新しい金融体験の創出を──。UXデザインで、三菱UFJ銀行を変えていく。

新しい金融体験の創出を──。UXデザインで、三菱UFJ銀行を変えていく。

新しい金融体験の創出を──。
UXデザインで、三菱UFJ銀行を変えていく。

このストーリーのポイント

  • 異業界で積んできたUXデザイナーとしてのキャリアを活かす
  • 店舗設計やデザインシステムの構築などに携わる
  • 責任ある仕事を大胆に任せてくれることに、やりがいを感じる

主にリテール・デジタル領域において新たな金融体験の創出に取り組んでいる三菱UFJ銀行では、UX(※)デザイナーの採用に力を入れています。タッチポイントにおけるお客さまの体験をデザインすることで三菱UFJ銀行の変革に貢献する、やりがいのある仕事です。
(※)UX(ユーザーエクスペリエンス):製品やサービスを利用する際にユーザーが得る体験

PROFILE
株式会社三菱UFJ銀行

住家 亜矢子

リテール・デジタル企画部
 カスタマーエクスペリエンス・デザイン室
2024年入行

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芸術大学でファッションデザインを専攻。新卒で大手スポーツメーカーに入社し、プロダクトデザイン、商品企画、マーケティング、店舗ディレクション等幅広い業務を担当。東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に出向し、大会のブランディングおよびデザイン全般に従事。その後コンサルティング会社を経て、2024年に三菱UFJ銀行に入行。

異業界からのキャリアチェンジ

子どもの頃からファッションが好きで、大学ではファッションデザインを専攻した私が大手スポーツ用品メーカーに入社したのは、機能とデザインの両立を追求するスポーツウェアの世界に惹かれたためでした。
同社では商品企画やプロダクトデザイン等のさまざまな業務を担当しましたが、印象深かったのは何といっても東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会に出向したことです。大規模かつ複雑な組織の中で物事を進めていく難しさを体験できたことは、とてもいい勉強でした。このときの経験は、メガバンクという大きな組織の中で働く上でのヒントにもなっています。

その後、事業会社の枠組みを超えてUXデザインの仕事に携わりたいと考えて、コンサルティング会社に転職しました。さまざまな業種の仕事に携わることで、UXデザイナーとしての視野がずいぶん広がったことは間違いありません。
しかし、非常に忙しく、当時小学生だった男の子2人を抱える私にとってはハードな環境でした。もう少しワークライフバランスを大切にしたいと思ったことが、次の転職につながりました。

培ってきたキャリアを活かし、UXデザインの領域でステップアップしたい。そう考えていたときに出会ったのが、三菱UFJ銀行でした。UXデザイン強化のために、新たにカスタマーエクスペリエンス・デザイン室を立ち上げたばかりだと知り、新設部署ならではの新しいことにチャレンジできそうだと思い、すぐに応募しました。
誰もが知る日本トップの銀行で自分の力を発揮できることに、大きなやりがいを感じました。面接でも「UXデザイナーとして存分に力を発揮してほしい」と言っていただき、入行を決めました。
“まさか私が銀行員に──”。そんな気持ちでのスタートでした。

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多様なバックグラウンドの仲間と共に

入行前にサプライズがありました。上司がチームのメンバーと話す機会を用意してくれたのです。入行前にこれから一緒に仕事をする仲間や上司と過ごす時間を持てたことはとてもありがたく、アウェーに乗り込んでいくような緊張感もなく溶け込めました。上司の気遣いに感謝しています。

実は私のチームのメンバーは、ほとんどが異業種からの転職です。自動車メーカー、ゲーム会社、コンサルティング会社など、様々な業界で積んできた経験を武器に、三菱UFJ銀行という新しい環境で挑戦したいと入行した仲間ばかり。バックグラウンドは実に多彩ですので、仲間たちからも良い刺激を受けながら、より良いUXデザインをめざして試行錯誤できる環境です。
入行前の面接で私が、どういうUXデザイナーを求めているのかと質問したところ、返ってきたのは「それはどういうお医者さんを探しているか、という問いと一緒です。病気を治すためには内科だけでも、外科だけでもダメで、あらゆる領域の医者が必要ですよね」という言葉でした。
まさにその返答どおりの採用が行われていたと、チームメンバーの顔ぶれを見て改めて実感しました。

UXデザイナーとは何をしているのか──。私の部署自体が発足して間もないこともあり、三菱UFJ銀行内でもそんな素朴な疑問を持つ人が少なくありません。
UXデザインとは、ユーザーがサービスや製品を利用する際の体験を設計することです。銀行の場合店舗でのお客さまの体験やWebやアプリでの体験等を設計することになり、UXデザイナーが携わる領域は多岐にわたります。
私たちカスタマーエクスペリエンス・デザイン室のメンバーは行内の各部署からの依頼に基づき、どのようなユーザー体験を設計すべきか、そもそものコンセプト開発を行ったり、ムードボードと呼ばれるイメージ画像を制作したり、ペルソナの設定やユーザー体験を改善するためのカスタマージャーニーマップの開発や各種リサーチ等をしています。
さらに、私たちの業務には、依頼部署からの相談で始まるものだけでなく、デザインを組織に浸透させるためにデザイン室主導で進めているプロジェクトも含まれます。
例えば、デザインシステムは一貫性のある顧客体験を実現するために必要な取り組みとして、デザイン室が自発的に始めているものです。このような取り組みも私たちの重要な業務の一部です。 新しい部署であることに加え、UXデザインという領域そのものが今までなじみの薄いものであったことから、依頼される部署の皆さんと私たちUXデザイナーがお互いに歩み寄って理解を深めながら取り組んでいます。

