商社だからこそ、そこまでやる。

川口SCは、東京郊外の埼玉県川口市にあり、比較的古い拠点だ。お客様は小規模で、経営者も若く、地域の横のつながりも深い。2016年の住設チーム設置までは、水工チームが電工や住設へも展開し、所員14人全員で、あらゆるものを扱おうと力を付けている。岡田は人と話すのが好きで、いろんな商品を扱いたいと2013年に入社。先輩たちには、弱みを補うんじゃない、強みを伸ばせって言われる。それこそが強みになるんだと、最近、実感するようになったという。

Profile

岡田 朋也

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渡辺パイプ株式会社

水と住まいの事業本部 川口サービスセンター 営業担当

お客さんも先輩も、アドバイス山盛り。強みを伸ばそうとしてくれてる。

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「入社1年目のときは、散々でしたね。緊急か誤配の配達担当してまして、『おっせ〜よっ!』て行くとこ行くとこお客さんに怒られっぱなし。電話もお客さんはバーッて伝えてくるのでひたすらメモ取って、かけ直したら、『バカヤロー、何度も聞くんじゃねぇ』って、メーカーにも......まぁ、問題山積み......」。しかし、そんなときは必ずヘルプが入った。

「でも、みんな助けてくれましたね。先輩なら、『おっ、これ訊かないの』とか、『電話で言う前にまとめとけよ』とかね、けっこうアドバイスくれて」。

「それに、お客さんもね。営業所に来て、倉庫番してたら、『おい、あれ出せよ』とか言ってくれて。だけど、一応顔だけは売れてたのに名前言わないんです。で、『岡田ですっ』て言うと、『名前なんか訊いてねぇ』って、笑ってね。そういうコミュニケーションが、だんだん好きになって。次は必ず、『岡田』って言ってくれるし......。そんで、『岡田、間違えるからなぁ〜』って、倉庫までついてきて、『これはな......』って後ろから説明してくれるんです、わざわざね」。

お客さんの、「その先のお客さん」は誰か。その人の立場で、伝えることを先取りしろ。

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2年目。売上8000万、30〜40社のお客さんを引き継ぐ。自分でよく持って行った。でも、それが仇になった。

「遠くの現場もあって、2、3時間かかる。その間にバンバン電話が入る。どう振り分けたらいいんだ?そんで、とうとうパンク。もう、クレームの嵐ですよね。『今どこいるんだっ!』、『おいっ、早っBt×:%△&!?よっ!』」。

もうダメだ......。

「自分の中で、決めました。8時に来て、発注書30分、見積書30分。とにかくやることを書く、時間決める。お客さんは自分の都合なんでね。自分で余裕をつくる。そういう効率のいいやり方は、先輩・所長が徹底的に教えてくれましたね」。

その秋、先輩の言葉が心を射抜いた。

「『お客さんの、その先のお客さんは誰かというのを考えろ』って。元受や一般ユーザーですね。その人が僕らのお客さんにいろいろ言ってるから、お客さんがうちに訊きに来る、それを考えろと。ハッとしました」。

「そうか、リフォームのお風呂って、ユーザーの奥さんがいろいろ言ってくるんだ。それって、『できない』の一言で終わっちゃう。だけど、少し高くなっちゃうけど、こうだとできるかもしれない。商売の幅も広がる。だから、『できない』も、『NO』もないんです。可能性を模索しないと......それが川口SCの『+α』の売りだったんですよ。付加価値ですね。お客さんと、一緒に工事をやってる立場に立つ。そうすると、お客さんも安心して頼んでくれる。こういう難しい現場は、やっぱりワタパイだとね。だから、納品して終わりじゃないんですよ」。

メーカーはできないと言う。お客さんの施工屋もダメだという。

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「そんなはずはない」。現場を見てきた岡田はそう確信した。

それは、外国人のオーナーさんが買ったマンションのリフォーム工事。風呂を快適にしたいと、既存のユニットバスを基本にミストとダウンライト、換気扇を付けるというもので、メーカーのショールームで見て見積りまで取っていた。だけど、岡田のお客さんで工事をする施工屋さんも、仕入先のメーカーも、どっちも無理だというのだ。

しかし岡田は、あきらめなかった。

「そもそもユニットバスって箱なんで、あとは天井に何を載っけるかの工事なんですよ。そのスペースがないって?でも、あるなと......。最初、段ボールで模型を作ろうと思った。でも、まぁ、書けばいいかなって。それで、メーカーから届いたCAD図を見て、自分でこうざっくりと......天井のスペースにダウンライトの穴をあけて、換気扇つけて......。おっ、これはいけるなとね」。

「で、まず、元受の設備屋さんに『この位置なら載るんで、お客さんに訊いてもらっていいですか?』と頼んで、施工屋さんにも、『ここを取り除いても、〈メーカー保証〉オッケーだから、工事やってもらえないっすかね』って交渉して、で、いざ施工したらちゃんとその通り収まりましたよ」。

果たして、商社の人間が、そこまでする必要があるのだろうか......。

「できない、関係ないって言うのは簡単。そうじゃなくて、どうやったらできるかが大事でね。現場と話をして、現場が僕を信頼してくれれば、やるんですよ」。

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