チャレンジ精神で新しいミッションに立ち向かう。釣具業界初の無人店舗で、ワークライフバランスの改善を実現。

チャレンジ精神で新しいミッションに立ち向かう。釣具業界初の無人店舗で、ワークライフバランスの改善を実現。

チャレンジ精神で新しいミッションに立ち向かう。釣具業界初の無人店舗で、ワークライフバランスの改善を実現。

このストーリーのポイント

  • 顧客との長期的な関係を重視する価値観がタカミヤにはマッチしていた
  • 多様性あるチームメンバーが同じゴールを目指せるように意識している
  • 業界初の無人店舗を実現したキーパーソンの1人に

タカミヤが運営する「釣具のポイント」は、釣具業界で初めて無人営業システムを導入した企業として知られる。深夜早朝に釣りに出かける人々のために、顔認証技術を活用した24時間営業を実現した。20年前の出来事をきっかけに無人店舗を実現するまでのストーリーには、タカミヤのチーム力と前向きなマインドが詰まっていた。

PROFILE
株式会社タカミヤ

古市 浩二

デジタル推進室 
プロジェクトマネージャー

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福岡県福岡市出身。子どもの頃からやんちゃな野球少年だったが、大学ではアメフト部に転向した根っからの体育会系。普段はDX推進として社員がお客様へよりよいサービスができる環境をを追求しつつ、休みの日は子どもたちの送迎に忙しく過ごす。

納得して進みたい。新しいチャレンジを続けた若手時代

入社前は、 営業職をしていました。きっかけは、自分の知らない領域に挑戦するのが好きだったからです。飛び込み式の営業で鍛えられ、その後ルート営業を担当し、営業の基礎を学びました。タカミヤの求人を見たのは偶然でしたが、私にとって釣りも未知の分野だったため、好奇心がくすぐられました。

営業経験が活きたかはわかりませんが、接客は苦手ではありませんでした。入社から数年ほどで店長を拝命しました。お客さまと接する日々は楽しく、次々に新しい知識を必要とする環境も私に合っていました。ただ、若さゆえに周りが見えていないことも多々ありました。もともと自分が納得できないと本気になれないタイプで、上司の指示に対しても意見していた時期を思い出します。

そんな時でもお互いに納得いくまで議論に付き合ってくれる方がいたり、全面的に受け入れて自由にさせてくれる方がいたりと、本当に恵まれていたと今では感謝しています。

こうした経験があったからこそ、多様な価値観を認めて、お互いの考えをすり合わせる大切さに気づくことができました。相手の考えを理解し、一緒に考える姿勢を身につけようと決意したことは、後に無人営業店の実現を目指すうえでとても重要な糧になったと思っています。

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無人営業店舗プロジェクトの始まりと挫折

釣り場に近い場所にある店舗は、釣人から24時間営業を望まれるのが当たり前です。早朝または夜などまずめ時や潮のタイミングで釣りをするので、釣り人にとっては欠かせない存在なのです。釣具店の24時間営業に最初に課題感をもったのは、現在の社長です。全国の店舗を巡回する中で、現場のスタッフから「なぜ自分たちだけ24時間営業が必要なのでしょう。生活時間が不規則になるし、深夜手当が出ればいいという問題とは思いません」という声を聞いたそうです。まだワークライフバランスという言葉もない、20年前の話ですが、従業員のことを考えた社長は本気で取り組むことを決意したそうです。

ちょうど私は本部へ異動し、システム推進室、営業企画室などを経て現在のデジタル推進室に勤務するタイミングでした。社長から無人店舗プロジェクトを具体的に進めていくという話をうけ、当初は技術的な問題や、セキュリティ面の課題などが解決できず、年月が経っていました。しかし、無人コンビニなどが取りざたされるなど、テクノロジーの発展はとどまることを知りません。ある日、社長から高度な顔認証技術の存在を知らされ、プロジェクトに光が見え始めていました。そこからさまざまな機器メーカーを訪れては、情報を集める日々でした。

