「わからない」と言える環境が、プロへの道を拓いてくれた。佐藤工業で踏み出す、設備職への第一歩。
「わからない」と言える環境が、プロへの道を拓いてくれた。
佐藤工業で踏み出す、設備職への第一歩。
このストーリーのポイント
- 約2週間のインターンをきっかけに、設備の仕事に興味を持つ。
- 社内外の多様な関係者と接するうちに、コミュニケーション力が鍛えられた。
- 大学時代の専攻にとらわれず、さまざまな職種を見てほしい。
建物を機能させ、人々の快適な生活を支える設備の仕事に惹かれて入社。入社後は手厚い研修が用意されているうえ、年の離れた先輩にもわからないことを気軽に聞ける環境に働きやすさを感じている。
佐藤工業株式会社
澤地 佑汰郎
東京支店 建築事業部
2024年入社/生産工学部 環境安全工学科卒

スケールの大きな建物に関わりたい思いから、ゼネコンを志望。現在は主に設備施工管理として設備の安全性や品質確保に貢献している。
「建築」志望から一転、偶然の出会いが導いた「設備」という天職。
ものづくりが好きで、将来はマンションやオフィス、商業施設など、スケールが大きな建物の建設に携わりたいと考えていました。こうした多彩な建物の設計・施工に一貫して関われる仕事に興味を持ち、就職活動中はゼネコンを志望しました。
私が所属していた大学では、大学3年生の夏休みに単位認定型の長期インターンシップに参加する必要がありました。建物本体の設計・施工を志望していた私は、応募できる企業の中から佐藤工業の「建築職」のインターンシップにエントリーしたつもりでした。ところが、私が実際にエントリーしていたのは、建物の空調・電気・配管などを統括する「設備職」のインターンシップ。まさかのミスでしたが、これが大きな転機となりました。
予期せぬ形で参加することになったため、設備に関する知識はほとんどありませんでした。右も左もわかっていない私に対して、担当いただいた先輩が一から親切に教えてくれたことを、今でも鮮明に覚えています。
インターンでは、約2週間かけて設備の設計・積算(工事にかかる費用の算出)・施工管理の一連の流れを体験しました。たとえば設計業務では、部屋の広さや想定される収容人数から最適なエアコンのスペックを検討。積算業務では、図面に縮尺表示されたダクトの長さを測り、実寸に換算したうえで、1メートルあたりにかかる材料費を掛けて工事費を算出しました。
さらに施工管理の一環として、実際の現場に足を運び、照明やコンセントの位置が図面通りに施工されているかをチェックする業務も経験できました。現場の空気に触れながらの作業はどれもが本格的で、特に施工管理の体験は、今の仕事をするうえで大きな糧となっています。
何より良かったのは、インターンを通してこれまで知らなかった設備の仕事の面白さに気づけたことです。建物は、空調や電気、給排水といった設備があって初めて人が快適に過ごせる空間となります。建築設備が建物を機能させ、人々の暮らしを支えるうえで欠かせない役割を果たすことに強く惹かれました。
インターンをきっかけに「設備の仕事がしたい!」と思った私は、迷わず佐藤工業の選考にエントリーしました。そして迎えた最終面接。目の前には面接官が大勢いてさすがに緊張しましたが、雰囲気はとても和やかでした。特に、佐藤工業が手がけた大型音楽アリーナ「ぴあアリーナMM」の話題で、好きな音楽の話をしてとても盛り上がったことを覚えています。インターンや面接を通して一貫して人柄の良さ、雰囲気の良さを感じられたことが最終的な決め手となり、入社を決意しました。

建築施工の現場から設備へ。段階的な育成環境で踏み出す、技術者への第一歩。
入社後の手厚い研修制度は佐藤工業の大きな魅力の一つです。入社後最初の2週間は、全職種共通でビジネスマナーや社会人としての心構えを学びました。次の2週間は建築・設備職合同で、図面の読み方に加え、墨出し(工事の際に、施工図の情報を現場に記す作業)の実習や、配筋写真(鉄筋の配置を示した写真)の撮り方などを学習。業務に不可欠な基礎を一通り身につけることができました。
