一緒に切磋琢磨しあえる仲間がいるからこそ、“ココロオドル” 映像制作を目指せる

一緒に切磋琢磨しあえる仲間がいるからこそ、“ココロオドル” 映像制作を目指せる

一緒に切磋琢磨しあえる仲間がいるからこそ、
“ココロオドル” 映像制作を目指せる

このストーリーのポイント

  • AD時代の葛藤を経てディレクターへ。若手作り手たちのリアルな成長の軌跡
  • 「やってみたい」を全力で後押しする文化と、立場を越えて支え合う仲間の存在
  • テレビへの敬意を胸に、その可能性を信じ、まだ見ぬ新しい表現の世界へ挑む覚悟

設立から半世紀以上に渡り、「情報」「スポーツ」「ドキュメンタリー」を主軸に番組制作を手掛けてきた東京ビデオセンター(以下、TVC)。映像新時代を迎える今、テレビだけでなく新たなジャンルをも切り拓きつつある。“ココロオドル”をキャッチフレーズに掲げるTVCで入社5年目を迎えた彼女たちはこれまでにどんな足跡を残してきたのか。今後どのような仕事に挑んでみたいのか。同期同士でざっくばらんに語り合ってもらった。

PROFILE
株式会社東京ビデオセンター

二階堂 萌花

制作Ⅰ部 
2021年4月新卒入社
人文公共学府修了

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趣味は舞台を観に行くこと。ミュージカルから小劇場までとジャンルも幅広い。特に興味があるのは、舞台照明。学生時代にはブライダル照明のアルバイトを3年半続け、延べ700組以上の披露宴を演出してきた。時間を掛けてじっくり考えるタイプだが、一旦決めたら最後までやり抜くことをモットーとしている。


岡田 あおい

制作Ⅰ部 
2021年4月新卒入社 
 法学部卒

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大学時代には、スポーツ新聞部に所属。何度も取材を重ねた母校陸上競技部の駅伝メンバーが、箱根駅伝で総合優勝を飾ったときのドラマチックさは今でも忘れられないと語る。TVC入社後も、スポーツとドキュメンタリー両方の部署を経験している。趣味はカラオケやラジオ聴取など幅広いエンタメに触れること。


三浦 杏里

制作Ⅰ部
2021年4月新卒入社
法学部卒

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根っからスポーツが大好き。高校時代は、バレーボール部の選手として活躍。大学では、サッカー部のマネージャーとして選手をサポートし続けた。その行動力と社交性もあって、入社1年目から数多くの番組づくりに関わってきている。趣味は仲間や友達と一緒にお酒を飲むこと。加えて、最近はカフェやサウナを巡るのもお気に入りだという。


AD時代の苦労を越えて。今、ディレクターとして心が震える瞬間

──まずは、入社後にアシスタントディレクター(以下、AD)として担当された番組を教えてください。

二階堂 私は制作Ⅰ部に配属となり、NHKの幾つかの番組制作に関わりました。1年目が国際放送の医療系番組「メディカルフロンティア」。編集用語もままならない上に、扱うテーマは高度な医療。しかも全編英語という三重苦に、とにかく苦労しました。その後は、2年目に生活情報番組「あさイチ」、3年目にドキュメンタリー番組「新日本風土紀」を手掛けました。

三浦 私も制作Ⅰ部の配属でした。1年目からさまざまな番組で経験を積みました。例えば、NHKのドキュメンタリー番組「プロフェッショナル仕事の流儀」では、空港のグランドスタッフに密着しました。2年目に生放送の「あさイチ」やスポーツドキュメンタリー番組「レジェンドの目撃者」、3年目に「にっぽん百低山」に関わりました。

岡田 私は最初の1年間、スポーツ制作部の配属でした。そこで、DAZNが配信するF1番組やNHKの教養番組「すイエんサー」を担当しました。2年目に制作Ⅰ部へ異動し、NHKの「にっぽん百低山」や「思考ガチャ!」といった番組に携わりました。

