
市場部門で拓く自分の可能性。ここには成長を促してくれるチカラがある。
市場部門で拓く自分の可能性。
ここには成長を促してくれるチカラがある。
このストーリーのポイント
- 世界を意識しながら仕事ができる環境に惹かれて入行
- 市場部門で経験を重ね、出向も経験
- さらに経験の幅を広げ、市場部門全体を俯瞰できる人材に
市場部門に配属され経済や金融の専門知識を学びながら経験を積む。モルガン・スタンレーMUFG証券への出向など、常にチャレンジできる環境が成長につながっている。
株式会社三菱UFJ銀行
泉澤 桃子
モルガン・スタンレーMUFG証券
オペレーション本部(出向)
2020年4月入行。市場事務部に配属され、市場部門におけるバックオフィス業務を担当。主にインターバンク為替の約定コンファームから決済にわたる業務に携わる。国内外の機関投資家為替のバック業務も経験した後、新規顧客開拓のプロジェクトに参加。2024年からモルガン・スタンレーMUFG証券に出向。
学生時代に磨いたコミュニケーション力
学生時代にロシア語を学んでいた私が金融業界を志望したのは、世界とつながりのある企業で働きたいと思ったことが出発点でした。その中で三菱UFJ銀行を選んだのは、メガバンクの中でも最も多くの海外拠点を有し、国内にいても常に世界を意識しながら仕事ができる環境に魅力を感じたためでした。
幼い頃からバレエなどを通じてロシア文化に憧れていたことをきっかけに専攻したロシア語。学生時代にはモスクワに1ヵ月の短期留学も経験しました。英語すらも通じにくい環境の中、多様な背景を持つ人々と過ごした日々は、間違いなく私のコミュニケーション力を鍛えてくれました。
入行後に上司は「泉澤さんの持ち味は、誰とでもコミュニケーションできること」と言ってくれましたが、そのルーツはロシアでの留学体験にあるのかもしれません。
面接で出会った方々との印象も、入行の決め手となりました。私は経済や金融について学んでこなかったという負い目があったのですが、面接では私という人間の“素”の表情や背景を尊重して理解してくれようとしました。ここならありのままの私で働くことができると感じ、入行を決めました。
金融業界で働く両親が「いい銀行に決まってよかったね」と喜んでくれたのも、うれしかったです。
市場部門で業務を基礎から学ぶ
多くの学生の皆さんもそうだと思うのですが、私も銀行と聞いてイメージするのは近所の支店の窓口でした。本部業務というものがあることすら知らなかったです。ところが大学で行われた企業説明会で本部なら入行直後から英語を使いながら幅広い業務に携われると知り、本部業務の配属を志望するようになりました。
その希望がかない、市場事務部市場決済事務室に配属。バックオフィス要員として、主に銀行間の取引であるインターバンク為替の約定コンファームから決済にわたる業務を担当しました。もちろん基礎的な知識もないまま配属されましたので、最初は飛び交う言葉すらまったく理解できない状態。1年間指導を担当してくれた先輩行員にその都度言葉の意味を教わり、また、チーム内の勉強会にも参加して、基礎の基礎から学んでいきました。初めて取引先からの照会作業を担当させてもらったときは先輩に教わりながら精一杯取り組みました。
印象に残っているのは、約束した期日に決済が行われなかった、決済故障と呼ばれる事象の解決を任されたときのことです。システムトラブルなど何らかの理由で取引先の送金処理がうまくいかないという、まれに発生する事故でした。本来はあってはならないことで、その解決が1人でできるようになればバックオフィス要員として一人前とされています。
責任重大な業務で不安もありましたが、何とか無事にやり終えたときは、大きな達成感とともに成長の実感を得ることができました。私の上司が特に若手のチャレンジを後押ししてくれる方だったこともありますが、このように三菱UFJ銀行にはあえて高いハードルに挑戦させ、成長を促してくれる風土が根づいています。
新規顧客開拓プロジェクトに、バックオフィスの主担当として参加させてもらったことも印象に残っています。これは新たに海外機関投資家を顧客として開拓するために基盤づくりから始めようというプロジェクトで、私は途中から参加するかたちではあったものの、これまでになかった仕組みを構築するという得難い経験をすることができました。
特に難しかったのは、フロント部門やシステム部門といった他部署との綿密な連携が必要だったことです。その際は背景の異なる人々とのコミュニケーション力という、私ならではの強みが発揮できたのではないでしょうか。同時に、周囲の人々を巻き込みながら課題の解決に向けてプロジェクトを動かしていく、推進力を身につけることができました。
