技術者×リクルーターとしてAstemoのリアルを届ける

技術者×リクルーターとしてAstemoのリアルを届ける

技術者×リクルーターとして
Astemoのリアルを届ける

このストーリーのポイント

  • EVやハイブリッド車に欠かせないインバーターを開発
  • 電流センサーのコスト削減と性能維持の両立に成功
  • インターネットや資料だけでは伝わらない現場の“生の声”を届ける

自動車部品の中でもインバーターを開発したい想いが届き、入社後はインバーター開発部署に配属。リクルーターとしても活動中で、学生に現場のリアルを届けられるよう尽力している。

PROFILE
Astemo株式会社

武村 清太

第二インバータ設計部
2019年入社

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電気電子工学部卒。高校生の時に「将来は自動車業界でものづくりがしたい」と考え、入社。現在は、ハイブリッド車向けインバーターの開発・評価と、FC(水素自動車)用のインバーター生産ラインの管理に従事している。

自動車業界への想いが、キャリアの原点に

車が好きになったのは、小学生の頃。父によくサーキット場に連れてってもらっていて、たくさんの車が目の前を走る様子にワクワクしたのを覚えています。

高校生の時には「自動車関連の会社に就職してものづくりができたら」と考えていたので、初めは機械系の学科がある大学への進学を検討していました。ところが、ちょうどそのタイミングで「今後は電気自動車(EV)やハイブリッド車が普及する」ニュースを耳にして、考え方が変わります。自動車の動力が電気に変わっていくのなら、電気関係を勉強しよう。そう思い立ち、大学の学部は電気電子工学科を選びました。

就職活動中も、変わらず自動車業界を志望していたものの、それが「本当にベストな選択なのか」一度は立ち止まります。就活イベントに参加していろいろな業界や企業も見ましたが、やはり自動車業界に就職したい思いは揺るぎませんでした。

ものづくりに関われる自動車関連会社の中でも、特に惹かれたのが部品メーカー。一つの部品にじっくりと向き合いながら開発を進めていける環境が魅力的だったからです。

また、もし入社できたらインバーターの設計に携わりたいと思っていました。インバーターとは、バッテリーからの直流電流を交流に変換してモーターに伝えるための部品で、特にEVやハイブリッド車には欠かせません。今後インバーターの重要性はますます高まると思っていましたし、電気系の知識が活かせることから興味を持っていたんです。

そんな私の想いを受け止めてくれたのが、Astemoでした。今でも忘れないのは、今所属している事業所のインターンに参加した時のこと。私を案内してくれた当時の事業所長がたまたまインバーターの開発にも携わっていて、話がすごく盛り上がったんです。事業所内も社員同士の活発な会話が聞こえるくらい明るく、「ここなら楽しく働けそう」と感じたのも決め手になりました。

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電流センサーのコストダウンと性能アップに成功

今の部署では、インバーターの部品の一つである電流センサーの開発、評価を担当しています。電流センサーの役割は、モーターとインバーターの間にどれくらいの電流が流れているかを計測すること。その計測値をもとに、インバーターが電流を細かく制御して、車のスムーズな発進や加速を後押しします。

印象に残っているプロジェクトは、入社4年目に電流センサーのVA活動(バリューアナリシス:製品の性能は維持したまま、コスト削減をはかる活動)に関わったことです。

当時、コストを抑える手段として私が電流センサーの部品の材料変更を提案しました。それによりコストダウンはできたものの、実際に電流を流して評価してみると、材料の特性によってセンサーの性能が落ちてしまうことに気づきました。

詳しく原因を探ってみると、材料変更によって外部からの力の影響度や電気的特性が従来より悪化することが判明。悪化することで、正確な値が取得できないため、電流センサーとしては精度が低くなっていました。精度を満足させるために、電流センサーの固定方法や形状を中心に検討しました。

性能を落とさないためにまず考えたことは、外部の力自体を制御する方法です。しかしいろいろな方法を試してみた結果、コントロールするのは難しいとわかりました。そこで今度は発想を大きく変えてみることに。外部の力をうまく吸収できるよう、電流センサーの固定位置や方法を一から見直してみたんです。

