1年目から続けてきた「答え合わせ」が、コンサルタントの道を拓く。

1年目から続けてきた「答え合わせ」が、コンサルタントの道を拓く。

1年目から続けてきた「答え合わせ」が、コンサルタントの道を拓く。

このストーリーのポイント

  • 学んできたことや自分の性格を活かせるだろうと考え、コンサルタントを志望
  • 戦略コンサルタントとデジタルビジネスコンサルタントでは、求められるコアなスキルは変わらない
  • IBMを代表して発言することに対して感じた不安を解消するために、「答え合わせ」を続ける
PROFILE
日本アイ・ビー・エム株式会社

太田 直斗

IBMコンサルティング事業本部 デジタルビジネスコンサルタント
2013年4月新卒入社/Beedie School of Business, Entrepreneurship

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コンサルティングは、学んできたことや、自分の性格も活かせる仕事だと考えた

コンサルタントという仕事の存在を知ったのは中学生の時で、学校に置いてあった仕事図鑑を見て興味を持ちました。当時から会社やビジネスに興味を持っていたので、目に留まったのかもしれません。

コンサルティングを自分の仕事にしようと決めたのは、大学生の時です。当時、私はカナダの大学で起業の勉強をしていました。私の学部にいる人たちは、ものすごくアイデアを出せるタイプか、ファイナンス面に強いタイプか、もしくはその両者を繋ぎ、ビジネスを具体化するタイプか、いずれかでした。私の役回りは両者を繋ぐタイプで、世の中の仕事で考えた時には、コンサルティングが合いそうだと思いました。コンサルティングは、学んできたことや、自分の性格も活かせる場所だろうと考えたのです。卒業が近づくにつれて、友人とも就職先をどうするかという話をしたのですが、「お前は起業するのか、インベストメントバンクに行くのか、コンサルタントになるのか、どれなんだ?」と聞かれました。この学科はやはりその3つが選択肢だよな、と思ったのを鮮明に覚えています。

就職活動の軸は、グローバルで働けること、コンサルティングができること、人としてどうありたいかの3つでした。色々な会社に応募し、選考を受けましたが、最終的にIBMに決めたのは“人”です。IBMの選考に出てくる方は、どの人も話しやかったのを覚えています。自分の意見を伝えても否定される雰囲気を感じませんでした。また、こうなりたいと思える人がいるかどうかも大事にしていました。IBMには、そういう方がいました。同じコンサルティングの仕事をしている会社でも、出てくる人の色が違ったのは印象的です。

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最初のプロジェクトで、問題を特定し、解決に導く難しさを学んだ

コンサルタントとして最初に携わったプロジェクトは、システム系のプロジェクトです。問題を分析し、適切に関連各所とコミュニケーションを取る必要があるプロジェクトでした。起きている問題を実際に見るために、中国のお客様先までチームリーダーと一緒に出張に行ったことがあります。入社1年目の10月のことです。オーストラリアやイギリス、アメリカ、スロバキア等、IBMの開発拠点のメンバーとの打ち合わせや、お客様、外部ベンダーが参加した会議のファシリテーションを行ったこともあります。入社前に抱いていた「グローバルで働く」というイメージとは合っていたのですが、問題を特定し解決していく難しさを学んだプロジェクトでもありました。

いくつかプロジェクトを経験しましたが、1年半ほど参画したプロジェクトも印象に残っています。全世界に展開しているお客様の、業務とシステムの変革を行うプロジェクトです。各国の業務を標準化し、ダッシュボードを作り、世界で何が起きているかを可視化するためのプロジェクトでした。お客様との調整や海外現地法人とのやりとりには、大学時代の海外での経験や、1つ目のプロジェクトの経験が活きました。