三浦 部署異動が決定した際、周囲の反応はいかがでしたか。

岡田 自分に合う番組を求めて異動を希望したので、「行ってらっしゃい」という感じで快く送り出してもらえました。

──現在は、皆さんディレクターとして活躍中です。担当されている番組名と仕事のやりがい、難しさをお聞かせください。

二階堂 現在は、フジテレビ/FODのドキュメンタリー番組「密着!15人大家族うるしやま家」でディレクターを務めています。NHKとは全くテイストが違いますが、演出方法などがとても勉強になる現場です。また別のドキュメンタリー番組の制作時に、取材対象者の方から「あなたには、私がこんなにも素敵に見えるのですね」と涙ながらに言っていただけたときにはやりがいを感じましたね。人の心を動かす映像を作れていると思えたからです。

三浦 私は今、NHKのドキュメンタリー番組「新プロジェクトX〜挑戦者たち〜」のサブディレクターとして、事前取材からロケ・編集作業などをメインディレクターと一緒に行っています。看板番組であるだけに、極めて高いクオリティが求められます。プレッシャーもありますが、大きなやりがいを感じています。

岡田 私は現在、NHK「あさイチ」の「ツイQ楽ワザ」を担当しています。これは、視聴者の身の回りに潜むちょっとした悩みを解決する人気コーナーです。現在の仕事では、普段出会うことのない方々からお話を伺えることにやりがいを感じています。その方々の魅力が最大限に輝く瞬間を捉え、それを放送できた時には、何にも代えがたい感動を覚えます。もちろん、生放送ならではの緊張感とは常に隣り合わせです。

三浦 大変な面もあるけれど、自分が作ったものに対して視聴者の皆さんからリアクションを受け取れるのは、生放送ならではの醍醐味ですよね。

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心が震えたあの瞬間。ディレクターとしての忘れられない“原点”

──入社以来、ご自身が最もココロオドッタ経験を聞かせてください。

二階堂 私は入社4年目に、ドキュメンタリー番組の国際共同制作を支援する国際フォーラム「Tokyo Docs 2024」に参加し、オリジナルドキュメンタリー初作品となる「Reborn Dolls/リボーンドールと生きる」でショートドキュメンタリーショーケース優秀作品賞を受賞したことです。

三浦 同期の快挙には私も大いに刺激を受けました。

二階堂 自分が企画から出品まで一貫して手掛けた短編ドキュメンタリーだったので、大きな自信となりました。私が見ていた景色が、確かに誰かに届いたのだと実感でき、胸が高鳴りました。その作品を海外のプロデューサーの前でプレゼンをする機会にも恵まれ、世界を舞台に映像を届けるという自分の将来の目標がより鮮明になりました。

岡田 ピッチに向けての準備に苦労していた記憶があります。

二階堂 日常業務もあったので大変さもありました。しかし、先輩方が親身に付き合ってくださったおかげで、本当に心強かったです。

岡田 私にとってターニングポイントになったのは、NHK-BS「スポヂカラ!」で初めてディレクターとしてインタビューした経験です。大分で開催された国際車いすマラソンを取材した際、大会に参加した高校一年生の男子生徒のお母様が「息子が『生きていて良かった』と言ってくれたんです」と涙ながらに語ってくれました。心揺さぶる言葉をカメラに収められた手応えと、「私だから心を開いてくれたのかもしれない」と感じられた喜びは、今でも忘れられません。

三浦 私もディレクターデビューの番組が、成長のきっかけになりました。担当した番組は、「にっぽん百低山」。自分の名前がディレクターとしてエンドロールに載っているのを見たときの高揚感は、今でも鮮明に覚えています。あの光景は、これからも私にとって特別な瞬間であり続けると思います。

二階堂 NHKの看板番組を担当すると独特のプレッシャーがありますよね。三浦さんはどうでしたか?

