志願して着任したDX推進室。現場の声を力に、銀行の新たな未来を切り拓く

志願して着任したDX推進室。現場の声を力に、銀行の新たな未来を切り拓く

志願して着任したDX推進室。現場の声を力に、銀行の新たな未来を切り拓く

このストーリーのポイント

  • 地元への貢献と人の役に立てること、2つの軸で考えて百五銀行を志望
  • 預り資産業務で対面・非対面両方の営業を経験。データドリブンの重要性を知る
  • 社内公募で本社DX推進室に異動。スマートフォンを軸にした新たな行内システムの構築を担う

重要度の高い顧客情報を保有する銀行におけるDX推進はセキュリティ上の難しさを伴うが、顧客サービスや従業員の働きやすさの向上のために推進が欠かせない。現場での経験を活かし、公募の機会を活用して新たな挑戦に踏み出した。

PROFILE
株式会社百五銀行

前川 美紗

経営企画部DX推進室

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2014年入行。三重県出身。短大在学中にOBの活躍を知り、地元への貢献を志して百五銀行に入行。支店での窓口業務・後方事務を経て、個人営業に従事。その後、預り資産センターにてデータドリブンな非対面営業を経験。2024年7月、社内公募制度を通じてDX推進室へ異動。現在は行内のペーパーレス化や業務用スマートフォンの全行配布など、業務変革の旗振り役を担っている。

地元への貢献と「人の役に立ちたい」という純粋な想い

私が百五銀行を就職先として意識するようになったのは、在籍していた短大で開催されたキャリア支援イベントがきっかけでした。そこで百五銀行で働くOBの方から直接お話を伺う機会があり、銀行には想像以上に多種多様な業務があること、そしてさまざまな場面で地域やお客さまに深く貢献できることを知りました。

もともと地元である三重県で働くこと、そして直接人の役に立ち感謝される仕事に就くこと、という2点を軸に就職活動をしていた私にとって、百五銀行はまさに理想の場所でした。当初は、銀行特有の厳格なイメージや、個人の成績が求められる厳しい世界への不安もありましたが、それ以上に「地元の皆さまを支えたい」という想いが勝り、入行を決めました。

入行後は支店に配属され、窓口業務や後方事務を通じて銀行業務の基礎を学びました。その後、念願だった個人営業の担当となり、投資信託や保険といった預り資産の販売業務に従事することになりました。

しかし、実際の現場は決して甘いものではありませんでした。思うように販売実績が伸びなかったり、お客さまに十分な貢献ができなかったりと、不甲斐なさを感じることもありました。なかでも最も苦しかった経験は、お客さまに購入いただいた直後に投資信託の価格が値下がりしてしまったことです。自分の提案に対する責任の重さに、押しつぶされそうになりました。

しかし、その時に学んだのは「販売して終わり」ではないということです。値下がりしたときこそ、逃げずにお客さまのもとへ足を運び、誠実に対話を続ける。そうした姿勢を貫くことで、かえってお客さまとの間に強固な信頼関係が築けることを身をもって学びました。資産運用の提案における真の価値は、商品そのものではなく、その先の人生に寄り添う覚悟にあるのだと痛感した出来事でした。

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非対面営業で実感した、データドリブンの圧倒的な価値

数年間の支店勤務を経て、私は預り資産センターへと異動になりました。ここは、お電話やWeb面談を通じて資産運用の提案を行う、いわば非対面営業の専門部隊です。扱う商品は支店と同じですが、アプローチの仕方は大きく異なりました。

センターでは、膨大なデータを活用した戦略的な営業が行われていました。どのようなカテゴリーのお客さまが、どのような商品を必要とされているか。データを分析し、あらかじめニーズを予測したうえでお客さまに最適なタイミングでご案内を差し上げます。

