
なぜ、私は再びディーバを選んだのか?―「悩み抜いた道」と「次世代へ繋ぐ物語」への挑戦
なぜ、私は再びディーバを選んだのか?
―「悩み抜いた道」と「次世代へ繋ぐ物語」への挑戦
このストーリーのポイント
- 「プロ」を目指しディーバへ。揺るぎない実力と成長を追い求めたキャリアの原点。
- 迷いと挑戦の先にたどり着いた確信。一度離れて見えた、ディーバの真の魅力と価値。
- 未来を創造するCPOの挑戦。10年、20年先を見据えたプロダクト開発の最前線。
「企業価値向上に役立つ連結決算開示を普及させる」をミッションに掲げるディーバ。連結会計・連結決算システム「DivaSystem LCA」をはじめ、専門性の高いプロダクトを擁している。それらの開発を統括しているのが、CPOの奈良だ。すべてのお客様に満足いただきたいと、常日頃から「なぜこのプロダクトに意味があるのか」「誰にどんな価値を届けたいのか」と自問自答を繰り返している。現状に妥協しない、奈良のキャリアの軌跡とディーバの今後に迫った。
株式会社ディーバ
奈良 早理
執行役員
プロダクト開発統括部長
2014年7月中途入社
工学部卒
「これだ」と決めたことは、納得行くまでやり抜いてきた。学生時代に熱中した野球もそうだった。「どうせなら、プロを目指そう」と日々厳しい練習に耐え、技術を磨いた。エンジニアの道に進むことになってからも、そのスタンスは変わらない。成長をずっと追い求めてきた。一度離れたディーバに戻ったのもそのためだ。現在はCPOとして「これからのディーバ」づくりに邁進している。
挑戦なくして成長なし。一度の転職を経て、ディーバで再び見つけた“答え”
就職活動での軸は、“実力主義の会社”でした。私自身、元々何をするにしてもとことんやらないと気が済まないタイプ。だから、仕事においてもその道のプロを目指したいという気持ちが強かったです。それに、実力を付けて高い収入を得たいと思っていました。なので、外資系企業やベンチャー企業を中心に回っていました。
何社か内定をいただいた中で、私が選んだのがディーバでした。その当時は、従業員がまだ100名くらいだったでしょうか。決め手は、最終面接で現グループCEOの森川と話した感触から、「自分が最も成長できる環境だ」と感じられたことです。
実際、その通りでした。ひたすら仕事に打ち込むことができました。しかも、仕事ができるようになればなるほどたくさんチャンスをもらえたので、早いスピード感でスキルを高めていけました。おかげで、5年ほど経った頃には上司から期待された仕事をつつがなく遂行し、何を知るべきか手に取るようにわかるようになったものの、違和感を覚えるようになってしまったんです。実は私自身、常にもがいたり、自分を追い込んでいかないと退屈になってしまう性格でした。「このままでは自分が停滞してしまう。より成長したい」と、ディーバを思い切って離れることを決意したんです。
それで、自分よりも圧倒的に技術力の高いエンジニアが集まっている超実力主義のSIerに転職しました。ここには結局5年間在籍したのですが、みっちりと鍛えられましたね。何しろ、最初に任されたのが顧客提案でした。ディーバでは、コーディングや開発しかしていません。いきなり、経験のない業務からのスタートだったので、最初の1年間は何一つ成果を出せなかったです。自分に何が足りないかを痛感するなか、必死に色々学んで行く流れでした。2年目くらいからようやく主力として現場をリードすることができました。
その後も、エンジニアとして順調に成長していけたものの、徐々に「ここで働き続けるのは難しい」と感じるようになりました。一番の理由は、残業時間が極端に多かったことです。職場の誰もが、家庭を顧みる余裕がない生活を送っていました。もう一点は、SIerの開発文化に馴染めなかったことです。自社開発のディーバと違い、SIerは受託開発なので、QCD(品質・コスト・納期)が徹底して要求されます。それはそれで素晴らしい考えですが、細部まで拘り抜きたい自分にとっては、納得できないことが多々ありました。「やはり、自分はクリエイティブでイノベーティブな開発をしたい」「一芸を極めていけるプロダクトカンパニーで働きたい」と思い直し、色々なご縁があって再びディーバに戻ることにしました。
変革期を導くCPOの哲学。プロダクトの「意味」とエンジニアの「生き様」
現在、ディーバではCPO(最高プロダクト責任者)を務めています。具体的には、ディーバが擁するすべてのプロダクトの開発や保守、クラウド運用、品質管理などを統括しています。
CPOはロードマップだけでなく、開発方針や開発組織もすべて決めていかなければなりません。まさに、意思決定の連続です。この挑戦を成功させるには、『自社のエンジニアならではの強み』『私たちのものづくりの真髄』、そして『それがどう事業に貢献するのか』という多角的な視点から、常に最適な解を追求し続ける必要があります。幸いにも、私自身が積んできた現場での多様な経験が、そのエンジニアリングの本質を深く理解する上で、大きな支えとなっています。
ディーバは、連結会計・連結決算システム「DivaSystem LCA」を中核に事業を拡大してきた会社です。既に1200社以上に導入されており、国内マーケットシェアNo.1を維持しています。自分なりに解釈する、このプロダクトの「意味」は、企業価値向上に役立つ連結決算開示の普及や経営情報の大衆化を促し、世の中をより良くしていけることです。
