日本市場と海外企業をつなぐ架け橋に。異文化理解を武器に挑むグローバルビジネスの最前線
日本市場と海外企業をつなぐ架け橋に。
異文化理解を武器に挑むグローバルビジネスの最前線
このストーリーのポイント
- 多様な文化に触れた原体験と、高い語学力を武器に入行
- リエゾンとして海外親会社と日本子会社の連携を牽引
- 国内にいながら異文化理解と語学力を最大限に活かせる、グローバルキャリアの実現
誰もが知るグローバルトップ企業をはじめ、多くの海外企業の日本市場への投資活動をサポート。語学力はもちろんのこと、海外の商習慣や考え方への理解も問われる業務だ。日本にいながらグローバルに活躍していると実感できる点が大きな魅力である。
株式会社三菱UFJ銀行
本田 綾音
拠点部グローバルライン

2020年入行。京橋支店にて外資系を含む中堅・大手企業の法人営業を担当後、2022年に現職に異動。海外顧客の日本市場への進出を活性化するとともに、既存先も含めた能動的な施策展開、案件組成サポートを実施。各拠点からの依頼・相談事項に対するリエゾン機能を担う。
異文化の中で培った多様性への理解と、グローバルコースへの挑戦
父の仕事の関係で子どもの頃はマレーシアとニュージーランドで暮らし、大学では香港に留学もしました。就職活動で“グローバルな環境で働けること”を軸に定めたのは、私にとってごく自然なことでした。
海外で暮らしていたときはもちろんのこと、帰国してからも私は常に周囲の人に支えられた経験があり、次は私が海外へ行く人や海外から日本に来る人を支えたいと思ったのです。
海外での生活を通じて身についたのは、語学力に加えて、多様性を受け入れる姿勢でした。特に最初に暮らしたマレーシアは典型的な多民族国家で、マレー系、中国系、インド系と多様な民族がそれぞれの母国語を話しながら暮らし、学校では英語でコミュニケーションをとる生活が一般的でした。私は現地校に通っていたため、さまざまな言葉や文化、宗教行事を受け入れながら育ちました。この経験は私の大きな財産です。
三菱UFJ銀行への入行の決め手の一つが、グローバルコースの存在です。これはグローバル関連業務を経験しながら専門性を高め、中長期的には海外コア人材をめざすというコースで、私のキャリアの志向にマッチすると同時に、培ってきた強みを発揮できると感じ、グローバルコースでの入行を決めました。
最初に配属された京橋支店では、法人RMとして外資系を含む中堅から大企業を担当しました。店頭にも外国人のお客さまがよく来店され、少し込み入ったお話になると私が呼ばれ、語学力を活かしてサポートさせていただいたものでした。
法人RMとして学んだのは、やはりお客さまに寄り添い、真のニーズを的確につかもうとする姿勢です。お客さまがお求めのことと三菱UFJ銀行ができることにギャップが生じることは珍しくありませんが、お客さまの言葉に耳を傾けてニーズを掘り起こしていくと、真に必要とされる解決策は見つかるものです。そんな経験を重ねることで、深く寄り添うことの大切さを学びました。この経験は現在の業務にも活きています。

海外と日本をつなぐリエゾンとして三菱UFJ銀行の実力を認めてもらうために
現在の部署に異動したのは2年目のことです。私は入行してから毎年、キャリアの希望について「日系企業の海外進出のサポートまたは外資系企業の日本での営業活動のサポートに携わりたい」と記入していました。就職活動の頃から軸はぶれていません。1年目、2年目とこうした希望を書き続けたことで異動が叶いました。まさに入行前に私がやりたいと考えていた業務ができる部署です。
円安に加え、地政学的に安定した地域であることから、日本は投資先として非常に魅力的です。日本政府は2030年までに対日直接投資残高120兆円の目標達成を掲げて対日投資の誘致活動を活性化させており、三菱UFJ銀行も在日外資ビジネスの収益規模拡大をめざしています。こうした流れを背景に私の所属する外資チームでは、当行の海外拠点で現地の企業を担当している当行のGRM(グローバル・リレーションシップ・マネージャー)と、その日本子会社を担当している当行のSRM(サブシディアリー・リレーションシップ・マネージャー)の間に立ち、リエゾンとして橋渡し役を務めています。
海外企業の日本子会社が新たな投資を検討する際、与信などは当然海外の本社の基準に沿わなくてはなりません。逆に海外企業が日本で新たな投資を計画する際、日本子会社からの情報提供が重要となります。海外拠点のGRMと国内のSRMでは、言語や商習慣、業務上の前提が異なることも多いため、私たちがリエゾンとして円滑な連携を支えています。
三菱UFJ銀行は日本ではトップバンクとして圧倒的な存在感を誇っています。一方で、グローバルに事業を展開するお客さまに対しては、当行の総合力や提供価値をさらに深く理解していただく余地があると感じています。また、日本の金融機関ならではの堅実性や丁寧な対応は当行の強みである一方、海外のお客さまにとっては、その背景や意図が十分に伝わりきらない場面もあります。だからこそ私たちは、三菱UFJ銀行ならではの商品力やサービス力をアピールし、フルケーパビリティのある当行と取引することのメリットを、より分かりやすく、丁寧に伝えていく必要があると考えています。
海外企業の日本子会社が日本で新たな取引を始めようとしても、海外の親会社の理解や認識との間にギャップがあり、スムーズに進まないことがあります。そのギャップを私たちが丁寧に埋めていくことで、取引を円滑に進めるだけでなく、それをきっかけに海外親会社との取引拡大へとつなげていく。そうした展開を生み出していくことが、私たちのめざす姿です。