初めの一社との取引が開始した頃に私の出向が決まり、このプロジェクトを離れることになりました。それでもテストトレードを経て新規の1社と無事に取引が成立するところまで携われたことは、大きな喜びでした。新しいことを始める難しさと大変さを味わうとともに、自分なりの役割を果たし、成果に貢献できたという充実感がありました。
さらなるステップアップをめざして出向
入社5年目を目前にして決まったのが、モルガン・スタンレーMUFG証券への出向でした。
入社以来私は、海外との関わりが強い仕事を担当したい、英語を使って仕事がしたいということを上司との面談の場で伝えており、その想いを受け止めてもらったことで出向が決まりました。国内外で充実したネットワークを有する総合金融グループだからこそ実現できたキャリアパスと言えます。とはいえ、突然のことであまりに想定外。外資系企業でもやっていけるだろうかという不安も大きかったです。
上司は新規顧客開拓プロジェクトでの私の仕事ぶりを評価し、一層の成長を期待して、出向のチャンスを与えてくれたようです。これまでの経験を活かしてステップアップしたいとの想いで、出向を決断しました。
モルガン・スタンレーMUFG証券で私はオペレーション本部に所属し、主に為替や通貨スワップの決済業務を担当しています。基本的な業務内容については市場決済事務室時代と大きくは変わりません。とはいえ、使っているシステムが違えば、職場の雰囲気も異なるため、新人時代と同様に一つひとつ学んでいかなくてはなりませんでした。周囲の皆さんは私を出向者ではなく同じチームの一員として受け止めてくれ、質問に対しても丁寧に答えてくれました。おかげで大きな負荷もなく、業務に馴染めたと感じています。
出向して3ヵ月目には、決済システムの移行について、ユーザ受入テストを担当させてもらいました。該当のIT部門はインドのムンバイに拠点があり、私はそのインド人のエンジニアとコミュニケーションしながら無事にシステム移行を完了させました。まさにグローバルな環境で仕事ができたことに、大きなやりがいを感じました。
現在、三菱UFJフィナンシャル・グループとモルガン・スタンレーでは、グローバルな戦略的提携をさらに強化するために「アライアンス2.0」という取り組みを推し進めています。これはお客様に対するビジネス領域での協働強化であり、三菱UFJ銀行の有する事業法人などのお客さまを主とする取引関係と、モルガン・スタンレーの有する機関投資家などのお客さまを主とする取引関係を組み合わせることで、より良いサービスの提供に結びつけていこうとするものです。
モルガン・スタンレーMUFG証券への出向に際して私が上司から言われたのは、この「アライアンス2.0」を推進するに際して必要となるバックオフィス要員として活躍してほしいということでした。今後「アライアンス2.0」に直接携わる業務も担当することになると考えており、今からワクワクしています。
「アライアンス2.0」の経験を財産に
銀行といえば窓口というイメージしかなかった私がこれまで市場部門に携わってきて感じるのが、そのスケールの大きさです。例えば中東地域での紛争やアメリカ大統領の言動など、世界情勢に連動して市場が動いていく様はダイナミックで、自分の仕事が国際社会と直結していることを実感します。その中において三菱UFJ銀行のプレゼンスの高さは際立っており、取引の際に感じる信用力の高さからもそれを感じます。
今後も私は市場部門のバックオフィスとして経験を積み、専門性を高めていきたいと考えています。その後はセールス等を担うフロント部門、リスク管理部門などで幅広い業務を経験し、市場部門全体を俯瞰できる立場をめざしていけたらいいなと考えています。
また、「アライアンス2.0」の推進に携わって得られた知見を、出向終了後には三菱UFJ銀行側での取り組みに還元できたらとも考えています。
三菱UFJ銀行の魅力の一つが、働きやすさです。市場部門のバックオフィス業務は6割が女性ですが、子育てしながら働いている先輩も多く、その姿はこれから様々なライフイベントを迎えることになる私に大きな安心感を与えてくれます。
長く働くことで専門性を磨いていける環境が整っていることを、うれしく思います。
三菱UFJ銀行に入行する際、まさか外資系企業に出向することになるとは、想像もしていませんでした。このように自分の成長につながる様々な機会を提供してくれるのが、三菱UFJ銀行です。
一言で銀行といっても、皆さんの想像をはるかに上回る様々な部門、業務があり、とても広い世界が広がっています。ぜひ自分のキャリアは自分で拓くという主体性を大切に、皆さんにもチャレンジしていただきたいと思っています。