サステナビリティ経営を支援し、持続可能な地域社会をつくっていく

サステナビリティ経営を支援し、持続可能な地域社会をつくっていく

サステナビリティ経営を支援し、持続可能な地域社会をつくっていく

このストーリーのポイント

  • 故郷である三重への愛着が強く地元のために役に立ちたいと思っていた
  • 地域課題としても大きくなっている脱炭素への取り組みを銀行として担う
  • 課題解決を新しい地域の魅力発掘につなげ、持続可能な社会づくりに貢献する

地球温暖化がもたらす深刻な影響が誰にも実感できるようになるなか、2050年カーボンニュートラルの実現はますます重要な意味を持っている。銀行も持続可能な社会の実現のために歩みはじめている。

PROFILE
株式会社百五銀行

石倉 麻由

サステナビリティ推進部地域創生課

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2005年入行。三重県出身。短大の英米語学科を卒業後、地元への強い愛着から百五銀行に入行。15年以上にわたり、複数の支店で預金、窓口業務、出納などを幅広く経験。その後、融資係を志願して法人企業の経営層との面談や審査業務に携わる。本部の営業開発部(当時)への異動を経て、現在はサステナビリティ推進部地域創生課にて、地域の脱炭素支援や観光振興など、持続可能なまちづくりに向けた多角的な業務を担っている。

「地元のために」という想いがすべての原点

進学を機に生まれ育った三重県から大阪府へ転居しましたが、私にとって三重県は、家族のいる、かけがえのない安らぎの場所でした。そのため、人一倍強い地元への愛着から、Uターン就職を選択しました。「地元のために尽力したい」という揺るぎない想いが、私の就職活動の軸となっていました。

大学は英米語学科であったため、経済や経営を専門的に学んだ経験はありませんでしたが、社会人として地元に貢献できる場所を考えたとき、真っ先に思い浮かんだのが百五銀行でした。私の実家のメインバンクでもあり、地域の方々に最も信頼されている銀行だという実感が、第一志望として背中を押してくれました。

入行後は15年以上にわたり、支店での業務に邁進しました。当時は女性が渉外として外に出る機会は今ほど多くありませんでしたが、私は預金、窓口、出納など、銀行業務の基礎となるあらゆる行内業務を一つずつ丁寧に積み上げていきました。

支店でのキャリアを重ねるなかで、「より深く企業の経営に寄り添いたい」と考えるようになりました。そこで5年ほど前、上司に自ら申し出て、法人のお客さまの審査業務や融資判断を担う「融資係」へと異動しました。

それまでの窓口業務とは異なり、企業の経営層と直接面談し、決算書や事業計画の裏側にある経営者の「想い」に触れる日々は、私にとって極めて新鮮で刺激的なものでした。一つの企業を多角的な視点で見極め、将来性を見通して資金供給をささえる責任の重さを感じると同時に、銀行員としての視野が大きく広がるのを感じました。

この経験が、「個別の企業支援だけでなく、さらに広い視野で地域全体に貢献したい」という目標へとつながりました。本部業務への挑戦を希望した際、私は融資商品を新たに企画・開発する部署を志望しました。希望が受け入れられて当時の営業開発部へ異動し、その後、組織再編によって、現在のサステナビリティ推進部地域創生課に配属されることとなりました。

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地域課題としての「脱炭素」に、銀行員として向き合う

現在、私が所属する地域創生課が直面している課題は、非常に幅広く、かつ深刻なものです。地球温暖化にともなう異常気象は地元の農業や漁業に深刻な影響を与え、急速な人口減少と少子高齢化は地域社会の維持自体を困難にしています。

そのなかでも、特に注力しているのが「脱炭素経営」の実現支援です。2050年カーボンニュートラルの実現は、今や一社単位の話ではなく、社会全体で取り組まなければならない喫緊の課題です。

私たちはまず、温室効果ガスの排出量が多い上位100社程度をピックアップし、支店の営業担当者を通じて面談の機会をいただいています。現状の排出量を算定するところからスタートし、具体的な削減策の検討を支援していくという、息の長い取り組みです。

当初は「なぜ銀行が脱炭素の話を?」と驚かれることもありました。しかし、脱炭素への対応は将来的な取引条件や企業価値に直結する重要な経営課題です。対話を重ねるなかで、企業の長期的な将来像や、普段の会話ではなかなか出てこないような「経営者の夢」を語り合う場になることもあります。この地域の未来をどう守り、どう発展させていくか。それを共に考える時間は、百五銀行のサステナビリティ推進部だからこそ得られる、非常に貴重な時間だと感じています。

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観光振興と「ブルーカーボン」。現場で見つける地域の魅力

地域創生課のもう一つの大きな柱が、観光振興を通じた地域活性化です。三重県は豊かな観光資源に恵まれていますが、宿泊客の割合が全国的に見ても極めて低いという課題を抱えています。いかに滞在していただき、地域に経済効果をもたらすか。同僚が三重県観光連盟に週1回出向して業務を行うなど、行政や関係機関と密に連携して対策を練っています。

また、最近では「ブルーカーボン(海洋生態系に吸収される炭素)」への注目も高まっています。三重県の沿岸部では、海藻が生い茂る「藻場」が消失する「磯焼け」が深刻化しています。これは漁業への打撃となるだけでなく、海洋の炭素吸収能力を低下させる問題でもあります。

銀行に入った当時は、自分が海に入って藻場に立つ日が来るとは想像もしていませんでしたが、実際に現場に足を運び、漁業関係者の声を聴くことの大切さを痛感しています。課題解決を新しい地域の魅力発掘につなげ、持続可能な社会を構築していく。これこそが、今の私たちに求められている役割です。

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地域の未来は、対話と連携から生まれる

銀行は、地域課題の直接的な担い手ではありません。しかし、資金力や信用力に加え、広範な企業・団体ネットワークを持つ地域銀行だからこそ果たせる役割は極めて大きいと確信しています。

地球温暖化や人口減少といった大きな波に立ち向かうには、一つの組織の力だけでは不可能です。自治体、企業、そして地域に住む皆さまと手を取り合い、共通のゴールに向かって進んでいかなければなりません。

百五銀行には、自らの意志で手をあげれば、入行年次や性別に関係なく新しいフィールドで挑戦できる土壌があります。私はこれからも、この愛する地元の未来を守るため、現場の声を大切にしながら、持続可能な地域社会の実現に向けて全力を尽くしていきます。

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