最終的には、電流センサーの固定位置を工夫することで形状変更ができ、外部からの力の影響度を分散させることに成功しました。精度も従来よりも同等以上に維持できて、次期インバーターの一部品として採用されると決まった時は本当に嬉しかったです。今は次期インバーターの量産に向けて、最終調整を行っています。開発に関わった製品が、もうすぐ実際の車に使われると思うと楽しみです。

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立ち話が自然にできる風通しの良い環境

こう話すと、プロジェクトの最初から最後までを自分一人で担当したように聞こえるかもしれませんが、そんなことはありません。周りの人の助けがなければ、ここまでたどり着くことはできませんでした。

これまで電気分野の知識はあったものの、固定位置、固定方法を見直すためには機構分野の知識も必要でした。そこで力を貸してくれたのが、他部署の機構分野の専門知識を持つ方々です。自分では理解しきれなかった原理や専門用語について丁寧に教えてもらえましたし、最終的にはプロジェクトの進行にも協力してもらい、感謝しかありません。

こうして他部署も巻き込みながらプロジェクトを進められたのは、私自身が普段から「仕事の枠を超えたコミュニケーション」を大事にしてきたことにもあると感じています。

実は、機構分野の知識が必要だとわかってから真っ先に相談したのは、仕事終わりの飲み会や趣味の場でよく一緒になっていた方でした。いざ仕事の相談をした時にすぐに動いてもらえたのは、他部署でありながらも良い関係性が築けていたおかげだと思っています。

事業所全体が、部署の垣根がなくフラットな雰囲気であることも大きいでしょう。社内で他の方とすれ違ったら、つい立ち話をしてしまうくらい風通しが良いんです。インターンの時に感じた印象と全くギャップがなく、改めてこの会社を選んで良かったなと思います。

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リクルーターとして、ありのままの声を届けたい

昨年からは、リクルーター活動にも積極的に取り組んでいます。各大学の研究発表会にAstemoのリクルーターとして参加して、学生さんの発表を聞いた後、弊社の業務内容や私自身の仕事について話しています。その後、個別で学生の皆さんと話す機会があれば、仕事内容をより詳しく紹介したり、質問に答えたりしています。

リクルーターとしてたくさんの学生さんと話をしてきましたが、その中でも「すごいな」と感心した人がいます。ある日、展示用にインバーターを持参した時、とある学生さんからインバーターの部品の性能について質問されました。回答したら「今研究でやっていることが、このインバーターに活かせるかもしれません」と、自分の研究内容を交えながらいろいろと話をしてくれたんです。

「自分の知識をどう活かして会社に貢献できるか」という視点をすでに持っているのが何よりも印象的でしたね。Astemoで即戦力として活躍してもらえるイメージがわいたので、ついこちらも話に熱が入り、気づけば30分ほど話し込んでいました。

しかし、そこまで考えられている学生さんはごく一部。こちらが「将来やりたいことはある?」と聞いても、まだはっきりと決まっていない人が多い印象です。そんな人にもAstemoの魅力を届けるには、どうしたら良いか。今はできるだけ専門用語は噛みくだき、わかりやすい言葉で伝えることを心がけていますが、まだまだ試行錯誤する必要があると思っています。

就活していた当時、その会社の先輩社員の生の声を聞く機会を一番大事にしていました。インターネットの情報や、大学の掲示物、会社説明資料では、その会社をイメージするのが難しかったからです。今後もリクルーターとして、ネットには詳しく載っていないような情報や、働いていて率直に感じることを届けたい。私のありのままの言葉が、Astemoに興味を持ってもらうきっかけになれば嬉しいです。

ここ最近は、電流センサーの開発と並行して、次世代用のインバーターを生産するライン立ち上げのとりまとめにも関わっています。ラインの取りまとめには、生産技術、購買など、今までとはまた違う分野の知識が必要です。大変ですがとても勉強になっていて、今までよりさらに俯瞰してものづくりの現場が見れるようになりました。これからもどんどん新しいことにチャレンジして、キャリアアップをはかっていきたいです。

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