5月に東京支店に配属。東京支店では1ヵ月間支店独自の研修が用意されており、座学で理論を学ぶとともに、施工中の現場の見学にも参加しました。アリーナやマンション、物流施設などさまざまな現場を見学して改めて、多様な建物に関われることを実感しました。見学に行った現場で、社員の皆さんが作業員の方々や職人さんと楽しそうにコミュニケーションをとる姿を見て、現場での働き方を具体的にイメージできたのも大きな収穫です。
支店独自の研修が終了した後は、高層マンションの建設現場に配属になりました。配属後は設備としての業務ではなく、まずは半年間建築の施工管理を経験しました。配属になったタイミングは、マンションの地下工事の真っただ中。コンクリートの打設(生コンクリートを型枠に流し込む作業)前でした。打設後には隠れてしまうコンクリートの中の鉄筋の組み方や、型枠を組み立てる作業を把握できたことは貴重な経験です。
その半年間の建築施工管理を経て、現在は同じ現場で本来の担当である設備へと職務が変わりました。建物が形になっていく過程を自分自身で経験したうえで、設備担当へと役割が変わったからこそ、「ここからは設備担当として、この建物の機能を最大限に引き出すために全力を尽くそう」と、より一層気が引き締まりました。
設備職の場合、今後6年間かけてOJTを中心に現場で指導を受けていきます。施工管理を中心に経験を積み、その後は積算・設計業務に関する研修を3ヵ月程度受講するステップが用意されています。現場で経験を積みながら、段階的に学べる環境が整っているのはとても心強いです。
佐藤工業では設備職の必須資格として「建築設備士」「1級管工事施工管理技士」「1級電気工事施工管理技士」があります。取得推奨資格として「1級建築士」「1級建築施工管理技士」「設備設計1級建築士」「電気主任技術者」が定められています。資格を得ることで担当できる現場や業務の範囲が大きく広がるので、積極的に勉強していきたいです。

図面と向き合い、人と向き合う。私が現場で大切にしていること。
建築において「意匠」は建物の外観やデザインを、「構造」は建物を支える骨組みを、そして「設備」は建物を機能させる役割を担っています。建築設備は電気設備(照明等)・衛生設備(給排水やトイレ等)・空調設備(エアコン等)・搬送設備(エレベーター等)・防災設備(スプリンクラーや誘導灯等)の5つの分野に大別されます。これらの設備は、作られた建造物を利用者が安全で快適に過ごすことができる環境を支えるために非常に重要なものです。また、建築設備は建築工事がある程度終わった段階で工事に取り掛かるため、建築施工管理の社員と工事における調整を定期的に行い、施工に際しては専門工事会社と協力しながら業務を進めています。
ゼネコンの施工管理という仕事は、建築も設備も自らが構造物を作り上げるのではなく、協力会社の職人さんに指示を出し、進捗を管理し(工程管理)、出来上がったものが図面通りになっているかを確認すること(品質管理)です。
私は今、設備の施工管理として、設備の安全や品質の確保を目的にした自主検査を主に担当しています。自主検査とは、建物の各フロア・各部屋の設備が図面や仕様に基づいて正確に施工されているかを確認する重要な業務です。
確認項目は多岐にわたります。たとえばダクト(部屋を換気するための空気の通り道)が図面通りのルートで施工されているか、コンセントやスイッチなどの電気設備が適切な位置に設置されているか、といった項目を一つひとつチェックします。これらの検査を通して、もし図面と異なるような箇所が見つかった場合は、速やかに専門工事会社へ連絡して是正を依頼します。
自主検査以外にも、設計監理者(設計図通りに工事が進んでいるかを監理する担当者)による定期的な検査や、行政から指定された検査のスケジュール調整、当日の立ち会いなども行います。
自主検査において気をつけているのは、「必ず図面と実際の設備を照らし合わせること」です。日々の慣れから確認が疎かにならないよう、一つひとつ丁寧に見ていくことを意識しています。今担当しているマンションは、部屋の仕様が各階ほぼ共通で、天井高やコンセントの位置なども統一されています。仕様を覚えてしまえば図面を見なくても確認はできますが、「思い込み」による間違いや見落としを防ぐためにも、図面との照合を徹底しています。
