銀行員である前に人として向き合い、お客さまの不安を一緒に解決する
銀行員である前に人として向き合い、お客さまの不安を一緒に解決する
このストーリーのポイント
- 大学進学を機に東京で過ごし、地元で働きたいという気持ちを強く持つ
- 個人営業の役割は商品説明ではない。本当に必要とされている情報を提供すること
- わかりやすさとは何か、どうしたらお客さまの心に響くのか、立ち止まって考える
個人営業で大切なことは、いかにお客さまとの信頼関係を築くかにある。その人の人生に向き合い、不安を解消し、安心して暮らせる環境を整えることが仕事だからだ。まずは傾聴。すべてはそこから始まる。
株式会社百五銀行
南 颯太朗
伊勢コンサルプラザ

2022年入行。三重県出身。東京の大学で経済を学び、地元への貢献を志して百五銀行に入行。最初の支店で銀行業務の基礎を習得後、法人渉外・個人渉外の基礎を経て、現在は「預り資産専担者」として個人のお客さまの資産運用・ライフプランニングを担当。世界遺産検定の知識を活かした独自の視点とお客さまに寄り添う丁寧な対話で、厚い信頼を得ている。
世界遺産を学んで知った、地元への想いを受け継ぐ尊さ
私は三重県で生まれ育ちましたが、大学生活は東京で過ごしました。初めて地元を離れ、外から三重を見つめ直したことで、あらためて地域の持つ温かさや魅力に気づかされました。「将来は地元のために働きたい」という気持ちが明確になったのは、この時期のことです。
学生時代、私は趣味の延長で世界遺産検定の勉強に打ち込んでいました。そこで学んだのは、世界遺産というものが単なる古い建物や美しい自然景観といった「モノ」ではない、ということです。それらは、その価値を愛し、誇りに思い、次の世代へと大切に受け継いできた人たちの「想い」の結晶だと実感しました。
地元の価値を信じ、それを守り育てようとする人たちがいる。その姿をうらやましく、そして尊く感じた私は、自分もまた地元の価値を受け継ぎ、大きく育てる一翼を担いたいと強く思うようになりました。地域社会に深く根ざし、人々の暮らしを根底からささえ続けている百五銀行への入行を決めたのは、まさにその想いを実現するためでした。
入行後、配属された支店ではまず、預金や為替といった銀行の基幹業務を幅広く学びました。その後、法人渉外や個人渉外の基礎教育を経て、現在は伊勢コンサルプラザにて個人のお客さまの資産運用を専門に担当しています。
私の主な役割は、お客さまの大切なご資産をより豊かな未来につなげるためのサポートです。投資信託や保険商品を用いた資産運用の提案から、将来を見据えた相続対策、ライフプランにもとづく保障の見直しなど、業務範囲は多岐にわたります。
しかし、配属当初からすべてが順調だったわけではありません。特に苦労したのは、お電話を通じての新規開拓でした。顔の見えない相手とのコミュニケーションは想像以上に難しく、会話の糸口さえ見つけられずに切られてしまう日々が続きました。一時は「自分はお客さまの邪魔をしているのではないか」という焦燥感に駆られたこともあります。

「もの売り」から「情報提供者」へ。視点の転換がもたらしたもの
当初は、会話の糸口を見つけられず、すぐに電話を切られてしまうなど、苦悩する時期もありました。しかし、先輩の指導や実践を通じて「私たちが提供するのは商品ではなく、お客さまの資産形成に役立つ有益な情報と機会である」という本質に気づきました。それからは、電話一本であっても、「有益な情報をお届けし、お客さまの選択肢を増やすお手伝いをする」という意識で臨むようにしています。
たとえその場でお取引に繋がらなくても、お客さまが将来困ったときに「そういえば、百五銀行の南がこういう話をしていたな」と思い出していただけるよう、信頼関係の土台を築いておく。そう考えるようになると、お電話をかけることへの抵抗感がなくなり、自然とお客さまとの対話も弾むようになりました。
現在は、電話から一歩踏み込んで、実際にご来店いただいての対面での詳細なご提案へと繋げる機会を着実に増やしています。大切なのは、銀行員という肩書きの前に、一人の人間として誠実に向き合うこと。その姿勢こそが、信頼関係の礎になると確信しています。
積極的な情報提供を続けるなかで、ご来店くださるお客さまからは「もっと詳しく話を聞きたい」と言っていただけるようになりました。そこで私が最も大切にしているのが「わかりやすさ」への徹底したこだわりです。
金融の世界には専門用語があふれています。しかし、パンフレットに書かれた言葉をそのまま読み上げるような説明では、お客さまの心には響きません。分かったような気になっても、本当の意味で腑に落ちていなければ、安心して資産を託していただくことはできないからです。
私は、難しい銀行用語は一切使わず、とにかくかみ砕いた表現を使うことを心がけています。たとえば、資産運用を「健康診断」に例えたり、複利の効果を身近な事象に置き換えたりと、お客さまがイメージしやすい言葉を選んでご説明しています。
当然、話し方や説明の構成も、お一人おひとりに合わせて変えています。誰に対しても同じことを話すのではなく、お客さまの表情や仕草、声のトーンから「今、どの程度理解されているか」を察知し、コミュニケーションのスタイルを柔軟に調整します。人が違えば、最適な伝え方も変わるはずだからです。専門家としての知識を持つことはもちろん重要ですが、それをいかにお客さまの目線に合わせて手渡せるか。そこにこそ、私たちの介在価値があるのだと思っています。

デジタル時代だからこそ、対面による「オーダーメイド」の価値を
昨今、銀行業務のデジタル化は急速に進んでいます。インターネットを通じて、誰でも手軽に情報収集や手続きができるようになりました。お客さまが自分自身で判断し、完結できる環境が整いつつあります。
だからこそ「対面」の価値は、これまで以上に高まっていると感じています。インターネット上の情報はあふれていますが、それが「お客さまにとって本当に最適かどうか」を判断するのは容易ではありません。私たちプロが直接お会いしてお話を伺うからこそ、表面的なニーズの奥にある本当の課題を見つけ出し、専門性の高い情報をわかりやすく、そして納得感を持ってお伝えすることができるのです。
家族構成、資産状況、将来への不安など、それらはすべて一人ひとり異なります。本当にお役に立つためには、定型的な提案ではなく、オーダーメイドの解決策が欠かせません。何事も隔てなく話せる信頼関係を築き、お客さまの懐に深く飛び込んでいくこと。大手メガバンクのようなダイレクトバンキングだけでは決して真似できない、百五銀行ならではの「人間力」こそが、これからの地域金融をささえる力になると信じています。

新しい出会いと、飽くなき挑戦の未来
私はまだ入行4年目です。現在は個人営業の奥深さに魅了されていますが、将来的には住宅ローンの相談や法人渉外、あるいは本社での商品開発など、さらに幅広いフィールドを経験したいと考えています。多角的な視点を持つことで、より一層お客さまのお役に立てる銀行員に成長していきたいと考えています。
地域に愛され、必要とされる銀行であり続けるために。そして、地元の皆さまが安心して暮らせる未来を共に創り上げていくために。私はこれからも、一人の人間としてお客さまに向き合い続け、信頼の輪を広げていきたいと思っています。
百五銀行という場所には、自分の可能性を信じ、情熱を持って取り組める環境があります。地元を愛し、人の想いに寄り添いたい。そんな志を持つ皆さんと、新しい百五銀行の未来を切り拓いていける日を楽しみにしています。