三浦 たくさんの方に見てもらえるというのは嬉しいと思う反面、プレッシャーも大きかったです。でも番組の大小に関わらず「わかりやすく伝えたい」「面白いものを届けたい」という気持ちはどの番組を担当する時も持って向き合っています。

──入社5年目を迎えた今、ご自身の中で何が一番変わりましたか。

岡田 責任の重みが変わりました。一本一本の番組に懸ける「最高のものを作りたい」という想いが、より一層強くなっています。

三浦 ディレクターとしては、まだまだできないことだらけで、また入社1年目に戻ったような感覚です。ただ、キャリアを重ねたことによって先輩たちの力をうまくお借りする術といいますか、頼り方が上手になったかもしれません。

二階堂 映像制作者として生きていく覚悟が決まったことで、自分に見える世界が一段階上がったように感じます。もちろん、その分責任も増えていると思います。自ら企画を生み出していかなければならない責任はAD時代には感じていなかったものです。

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それぞれの“好き”が導いた場所。私たちがTVCに辿り着くまで

──そもそも、映像業界を目指したきっかけやTVCへの入社の決め手を教えていただけますか。

岡田 私は大学時代に「有名なスポーツ選手と話してみたい」と思い、スポーツ新聞部に入っていました。おかげで、これまで出会うはずもなかった人々との対話の面白さに、すっかり魅了されたんです。「こんな仕事ができたら良いな」と探している中、自分が子どもの頃からドキュメンタリー番組を食い入るように見ていたことを思い出し、そのジャンルで多くの実績を持つTVCへの入社を決意しました。

三浦 私もテレビ業界に興味を持ったのは、テレビのドキュメンタリー番組でした。高校時代はバレーボール部で練習に明け暮れる日々を送っていました。思うように結果が出ず苦しんでいた私を奮い立たせてくれたのが、都内強豪校のバレー部に密着したドキュメンタリー。「いつか私もこんな番組を作ってみたい」と思ったんです。TVCはドキュメンタリーもスポーツ番組も制作しています。「ここなら、自分の夢が叶えられる」と思い入社を決めました。

二階堂 私は学生の頃から、皆で何か一つのものを作り上げるのが好きでした。テレビ業界に惹かれたのもそのためです。TVCに入社を決めたきっかけは、先輩が監督を務めたドキュメンタリー映画「ダンシングホームレス」を見たことでした。「自分もいつかこんな作品を作りたい」と強く心を揺さぶられ、実績豊富なTVCを選びました。

──入社前後のギャップはありましたか。

岡田 もっと華やかな業界を想像していたのですが、実際は地道な作業をいとわない、真面目な方が多いことに驚きました。もし職場が「ノリの良さ」だけを重視する場所だったら、私は合わなかったかもしれません。

三浦 私は逆でした。NHKの番組制作が多いため、堅い雰囲気の会社だと思い込んでいました。でも、実際はスタッフの個性も多種多様。だからこそ、「ここでは本当に色々な番組を作れるのか」と、入社後に改めて期待が膨らみました。

二階堂 私は、ほぼイメージ通り。納品後はまとまった休みが取れるので、オンとオフのメリハリをつけて思い切りリフレッシュできています。

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「大丈夫、私たちがいる」。一人で戦わないのが、TVCの流儀

──TVCで働く魅力として何をアピールされますか。

二階堂 若手の「これをやりたい」という情熱を何とか形にしようとする企業文化があることです。TVCには探究心に溢れた先輩が多く、その背中から学ぶことは尽きません。同時に、私たちの挑戦を温かく見守り、時には厳しく指導してくださる。それが本当にありがたいです。

岡田 どんな時でも、一人の人間として尊重し、受け止めてくれる懐の深さがあることです。仕事ですから楽しいことばかりではありません。つまずいたり、悩んだり、モヤモヤしてしまうことも少なくありません。そんな時、「いつでも話を聞くよ」という温かい雰囲気で先輩方がいてくれるので、安心して相談できます。