大きな絵を描くのが戦略コンサルタント、それを分解してやり切るのがデジタルビジネスコンサルタント

戦略コンサルタントと、デジタルビジネスコンサルタントの違いは何かと、よく学生の方から質問をいただきます。両方を経験した私がその質問に答えるならば、大きな絵を描くのが戦略コンサルタント、それを分解してやり切るのがデジタルビジネスコンサルタントと答えます。
大きな絵とは、例えばお客様の業務全体を見たときに、どのような打ち手をやるべきか。新しいテクノロジーを、どうお客様のビジネスに適応させるのか。もやもやした霧の中にあるものを晴らすのが戦略コンサルタントの仕事です。何もないところに、道を作りはじめるきっかけを作る仕事と言えるかもしれません。
それに対して、どういうもので道路を作り、どういう形で建設するかを含め、お客様が辿り着きたいところに繋ぐのがデジタルビジネスコンサルタントの仕事というイメージです。戦略コンサルタントとは、扱うテーマが異なります。
お客様の仕事は、既にテクノロジーで回っています。根幹となるシステムがあり、その周辺にも沢山のシステムがあります。また、そのシステムを使って業務を遂行するための業務プロセスもあります。新たな取り組みに於いて、お客様の既存のテクノロジーや業務を活用するのか、しないのか。する場合、どう活用すればできるのか。活用しない場合、どのようなテクノロジーを、どう作り上げ、業務を遂行するのか。その道筋を整理するのが、デジタルビジネスコンサルタントの大事な仕事です。

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前提をしっかりと伝えずに会話が進んでいくと、100%は噛み合わない

戦略コンサルタントとデジタルビジネスコンサルタントでは、求められるコアなスキルは変わらないと思います。人の話を聞き、それをパワーポイントなどの資料に起こし、お客様が言いたいことを具体化することが求められます。

コンサルティングを行う際に最も大事だと思ったスキルは、コミュニケーションスキルです。問題解決力やロジカルシンキングも、もちろん必要なのですが、私は自分のコミュニケーションスキルをうまく活用してきた気がします。人間は、往々にして、その人だけが知っていることを、あたかも他の人も知っている前提で話してしまう癖があるようです。前提をしっかりと伝えずに会話が進んでいくケースが多く、それだと80%程度は噛み合いますが、100%は噛み合いません。そして残りの20%が後々でトラブルにつながることもあります。言葉と思考を武器にするコンサルタントとして、80%だと不十分です。またIBMのコンサルタントは、日本だけではなく、海外のメンバーとも仕事をする機会があります。噛み合っていない20%を埋めるために、例えば仕事の進め方や考え方、経験を含め、その人が前提としていることは何かを踏まえて話を聞き、コミュニケーションを取るよう心掛けています。

何が正しい判断なのかを常々考え、そして「答え合わせ」を続けてきた

IBMはグローバルに展開し、テクノロジーを持ち、かつコンサルティングを行なっている会社です。お客様がIBMに一貫して期待してくださっているのもこの点です。最先端のものを提供し、会社を変えてくれるという期待を感じます。もちろん、クオリティーも期待されています。メンバーとしてプロジェクトに参画する時に、この点をプレッシャーに感じたことがあります。自分の発言は、個人の発言ではなく、IBMの発言と取られてしまう。そのことを重みに感じていました。お客様からの期待に応えられるのか、不安でした。

その不安を解消するために、何が正しい判断なのかを常々考え、そして「答え合わせ」を続けてきました。お客様とのミーティングには、1年目から参加しています。私は、もし自分が聞かれたら何を答えるのか、考えながら参加してきました。プロジェクト・マネージャーをはじめ、他の社員がお客様に伝えた内容と、自分が考えた内容が同じだったかどうか。違ったとしても、お客様の反応によっては、やはりこういう答え方をした方が良かったのではないか。その経験値を、自分の中で貯めていきました。これが答え合わせです。また、社内のミーティングでは、パートナーやプロジェクト・マネージャーの前で自分の考えを伝え、それに対してアドバイスをもらうようにしてきました。プロジェクトに参画している人たちから異論が出ない、あるいは良いと言われたら、それは会社として正しい考えであるという指標だと考え、日々答え合わせを続けてきましたし、今も続けています。私にとっては、IBMを代表して発言することに対して感じた不安を解消する唯一の方法が、この答え合わせでした。

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IBMのインターンシップは、数年後の自分の姿をイメージするための、格好の機会

もし、企業のインターンシップを受けるかどうか、悩んでいるのであれば受けることをお勧めします。百聞は一見にしかず、ですね。
IBMのインターンシップは、コンサルタントやITスペシャリスト、データサイエンティストやデザイナー等、実際にプロジェクトに参画している社員がプログラムを作り、フォローをしてくれます。どういう社員がいるのか。どういう社員が教えてくれるのか。その人は、どういう考え方をしていて、どういう生き方をしてきたのか。それらを肌で感じられる機会です。数日間のプログラムを通じて、一緒に働いている感覚を持ってもらえるかもしれません。IBMのインターンシップは、数年後の自分の姿をイメージするための、格好の機会になると思います。

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