未来を拓くリアル店舗「エムットスクエア高輪」。銀行の常識を、ここから変えていく。

未来を拓くリアル店舗「エムットスクエア高輪」。銀行の常識を、ここから変えていく。

未来を拓くリアル店舗「エムットスクエア高輪」。
銀行の常識を、ここから変えていく。

このストーリーのポイント

  • 20年ぶりとなる新店舗の立ち上げプロジェクト
  • お客さまとの新たな接点の創造に挑む
  • チャレンジを後押しするカルチャーがある

2025年9月、新店舗「エムットスクエア高輪」が誕生しました。三菱UFJ銀行にとって20年ぶりとなる新規出店です。なぜ今、あえてリアル店舗なのか、そこに込められた狙いと、プロジェクトのやりがいについてご紹介します。

PROFILE
株式会社三菱UFJ銀行

山岸 史奈

株式会社三菱UFJ銀行
品川駅前支店
高輪出張所
2017年入行

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2店舗で個人担当営業を経験後、新規出店業務に関する社内公募に応募して異動。20年ぶりの新規出店の立ち上げに携わる。


二宮 彩華

株式会社三菱UFJ銀行
カスタマーサービス推進部
2016年入行

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入行以来本部部署に在籍し、法人・リテール・事務の領域で、資源(要員)配分や人材育成等の業務を経験した後、新規出店に関わる業務に従事。


めざしたのは「常識を超えた店舗」

──「エムットスクエア高輪」誕生の背景について教えてください。

二宮 MUFGは2025年6月、新たに個人向け総合金融サービスブランド「エムット」を立ち上げました。その中でお客さまとの新しいリアルな接点として位置づけているのが「エムットスクエア」です。「エムットスクエア高輪」は、その第1号店として誕生しました。
金利のある世界の再来、資産運用立国政策による資産運用意識の高まり、キャッシュレス決済の浸透など、お客さまとお金の関わり方が大きく変化する中、当行では、対面・非対面問わず、お客さまの接点の拡充を行っております。「人ならでは」の温かいサービスを受けたいとの思いを持たれるお客さまに向けて、店舗を新設しました。エムットスクエア高輪は、個人のお客さまのライフプランに寄り添いながらゆったりとご相談でき、非金融を含めたイベントで豊かなライフプランのための気づきを得ていただけるような店舗をめざしています。これは、従来の銀行の枠にとらわれない新しい店舗のあり方への挑戦です。

山岸 個人のお客さまがお金に関するちょっとしたお困りごとを気軽に相談できるよう、堅苦しさのないオープンで入りやすいデザインとなっています。また、平日夕方や土曜・祝日にも営業時間を拡大し、平日日中の来店が難しいお客さまもご利用いただけます。店内は従来のロビーのような雰囲気ではなく、照明や家具にもこだわったカフェ風の空間です。オリジナルの香りも採用しており、お客さまから「いい香りですね」とご好評をいただいています。
まさに新しい金融体験を提供できる場にふさわしい、いい意味で銀行らしくない店舗です。

二宮 私は本部で店舗企画に携わる部署に所属し、特にリアル店舗の出店等に関する業務を担当しています。「エムットスクエア」は2号店が2025年10月に大阪に誕生しましたが、こちらも手がけました。

山岸 「エムットスクエア高輪」は、営業時間や営業日が従来の店舗とは異なるため、シフト勤務制を採用し、そのシフトの調整も店舗メンバーで担っています。従来の店舗の常識では考えられないほど少ない人数で運営しているため、試行錯誤を重ねながら取り組んでいるところです。こうしたさまざまな挑戦が、今後、各地で「エムットスクエア」を展開する際の足掛かりになっていくと考えています。

二宮 私は入社以来、本部業務に携わり、法人・リテール・事務の領域で要員配分や人材育成等に携わってきました。営業店の経験がない中で新店舗の立ち上げに携わることになり、私に何ができるだろうかという不安は大きかったです。一方で新しいことにチャレンジし、大勢の仲間とアイデアを出し合いながら進めていくことにワクワクしました。

山岸 私は入行以来、支店で営業を担当してきましたが、20年ぶりとなる新店舗の立ち上げに際し、ぜひ新しいことに挑戦したいと考えて公募に手を挙げました。銀行らしくない店舗づくりというチャレンジは、非常に魅力的でした。

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お客さまに新たな接点を提供する

──「エムットスクエア高輪」の、従来の銀行にとらわれない新しい取り組みについて教えてください。

二宮 これまで銀行に行く機会のなかったお客さまに向けて、ご来店いただくきっかけをつくりたいという思いから、イベント開催に力を入れています。例えば「キッズマネースクール」というセミナーもその一つです。お子さまを対象に、お金の価値を学んでいただく講座で、将来のリテール顧客の開拓にもつながります。実際、参加されたお子さまの保護者から「子どもに口座をつくりたい」とのご相談をいただきました。

山岸 法人のお取引先さまの商材をご紹介する「セレクトギャラリー」も実施しました。例えば、三菱UFJ銀行品川駅前支店のお客さまである倉庫業者さまの個人向け貸し倉庫を展示しています。当行として初の試みです。他にも、関係部と連携して、バレーボール選手のサインを展示したり、VTuberさまの作品をサイネージに映し出したりと、ユニークな企画を行っています。