「常識の違い」を乗り越える。相手の視点に立つコミュニケーション術
顧客の多くは、誰もが知っているグローバルトップ企業です。
ある海外企業のケースですが、三菱UFJ銀行との取引に際してコンプライアンスに関する詳しい確認が必要になったことがありました。先方は「なぜそんなに細かいことまで」という反応で、確認はなかなかスムーズに進みませんでした。そんな折に本社の経営幹部が来日することになり、三菱UFJ銀行としてのポリシーや考え方を直接お伝えする機会をいただきました。
世界的なトップ企業の幹部ですから、私にとっては雲の上の存在で、面談前は非常に緊張しました。しかし、ご本人はとてもフランクな方で、私たちの話にもオープンに耳を傾けてくださいました。筋の通った話であれば立場は違ってもしっかり届けられることを学んだ経験となりました。とてもうれしかったです。
もちろん苦労することも多いです。日本では当たり前とされている手続きや商習慣が、海外のお客さまにとっては必ずしもそうではないと感じる場面も少なくありません。例えば口座開設に必要な書類について、日本語での提出が求められるケースがあるのですが、「日本のトップバンクなのになぜ英語ではダメなのか」と問われることもあります。そうしたときには、日本の法令・規制や実務上の要件を丁寧に説明しながら、相手の疑問や不安を一つひとつ解消していくことを大切にしています。こうしたギャップを埋め、互いの理解を深めながら関係を築いていくことが、リエゾンとしての腕の見せ所です。
京橋支店の法人RM時代、お客さまの言葉に耳を傾けることで真のニーズを掘り起こしていったときの経験が活きていることは間違いありません。同時に、文化が違えば商習慣や価値観も違って当たり前という考え方を海外暮らしで学んだことも、役に立っています。“私たちにとっての当たり前がこの人にとって当たり前でないのなら、この人にとっての当たり前って何だろう”と考えることが自然にできています。
また、日本における外資ビジネスの拡大に向けた取り組みも、私のチームの重要なミッションです。私たちは、現場の状況や取引先の情報をもとに課題や可能性を見立て、施策を企画・推進する役割も担っています。
現在進めているプロジェクトも、その一つです。外資系企業が日本に拠点を設立する場合、その多くが都心部に集中する傾向があります。一方で、外資系企業を多く担当していない拠点の中にも、グローバルトップ企業の日本子会社など、取引拡大の可能性を秘めたお客さまがいらっしゃいます。そうしたお客さまに対して、当行としてさらに踏み込んだ提案ができるのではないかという仮説のもと、プロジェクトを立ち上げました。
具体的には、取引拡大の余地があるお客さまを一社一社選定し、GRMやSRMを交えながら、各社に最適なアプローチ方法を個別に検討しています。時には役員の協力も得ながら、海外親会社と日本子会社の双方に働きかけ、重点的に取引拡大につなげていく。こうした企画の立案から実行までを担えることも、この仕事の大きな面白さだと感じています。

日本にいながら日々「世界」を感じる。
異動当初は法人取引の経験も浅く、自分に何ができるか、暗中模索の状態でした。武器は語学力でしたから、まずは顧客との面談に同席させてもらい、議事録を担当しながら徐々に知識を増やしていきました。現在は経験も知見もある程度蓄積され、案件の進め方も分かってきたことで、海外のGRMや国内のSRMから「本田さんに相談したい」と連絡をいただけるようになりました。頼りにされているという実感は、一番のやりがいです。
グローバル領域でのこうしたスキルは私の強みですから、今後は商品開発力など、別の強みも身につけて、スペシャリストとしてさらに自分を磨いていきたいと考えています。今後のライフイベントも見据えながら、いずれは海外駐在にも挑戦できればうれしく思います。
この仕事で大切なのは、やはりコミュニケーション力です。国内外のさまざまなバックグラウンドの方と調整を進めなくてはならないので、粘り強く対話を重ね、信頼関係を築いていくことが重要です。
金融に関する知識は、入行後の業務や周囲のサポートを通じて、着実に身につけることができます。新しいことにチャレンジする人を周囲の人がサポートすることは当行に根づいたカルチャーですので、他業界の方も臆することなく飛び込める環境だと思います。
就職活動の軸が“グローバルな環境で働けること”でした。当時は海外駐在のイメージでしたが、今は国内にいながらグローバルに働いていることを実感します。朝パソコンを開けば何通もの英文メールが届いていますし、時差の少ないアジア・オセアニアの仲間とは毎日のようにWebでミーティングを行っています。
海外に行かなくても、日々これほどまでに世界を感じながら働けるとは、いい意味で想定外でした。多くの方にこの魅力を知っていただけたら、うれしく思います。

