると嬉しくなりますし、オペレーターの「タッチパネルになってずいぶん使いやすくなった」という言葉には充実感を覚えます。特にヨーロッパのお客様から高く評価されたのは嬉しかったです。ヨーロッパでは工作機械のオペレーターのレベルが非常に高く、シビアな目で評価を下してきます。その厳しい視線を受けて高く評価されたことは、世界で認められたという実感につながり、とても誇らしかったです。

現在も引き続き、機能追加や処理速度向上を中心とした『OpeNe 』のアップデートに取り組んでいます。その際はユーザのニーズに応えることが重要で、例えばドイツの営業拠点がお客様に対して実施したアンケート結果を参考にしたり、お客様からのお問い合わせに対応する部署にヒアリングしたりしています。もちろん時にはお客様の不満の声の原因となった不具合を見つけ出し、その対応を行うことになります。

『OpeNe Version 2』プロジェクトを通じて私は、プロジェクト管理や組織内での指導・育成、リーダーシップの重要性を認識しました。プロジェクトの適切な管理やメンバーへのサポートが組織全体の成果に大きな影響を与えると知ったのです。
将来はマネジメントや人材育成の面でも会社に貢献したいと考えています。この二つは企業の成長に直結するテーマですので、非常に大きなやりがいが得られると思います。

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メーカーにも目を向けてほしい

仕事を効率的に進めるためには、メリハリをつける事も大切だと思います。YASDAではオンとオフをしっかり切り替えて働くことができ、その点ではフレックスタイム制度が魅力的です。10時から15時がコアタイムで、その時間以外は自分の予定に合わせて柔軟に業務時間を設定できます。私の場合、友人との飲み会など、プライベートな予定のあるときは15時で仕事を切り上げ、いったん家に帰って気分を切り替えてから出かけています。また、冬の週末には趣味のスノーボードを楽しんでいます。仕事とプライベートのバランスを取りやすい環境です。

私は入社以来一貫して『OpeNe』に携わってきました。YASDAは工作機械の会社ですから、機械系の技術者が主役で、私たちITに携わる技術者は裏方と捉えられる事もあるかもしれません。しかし、私自身はそのような意識は持っていません。先ほども言ったようにハードとソフトは車の両輪のようなものであり、私たちもまた主役であるという意識があります。

情報系を学んできた皆さんには、IT業界だけでなく、メーカーで働くという選択肢があることを知ってほしいです。その中でも要件定義といった上流工程からテスト、保守といった下流工程まで一貫して携われることは、YASDAのソフト開発ならではの魅力です。ぜひ視野を広くもって、自分の価値観にマッチする企業がないか、検討してみてはいかがでしょうか。そこから新しい道が見えてくるかもしれません。

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