先日、すでに入居者が決まっているマンションの一室を検査した際、入居者様の希望により、キッチンの仕様であるカウンターを通常よりわずかに高く設置しなければならない部屋がありました。こうした微細な違いは図面を見なければ気づけませんし、万が一施工ミスがあれば、やり直しが必要です。この時は、仕様変更後の図面通りの施工でしたが、図面を見る重要性を改めて実感しました。
また、専門工事会社の施工担当の方とのやりとりでも心がけていることがあります。それは、相手と顔を合わせ、現場で図面を確認しながら認識を合わせることです。電話やメールのやり取りでは細かなニュアンスまで伝えにくいことがあります。そのため、できるだけ現場で直接対話するようにしています。
さらに、施工の様子も可能な限り自らの目で確認するようにしています。施工段階から立ち会うことで、自主検査の時に見るべきポイントがより明確になるからです。
入社直後は右も左もわからない状態でしたが、今は基本的な項目であれば、一通り確認作業を進められるようになりました。そして何より鍛えられたと感じるのが、コミュニケーション能力です。
この仕事は、所長や先輩方はもちろん、協力会社の担当者、設計監理者などさまざまな人と関わります。初対面の人と顔を合わせることも珍しくありませんが、今では気後れせず、ときには雑談を交えながら話せるようになりました。今後も積極的に周りと連携し、チームで仕事を進める姿勢を大切にしていきます。

サポートの手厚い現場で一歩ずつ独り立ちへ。知識は後からついてくるからこそ、選択肢を広げてみてほしい。
基本的な自主検査の対応はできるようになりましたが、設備の仕事を始めてまだ1年と経験が浅いため、自分の知識だけでは解決が難しい場面もあります。そんな時に頼りになるのが、同じ現場の先輩方です。今一緒に働いている設備職の先輩は、私より経験年数が10年以上長いのですが、とても気さくでわからないことを何でも教えてくれます。また、配属先の現場の雰囲気そのものが穏やかで、他の先輩や所長も私のことを気にかけてくれている印象があります。
以前、中間検査で「遮音処理が適切か」といった指摘を受け、判断に迷うことがありました。検査対象の部屋の浴室には、廊下や隣の部屋に音が伝わりにくい遮音性能を持つ壁を採用していました。その壁に配管を通すために開けた穴がきちんと処理され、音がもれる恐れはないかを指摘されたのですが、当時はその処理が適切かを自分では判断できませんでした。
「こういった内容は、設備ではなく建物の内装を担当する先輩が詳しいはず。」そう判断して建築職の先輩に相談すると、丁寧に教えてくださいました。このように、職種を超えて連携できる環境には本当に助けられています。
近々、新しい現場への異動が予定されています。次は大規模な物流倉庫の現場で設備を担当する予定です。今までは先輩が現場に一緒に常駐していましたが、次の現場では先輩が複数の現場を掛け持ちしているので、わからないことを常に聞ける状況ではなくなります。その分、自分が現場の状況をより正確に把握し、もし懸念点があれば先輩に早めに相談する。また、協力会社の方々にも自ら確認しにいくなど、今まで以上にコミュニケーションを意識していきたいです。独り立ちへ向けて、より一層責任を持って業務に取り組んでいきます。
最後に、学生の皆さんへ。冒頭で話した通り、私は就職活動をするまで設備の仕事について知らず、知識もありませんでした。大学時代、今の仕事に直接関係する授業を受けたこともありません。ですが、必要な知識は入社後でも研修や現場経験を通じていくらでも身につけられます。建築や機械、電気などを学んでいる皆さんには、専攻分野から少し視野を広げることで、思いがけないやりがいに出会えることを伝えたいです。そのうえで、佐藤工業や設備の仕事に興味を持ってくれたら大変嬉しく思います。