しかし次に立ちはだかったのはコストの問題です。最初は駐車場にコンテナを持ち込み、営業する案が出ていましたが、予想以上のコストオーバーが判明しました。そこで、既存店の中で試そうとしましたが、夜間用に新たなシャッターを店内に設置する必要や、そのほか改装にかかるコストも懸念点となっていました。案はいろいろ出るものの、実現が難しいアイデアも多く、社内には再びあきらめムードが出始めていました。

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20年越しの希望がついに形になった夜

なんとか無人店舗を形にしたい。その社長の想いが「新店舗の建設にあわせて始めから無人店舗システムを組み込む」というアイデアを生みました。たしかに新築時から無人化を見越したレイアウトを組めば、余計なコストがかかることを防げます。店舗の閉店時間から翌朝の開店時間まで、店の一部を区切って無人営業をすることに決め、いつも通りの新店準備と並行して、無人営業のマニュアル整備や、お客さまへの告知なども同時に進めました。システム部門はもちろん、店舗開発、営業企画、商品部などさまざまな部署が想いを一つにし各部署が知恵を持ち寄って一気に実現化へ進んでいきました。

そしてついに無人営業開始のその日。店舗の通常営業が夜8時に終わり、無人営業に切り替わった直後、防犯カメラの映像を見守っていると、待望のお客さまが入店し、自力で商品を購入してくれました。無人営業のはずなのに、思わずお客さまにお礼を伝えに行ってしまいました。「無人営業でも夜に必要な商品が買えるのはありがたいです」そんな言葉に、改めて感動したことを覚えています。

しかし、「無人営業が実現できたら終わり」ではありません。買ってくれるお客さまはいるものの、夜間に生まれる売上だけでは、投資金額の回収は難しいという冷静な試算もしていました。無人営業1号店のスタートから約3年で、夜の無人店は10店にまで増えました。さらに売り場の拡大によって、無人で販売できる商品の数を当初の30倍ほどまで増やしたことで、黒字化が見えてきました。

そして、無人営業を行う店舗では、複雑なシフト体制も改善できました。つまりスタッフは、いつも同じリズムで勤務できますし、残業時間もほぼなくなりました。
こうして実現され、着実に成長しつつある無人店舗「いつでもえさルア24H」には、3つの目的があります。1つ目は「釣り人のニーズに応える」、2つ目は「担い手不足に対応」です。これまでの話の通り、お客様と社員のことを考えた仕組みです。そして3つ目は「釣り文化の継承」です。「釣り」は古来より親しまれるものですが、年々取り巻く環境は厳しくなってきています。釣具店の数も減少傾向にありますが、釣りに行こうにもお店がなければ諦めてしまい、やがては釣り離れになってしまう可能性もあります。つまり釣具店は釣り文化を支える拠点という役割を担っているのです。そういった視点でも無人店舗「いつでもえさルア24H」は重要な取り組みであり、少子化担い手不足が危惧されるこれからの時代であっても釣具店を経営していくための重要なピースであると信じています。

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新しいことに挑戦したい人には最高の環境

私は現在、デジタル推進室でプロジェクトマネージャーを務めています。タカミヤに何か新しい情報が入ってくる際の窓口を担っているため、私が外部の方と最初に話をし、意見を伝えることが多くあります。とても刺激的であると同時に、技術革新についていかなければならないポジションにいると感じています。DXは、今後会社がさらに成長し、社会に貢献を続けるために不可欠な挑戦であり、無人営業もDXという広いテーマの中では1つの事例に過ぎません。

タカミヤで働く人々は、お客さまのことを第一に考え、特に社長は、お客さまと同じく社員や会社をよりよくすることを常に考えています。課題を見つけては、次々にクリアしようというトップの姿勢に影響を受けて、新しいことを考える人の割合がどんどん増えていってくれればと願っています。私も「今のままでいい」とは思いません。これが次のチャレンジ・次の学びを生みます。

これからタカミヤで働く人には、「新しいことを生み出したい」「やってみたい」という想いを持っている人に来てほしいです。スキルや知識は後からついてきます。会社のことを知ることで、初めて新しいことが生み出せるようになります。私自身、お客さま本位の考え方、先輩から学んだ協働の姿勢、そして無人店舗プロジェクトでの経験がすべて今につながっています。タカミヤでは、そうした成長の機会がたくさんあります。ぜひ一緒に、新しいチャレンジをしていきましょう。

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