二宮 イベントは、本部側の私たちと店舗側の山岸さんたちでアイデアを出し合いながら進めています。施設側との内容や運営の協議、タイアップ企業との調整などは簡単ではなく、手探りで取り組んでいる最中です。特にイベントの企画や運営では、若手メンバーが主体的にアイデアを出し、現場判断を任される場面も多くありました。「自分の提案が形になる」経験は、銀行の枠を超えた挑戦を実感できる瞬間です。

山岸 人通りが多い立地なので、できるだけ多くの方の注目を集める仕掛けを心がけています。そして何よりも私たち自身が楽しめる企画でありたいと考えています。単に人を集めるだけのイベントで終わらせるのではなく、普段銀行に立ち寄る機会のない方を呼び込むことが、新たなリアル接点の創造につながるからです。そのためにもお客さま視点を忘れずに企画に取り組んでいます。
実は金融セミナーは予約の段階では満席にならなかったのですが、開催中には予約なしで多くの方が来場されました。人が人を呼ぶ力を実感できたので、これからも常に何らかのイベントを開催することが重要だと考えています。

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銀行と気づかずに立ち寄る姿も

──開店に向けて大変だったことや、開店後のお客さまの反応について教えてください。

山岸 開店準備は不安だらけでした。20年ぶりの新店で、そもそも立ち上げ業務を経験した方が周囲にいないため、相談相手がいません。すべて自分たちで考え、一つひとつ解決するしかありませんでした。

二宮 開店日に果たしてどれだけのお客さまが来店してくださるか、不安でしたね。イベントとして巨大なカプセルトイなどを用意するなど工夫し、幸いにも1,000人を超えるお客さまにお立ち寄りいただきました。
ただ、その分、限られたメンバーで対応できるかという新たな心配も生まれました。それまでPC画面で検討を進めていた店舗が実際にカタチになり、開店を迎えた喜びはありましたが、「これからが本番だ」と身の引き締まる思いでした。

山岸 銀行らしくないオープンでおしゃれな雰囲気を演出するため店舗正面に大画面のデジタルサイネージが設置されています。多くのお客さまが「銀行も変わったわね」とおっしゃってくださいました。銀行の店舗と気がつかず、商業施設のインフォメーションコーナーと勘違いされて立ち寄られる方も少なくなく、これも銀行らしくない店舗からこそだと受け止めています。

二宮 「エムットスクエア高輪」は現金を扱っていません。従来の「紙と印鑑」の世界とはまったく異なる店舗です。スマートフォンやタブレットでのお取り扱いをお願いしていますが、予想以上に多くのお客さまがスムーズに受け入れてくださっています。

山岸 「エムットスクエア高輪」は都心店舗ということもあり、デジタルとの親和性は高いと感じます。ただ今後、全国に「エムットスクエア」を展開していく際は、地域ごとの特性に合わせた取り組みも必要でしょう。例えば地域によってはデジタルの度合いを抑え、従来の「紙と印鑑」をある程度残すなど、お客さまに寄り添いながら、少しずつ新しい接点のあり方を提案していきたいと思います。

二宮 ハードとしての「エムットスクエア」は、こうしてカタチにすることができましたが、重要なのはここからです。イベントも人を集めるだけでなく、ご来店いただいたお客さまを新たな取引へと結びつけることが求められます。そのためにもハードとソフトの両面から、「エムットスクエア」のあり方を考えていきたいと思います。それが新たなリアル接点に求められていることだと考えています。

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熱い心の仲間に支えられて

──「エムットスクエア高輪」立ち上げプロジェクトに携わったことで、ご自身が得たものは何でしょうか。

二宮 コミュニケーションの大切さに改めて気づかされました。先ほど山岸さんもお話しされたように、「エムットスクエア高輪」は当行にとって20年ぶりの新規出店で、誰にとっても未知の領域でした。
その中で前に進むためには、多くの方の協力が不可欠です。しかし相談しても「新規出店は自分にとっても初めてだからわからない」という答えから始まることもありました。そのためコンセプトやめざす店舗像を丁寧に説明し、理解を得ることの繰り返しでした。そうしたすり合わせ一つひとつを丁寧に進めることが、チャレンジを成功させる上で欠かせないと学びました。

山岸 私は入行以来、営業店での経験しかなかったので、今回初めて店舗の立ち上げに携わり、銀行にはこんなに多くの業務があることを学びました。さまざまな部署に協力をお願いする中で、普段何げなく使っていた書類1枚にも重い意味があること、その書類をもとに多くの行員が動いていることを理解しました。銀行員としての視野がずいぶん広がったと感じています。

二宮 多くの方に協力をお願いする中で強く感じたのは、三菱UFJ銀行には熱い心を持ち、志の高い人が多いということです。私が真摯に説明すれば必ず真正面から向き合い、後押ししてくれます。

山岸 チャレンジを応援するカルチャーがあるのは間違いありませんね。若手が裁量を持ち、アイデアを形にできるチャンスがあるのも当行の魅力です。新しいことに挑戦したいと考えている方には、ぜひ三菱UFJ銀行で一歩を踏み出していただきたいと思います。

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