提案商品が絞り込まれているため、お客さまとの会話も驚くほどスムーズに進みます。「ちょうど気になっていたんだよ」と喜んでいただけることが増え、データ活用の重要性をあらためて強く実感しました。対面での「泥臭い信頼構築」と、非対面での「スマートなデータ活用」。この両極を経験したことが、私のキャリアにおける大きな転換点となりました。

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「スマートフォン配布」の先にある、銀行業務のリデザイン

2024年7月、私は社内公募を経てDX推進室へと異動しました。現在取り組んでいる大きなプロジェクトの一つが、「業務用スマートフォンの全従業員配布」です。これは単に「便利なツールを配る」という話ではありません。その本質は、銀行員の働き方と、お客さまへの価値提供のあり方を根本から作り直すことにあります。

これまでの銀行業務は、どうしてもデスクに縛られる側面がありました。しかし、全行員に端末が行き渡ることで、いつでもどこでも情報の確認や共有が可能になります。例えば、外出先で急なお客さまからの問い合わせがあった際にも、わざわざ支店に戻ってパソコンを立ち上げる必要がなくなります。その場で端末を使って迅速に回答を差し上げる。この「スピード感」こそが、デジタルの力でお客さまの満足度を高める具体的な形だと考えています。

また、スマートフォンを起点としたチャット機能の活用により、行内のコミュニケーションも劇的に変化します。これまでの電話やメールといった形式的なやり取りから、よりフラットでリアルタイムな情報共有へと移行することで、組織全体の機動力を高めていくことができます。このプロジェクトでは端末という「窓口」を通じて、銀行という巨大な組織のOSをアップデートすることをめざしています。

もちろん、長年築き上げてきた伝統的なやり方を変えることには、抵抗を感じる従業員も少なくありません。特に銀行は、正確性と安定性を重んじる文化が根強く、変化をリスクと捉える傾向があります。

DX推進室に寄せられる声のなかには、「今のままで十分だ」、「新しい操作を覚えるのが負担だ」といった戸惑いの声もあります。しかし、私はそうした否定的な意見こそが、システムの質を高める重要なヒントだと考えています。現場の行員がなぜ変化を嫌うのか。その背景にある不安を理解せずして、真のDXは成し遂げられません。

私たちは、ただマニュアルを配るだけでなく、「このツールを使うことで、業務が具体的にどう楽になるのか」、「お客さまにどんな新しい提案ができるようになるのか」というメリットを、根気強く伝え続けることを心がけています。現場の行員一人ひとりが、デジタル化の恩恵を肌で感じ、「これならやってみたい」と思えるまで伴走する。相手が一緒にはたらく同僚であっても、お客さまに寄り添うときと同じ精神で向き合うことが、私たちのポリシーです。

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伝統と革新の融合。百五銀行がめざす「次の形」

DX推進室には、システム構築の専門家だけでなく、私のように現場を長く経験してきた行員が集まっています。だからこそ、机上の空論ではない、現場の痛みに即した変革が可能です。

IT技術は日進月歩で目まぐるしく変わっていきます。その流れに乗らなければ、どんなに伝統のある銀行でも取り残されてしまいます。しかし、私たちはただ流行を追うのではなく、「百五銀行らしさ」である誠実な対面サービスと、デジタルの利便性をいかに高次元で掛け合わせるかを常に考えています。

デジタルの力で無駄な事務作業を極限まで減らし、その分、行員がお客さまの想いに耳を傾ける時間を増やす。そうすることで、地域社会にこれまで以上の価値を還元していく。これが、私たちが描く未来の銀行の姿です。

百五銀行は今、その長い歴史のなかでも最大級の変革期にあります。「現状をより良くしたい」「地域のために新しいことに挑戦したい」という情熱があれば、活躍できるフィールドは無限に広がっています。

社内公募制度などのチャンスを活かし、自らの意志で未来を切り拓いていける環境があります。ITやAIという武器を手に、地元三重の未来をより豊かに、より便利に変えていく。この挑戦への探究心を分かち合える皆さまと、共に働ける日を楽しみにしています。

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