建築の専門性を活かしつつ、幅広いフィールドでやりがいを実感する。

建築の専門性を活かしつつ、幅広いフィールドでやりがいを実感する。

このストーリーのポイント

  • 幼い頃から住まいづくりに憧れ、中学卒業後には建築の道を志す
  • “住宅+金融”に加えて幅広い領域の仕事ができることに惹かれて入構
  • 地方転勤や民間への出向などで活躍の幅を広げる
  • 女性が長く働ける制度、環境のもと、今後もさらに幅広く活躍したい

技術系職員として入構した島津あゆ美。理系ならではの専門性を活かしつつ、営業などさまざまな領域での仕事を通じて活躍の場を広げてきた。良質な住ストックの供給という志のもと、さらなる社会貢献を目指す。

-profile-

島津 あゆ美

住宅金融支援機構

経営企画部 経営企画グループ 調査役
平成26年度入構/自然科学研究科修了

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富山県出身。平成26年4月審査部検査管理グループ、平成27年4月審査部検査業務グループ、平成28年4月東北支店営業推進グループ、平成30年4月地域支援部(日本ERI株式会社派遣)を経て令和2年4月より経営企画部経営企画グループ。趣味は食べ歩き、旅行。休日には美術館にもよく足を運ぶ。

住宅+金融という独自性に惹かれて

建材関連の仕事をしていた母の影響か、幼い頃から住まいづくりに興味がありました。早い時期から将来はその道に進みたいと考えていて、中学卒業後には建築を学ぼうと親元を離れて高専に進学。その後、熊本の大学に編入学し、大学院にも進んでより専門的に建築を学びました。熊本では建築文化の向上を図る「くまもとアートポリス」という運動を推進しています。県全体で環境デザインの充実を図ろうとする空気の中に身を置いてみたいという思いもありました。

熊本での学生生活は楽しかったです。それまでまったく縁のなかった街でしたから、行く場所すべてが初めての土地。阿蘇山の麓の雄大な自然には魅せられましたし、人々の温かさも心地よかったです。
そんな中でとことん打ち込んだのが研究活動でした。論文には特に苦労し、提出したときの達成感は今でも忘れられません。先人の少ない分野の研究だったため自ら道を開いていく喜びも味わいました。

就職活動では当然“住宅”が大きな軸となりました。一方で例えば設計だけとか、一つの領域に縛られたくないという気持ちもありました。そこで出会ったのが住宅金融支援機構。“住宅と金融”という2つの専門性を発揮しながら仕事ができるフィールドの広さに魅力を感じました。また融資を通じて良質な住ストックを社会に供給しようという志の高さ、目線の高さにも惹かれました。女性の総合職が多く活躍している点も、入構の決め手となりました。

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きめ細かなサポート体制で専門外の知識もじっくり学ぶ

技術系職員として入社した私が最初に配属されたのは審査部でした。それまで学んできた専門性を活かせる仕事がしたかったので、まさに希望していた部署でのスタートとなりました。
審査部は、住宅金融支援機構が融資の対象とする住宅の技術基準を定める部署。良質な住ストックの供給に資する仕事ですから、やりがいは大きかったです。また審査を委託する検査機関への研修や照会対応も担当。先方は建築のプロ集団で、しかも私より経験豊富な方ばかりでしたから、日々勉強の連続でした。最初は点でしかとらえられなかった知識も、次第に点と点がつながって線になり、体系的に理解できていく過程は、自分自身の成長を実感できて面白かったです。

入構後1年間は「特別指導期間」として、特別指導員がOJTを通じて業務知識はもちろん、住宅・金融市場の知識、課題解決力・提案力などについて、きめ細かくサポートしてくれました。もちろん職場の先輩方も、私の質問に対していつでも気軽に答えてくれました。
私は、建築こそ専門的に学んできましたが、金融に関しては専門的な知識はもっていませんでした。そもそも住宅金融支援機構の存在自体、就職活動をするまで知らなかったのです。こうした点は不安でした。けれど手厚いサポートで不安はすぐに解消。落ち着いて仕事に取り組むことができました。

印象に残っているのは技術レポートです。私は1年目から3年目にかけて取り組み、業務とは別に自分の興味ある分野についてテーマを決め、研究発表するというものでした。仕事をしながら学術的な研究にも取り組めるという、住宅金融支援機構ならではの活動です。
また検査機関の研修のために全国をまわったのもいい思い出です。1年目であるにもかかわらず講師役も務めさせていただきました。建築審査のプロを相手に講義をするというプレッシャーは非常に重かったですが、その分、成長につながりました。こうした挑戦をさせていただいたことに、感謝しています。