ただ、この解釈を私はメンバーに押し付けるつもりはありません。会社の方向性や大枠に共感できていれば、その上での個人の目的は一人ひとり違っていても良いと思っているからです。自分がこの会社で働く“意義”、もっと言えばエンジニアとしての“生き様”をしっかりと捉え、築き上げていってもらいたいと伝えています。
ディーバではさらに、そのプロダクトとBPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)が融合した新たなプロダクトサービス、ビジネスモデルの体現を本格的に目指しています。これは、オンプレからCloud Lift、そして今まさに取り組んでいるCloud Shiftという道のりを歩んでいく、10年・20年も続くロングスパンのプロジェクトです。この数年間はその第一章として、次世代のサービスプロダクト開発に向けたエンジニアの採用・教育、組織づくり、アーキテクチャーの変更を進めてきました。そして現在、まさに本格的なCloud Shiftに取り組んでいます。
こうした転換期に向けて期待しているのは、私たちと一緒になってチャレンジを楽しみ、エンジニアとして成長したい方です。非常にダイナミックなフェーズを迎えるからこそ、エンジニアとしての貢献度や面白みを実感してもらえると思っています。もちろん、得られるスキルや経験もかなり貴重なものとなるはずです。制約が厳しい中でCloudへと移行していくのは難易度が高い分、成長には間違いなく繋がります。
また、元々ディーバはチャンスが平等に提供される会社である上に、今後は変革期となるだけに自らの実力を高めて、適正なポジションに就きたい方にとっても魅力的です。エンジニアとして成長できて、年収も上げられる。自ずと成果も上がり、会社やお客様のビジネスにも貢献していける。そんな正の循環を実現していくチャンスを得られます。
プロフェッショナルの流儀。次世代へ託すディーバの未来。
私自身は、今でこそ執行役員やCPOなどのポジションを任されていますが、振り返ってみると役職にこだわったことは一度もなかったです。あくまでも、その時々で自分のパフォーマンスを最大限に発揮し、結果にコミットしてきました。それが、プロの働き方だと思ったからです。なので、特にキャリアに悩んだことはありません。ただ、全力でチャレンジしても上手くいかないことは多々ありました。その意味での葛藤は日常茶飯事です。それらに真摯に向き合ったからこそ、乗り越えることができたのかもしれません。
また、それぞれの節目では「自分が次の世代に何を残し、どう繋いでいくか」をものすごく意識してきました。今一番の関心事は、自分の後継者育成です。この先10年・20年を見据えたプロダクトサービスの創造に向けて、考え方やコンセプト、価値観をしっかりと引き継いでいきたいんです。もう一つがその具現化を支える組織としてのノウハウや資産を積み上げていくことです。ディーバは“100年企業の創造”を謳っているだけに、継続性を持った形での事業運営を重視しています。開発組織としても、どうあるべきかをしっかりと突き詰めていかなければならないからです。
私が目指しているのは、様々な価値を世の中に生み出して行ける開発組織です。そのためにもこの2年間でエンジニアを数多く採用してきましたが、彼らにいきなり高度な要求をするわけにはいきません。私たちのドメインや事業の理解を得ながら、一人ひとりのレベルを徐々に上げていき、それを組織力のアップにつなげ、お客様が感動できるような価値を提案できる組織にしていきたいです。
そんな組織に迎え入れたい未来の仲間に期待したい姿勢や価値観が、幾つかあります。一つは、チームのメンバーと一緒になって価値を創造・提案していけること。二つ目は、自らの個性や強みを磨き、組織やお客様に貢献していくことです。
ただ、そうした姿勢をお持ちの方の中には、自身の成長に迷いを感じている人も少なくないのではないでしょうか。私はエンジニアが成長していくための前提が、一つだけあると考えます。それは、事業貢献と自分自身の成長が両立していることです。そのどちらかないし、両方が欠けているがゆえに悩んでいる。そんな傾向が伺えます。なので自社のメンバーにも、今何が欠けているのかを分析し、それに応じたアドバイスをするように心がけています。多いのは、事業貢献の欠如です。ビジネスである以上、経済合理性は非常に重要です。どうしたら利益を生み出し、チームや組織のために役に立てるのかと考えていけば自ずと事業に貢献でき、感謝され、自分の存在意義を感じられるようになると思っています。
ディーバは、これからの10年・20年先を見越した壮大なプロジェクトを推進中です。そういった事業に参画いただく方々には、一人ひとりが主人公となってエンジニアリングを展開していってほしいと思います。一回きりの人生です。その中で、「これをやるんだ」と決めたのであれば、どうせなら自分が主役となって自分の世界観で貢献していくことを追求してみませんか。ディーバはその舞台にふさわしく、自分らしい物語を紡ぐことができ、豊かな人生を送れると信じています。