三浦 私からは二つかな。一つは、部署の垣根を越えて仕事ができること。色々なジャンルの番組を手掛けられるのはTVCならではの強みです。もう一つは、コミュニケーションが取りやすいこと。例えば、制作Ⅰ部では幾つかの班に分かれているのですが、班長が節目節目で的確なフィードバックをしてくれます。また、本社はフリーアドレスなので、仕事の接点がない人とも気軽に言葉を交わせるのが良いですね。

岡田 TVCは連帯感も強いですよね。「放送」という大きな責任を果たすために一緒に戦ってくれている仲間がいるという感じがしています。一人で立ち向かうのは、あまりにも厳しいけれど、「大丈夫だよ。チームなんだから」と言ってもらえている感覚です。

二階堂 根底にある「良い作品を作りたい」という想いは皆同じ。立場を越えて支え合っていくことで本当のチームが生まれ、私たちも安心して仕事に取り組めているんだと感じています。

三浦 困ったとき、必ず誰かが手を差し伸べてくれる。これは間違いなくTVCの魅力です。中でも、苦楽を共にしてきた同期の存在は、何よりも心強いですね。

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心がワクワクするほうへ。未来の仲間たちへ贈る言葉

──今後作ってみたい番組や目標を教えてください。

岡田 私は、人間の心の影の部分に、あえて明るい光を当てるようなドキュメンタリー番組を作ってみたいです。一見、矛盾しているようですが、だからこそ面白いものが生まれる気がしています。そのためにも、私自身が人の琴線に触れるインタビューができるディレクターになりたいです。

二階堂 私も岡田さんと同じような思考があって、人の心の滓(おり)とか孤独感といったテーマに関心があります。実は、「Tokyo Docs 2024」に出品した「Reborn Dolls」はその第一歩。今後は、その世界観をさらに展開させていきたいと考えています。目標は、ドキュメンタリー映画を製作し、海外上映につなげること。そのためにも、まずは目の前の仕事一つひとつに全力を注ぎたいです。

三浦 私はこれから先もジャンルはひとつに絞りたくないと考えています。むしろ、色々なことができるディレクターになりたいです。アスリートのドキュメンタリー番組やお酒の番組、音楽番組も作りたいですね。TVCなら手を挙げれば、「やってみるか」とチャンスをもらえるので、これからも積極的に挑戦していきたいです。

──どんな方と一緒に番組作りをしたいですか。未来の仲間へのメッセージも聞かせてください。

岡田 自分の意見をはっきりと主張してくれる人と働きたいです。いつも元気で大きな声で話してくれる方がいると自然とこちらも元気になれる気がしています。たとえ少し突飛な意見でも、「面白そう」と周囲を巻き込めるパワーのある方が良いですね。

三浦 私は、一緒に面白がってくれる人と働きたいです。制作をしていると、方向性や完成度など様々な不安を感じるときもあります。そんなときに、面白いポイントを一緒に見つけてくれる人がいると心強いですし、楽しく番組づくりができそうです。

二階堂 私は、遊びの時間を大切にする人ですかね。プライベートが充実している人は、「自分はこれが好きです」と言えるものを沢山持っていそうで。やはり、日常の中に新たな発見があるし、遊びの中にアイデアの種があると思います。

岡田 振り返ると、TVCの面接でも「あなたは何が好きなの?」と良く聞かれたことを覚えています。私は、不動産や生命保険などの業界も受けていましたが、別の業界と迷っているなら、「どちらの方がワクワクするか」と自分に問いかけてみてほしいです。

三浦 気になる業界を取材できるのも、テレビ業界で働くメリット。実際に現場を見て、プロの話まで聞けるのでとても楽しいです。

二階堂 本当にテレビ業界にはエンタメを世に送り出し続けてきた実績と豊富なノウハウがあります。映像やエンタメの形が大きく変わる中でも、まだまだ存在意義が十分あると思っています。私自身、まずはそれを極めてみたいです。

三浦 私たちは今、先輩方からテレビ番組の作り方を絶賛学んでいるところです。そこに対するリスペクトを大切にしつつ、テレビ以外のコンテンツ制作にも挑戦していきたいですね。

岡田 これからも、お互いに頑張っていきましょう。

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