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デザインの力で新たな店舗体験を

例えば新しい支店を開設する際、複数案ある空間・外観イメージのどれがいいかを検討する際に、様々な資料を確認し、お客さまや関係者の皆さんの声を聞き、「この店舗で成し遂げたいことはこれで、そのためにはお客さまにこういう体験をしていただきたい。だからつくるのはこういう空間」とコンセプトを提案したこともありました。要するに言語化ですね。それによって「このコンセプトに従えばこちらの方向性がいい」と計画策定に導くことができました。

本当にお客さまに提供したいものは何かを言語化し、ムードボードでイメージを可視化していく。好き・嫌いや感性で判断するのでなく、こんな風にロジカルに積み上げていってデザインを決定していくわけです。それによって全員が同じイメージを描きながら、同じ目標に向かって店舗づくりに着手できるのです。
銀行の店舗というのは、堅いイメージが強く、用があるから行くけれどあまり長時間滞在したくないと思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
気軽に立ち寄って相談できる場所という印象を持っている方は少ないかもしれません。
銀行とお客さまのタッチポイントがどんどんデジタル化していく中、人でなければ提供できない価値とは何かを改めて考え、立ち返っていくことが見直されています。特に“金利のある世界”となった今は、店舗の果たす役割は非常に重要です。
そうした視点で、UXデザイナーはユーザー体験を向上させる役割で店舗開発に携わっています。

現在私が取り組んでいるのは、リテール・デジタル領域での活用を想定した組織横断型のデザインシステムの開発です。MUFGでお客さまが統一された体験を得られるようなシステムとなることを目標としています。
デザインシステムの開発のために、トップレイヤーから関係部署の現場メンバーまでヒアリングを重ねているのですが、驚かされたのは役員一人ひとりがお客さまとどう向き合っていくかを自分ごととして真剣に考え、「あなた自身がお客さまとして素晴らしいと感じるデザインをぜひ実現してほしい」と異口同音に話すことです。
これほど大きな組織ですから役員の考えとお客さまの体験をうまく結びつけるのは容易ではないと構えていたのですが、実はそこに距離はないことがわかりました。
一丸となって目標に向かえる体制になっているため、きっと素晴らしいデザインシステムが開発できると確信しています。

この組織横断型のデザインシステムが構築できれば、店舗もWebサイトもアプリも、同じユーザー体験を提供することが可能になります。
MUFGのあらゆるデザインやユーザー体験に影響を与えることになるこの大きな仕事を、入行間もない私をリーダーとして信頼して任せてくれていることにもとてもやりがいを感じています。そんな私の心を読んだかのように、役員や上司からも「ユーザー視点で、ぜひあなたたちが本当に良いと思うものを作り上げていってください」と日々背中を押してもらえています。
それほどUXデザインの領域を重視していると同時に、新しい力をためらうことなく取り入れる革新性と寛容性がある会社だと感じています。

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「銀行に染まらないで」と言われて

“まさか私がメガバンクで働くことになるとは”という思いは、さまざまな不安の裏返しでもありました。それは金融業界での経験が無い中で業務ができるか、堅いイメージがある社風になじめるか、ワークライフバランスは充実させられるかといった不安でした。しかしそれらはすべて杞憂に終わりました。
金融業界の経験がない点については、一緒に働く仲間も同様であること、上司や他部署と接する際は金融業界が初であることを伝えれば丁寧に教えてもらえることで、解消されました。
社風はまるで堅苦しくなく、皆さん非常に気さくにお話ししてくれますし、「銀行に染まらないでどんどん変えてくださいね!笑」とまで言っていただくこともあります。イメージしていたカルチャーとは良い意味で異なるものでした。
そしてワークライフバランスについては想像以上で、業務や家庭の状況に合わせてテレワークをも上手く活用できていますし、出勤時間も生活に合わせて調整しています。子育て中の社員も多いのでワークライフバランスへの理解もあり、非常に柔軟な働き方ができているので、家族との時間も大切にできます。

今後三菱UFJ銀行はUXデザインの領域にさらに力を入れていくことになるので、これから一緒に働いてくれる仲間のためにも、より良い環境づくりに貢献したいと考えています。今まで以上に働きやすい職場にしていきたいですね。
私自身としてはこの先、これまでのキャリアの経験を活かし、人と人、組織と組織、お客さまと銀行をUXデザインで結びつけるハブのような立場で貢献できたらと考えています。

MUFGのサービスやプロダクトは膨大ですから、UXデザインに携わる人材はまだまだ足りていません。採用には今まで以上に力を入れていくことになるでしょう。
先ほどもお話ししたように多彩な領域のデザイナーが集まっていますので、UI/UXデザイナーのみならず、グラフィックやWeb、インダストリアルなど、デザイナーとつく仕事をされている方なら業界等は関係なくご活躍いただけると思いますし、プロジェクトマネジメントやWebディレクター等の経験をお持ちの方も歓迎しています。
私がそうだったように、メガバンクには“堅苦しい”というイメージがまだ残っています。それを払拭し、誰もが使いたいと思えるサービスやプロダクトを開発していかなくてはなりません。UXデザインの力で三菱UFJ銀行という大きな組織のユーザー体験を変えていく、そんなやりがいのある仕事にぜひ挑戦していただけたらと思います。

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