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東北支店で実感した、被災地復興への貢献

転勤や出向の機会があるのも、住宅金融支援機構で働く魅力です。私が入構の理由の一つにあげた“仕事のフィールドの広さ“を実感できる機会となりました。
3年目に赴任したのが、仙台にある東北支店。ここで私は地域金融機関や地元の住宅事業者への営業活動を担当しました。営業といっても具体的な売上目標などはなく、住宅金融支援機構の融資についてご紹介し、お客さまへのご利用を勧めていただくようにお願いするものです。さまざまな人と接することで融資の最前線ではどんなニーズがあるのか、どんな疑問を感じているのか、直接感じ取ることができました。 また冬には仕事が終わってから職場のみんなでスノボに行ったり、休日には地元のおいしいものを食べに行ったりしました。観光地巡りも楽しかったです。こうした楽しみがあるのも転勤の魅力ですし、仲間の輪が広がっていく感覚は嬉しいものでした。

東北支店では、東日本大震災の復興融資についての相談会も行いました。震災からはある程度の期間が経ちましたが、しかし被災地ではまだまだ復興が進んでおらず、人々の生活再建も思うようにはいっていません。相談会を通じて切実な声に接したことで、住宅金融支援機構の事業を通じて少しでも東北地方の復興に貢献したいという思いを強くしました。住宅金融支援機構に課せられた社会的使命の大きさを改めて実感した経験となりました。

入構5年目には、民間の検査機関に出向する機会を得ました。最初に配属された審査部では研修を行いましたが、その研修先に出向いて一緒に机を並べて仕事することになったわけです。良質な住ストックを供給するというミッションについて、今度は反対の立場から見つめ直すことになりました。
出向先では皆さんと一緒に住まいづくりの現場に足を運びましたし、確認申請業務も行いました。住宅金融支援機構が住宅の技術基準を定め、検査機関がそれに基づいて検査を担当します。それぞれが役割をしっかり果たすことで良質な住ストックの供給につながるわけで、検査の重要性を肌感覚として学べました。業務の深みを知ることができたと感じています。

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オープンかつぬくもりのあるカルチャーが心地いい

住宅金融支援機構の人材育成制度の特徴の一つが、メンター制度です。これは入構4年目以降、先輩職員がメンターとなって将来のキャリアプランなどの相談に乗ってくれるというものです。
もちろん相談内容はキャリアだけに限らず、プライベートも含めてどんなことでも大丈夫。“何でも話せる”のがメンターなのです。仕事をしていると、上司だから言えない、同じ部署の人だから言えない、ということにも直面するものです。違う部署のメンターだからこそ何でも言えるし、時には重い荷物を下ろすように気持ちを吐き出すこともできるのです。
私は、“これ”という特別な相談を持ちかけたことはありませんが、それでも月に1回の面談を通じて、自分の気持ちを整理できたことも多かったと感じています。職業観、キャリア観の形成をサポートしていただいたのは間違いありません。

独立行政法人ゆえに硬い組織じゃないかと思われがちなのが住宅金融支援機構。けれど実際に働いていると、そんな印象はまったくありません。むしろとてもオープンで居心地のいい風土を感じます。東北支店での付き合いはそのいい例ですし、どの職場でも人との温かなつながりがもてます。例えば毎年開催されるバレーボール大会では、機構全体をあげて盛り上がります。こうしたイベントを通じて交流を深められるのは、大きな楽しみです。

現在私は本店の経営企画部に所属し、各種委員会の対応や主務省である国土交通省との対応などを担当しています。今まで以上に幅広い業務を担当しており、着実に成長していると感じます。
女性として長く働ける制度・環境が整っているのも住宅金融支援機構の魅力です。育児や介護などのライフイベントと仕事を両立するための休暇、育児時間勤務などの制度があり、出産後に復職して子育てしながら活躍中の女性の先輩も多数います。働く女性のロールモデルが身近にあるのは、とてもありがたいことです。
こうした環境のもと、建築という自分ならではの専門性を活かしつつ、技術系職員としてさまざまな部署を経験し、活躍のフィールドを広げていきたいと考えています。

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