資産運用にとどまらず、お客様の意思決定に伴走し、最適解をともにつくる。その積み重ねが、自身の専門性を高めていく
資産運用にとどまらず、お客様の意思決定に伴走し、最適解をともにつくる。
その積み重ねが、自身の専門性を高めていく
このストーリーのポイント
- “知見を共有する文化”が成長につながると感じて入社
- お客様とのキャッチボールを重ね、最適解を磨き上げる
- 若手にもオーナーシップがあり、仕事を「任される」だけでなく「創っていける」
金融機関、事業法人、諸法人など多様なお客様に向き合い、金融・財務・規制上の課題を整理しながら、最適なソリューションを設計する。提案して終わりではなく、実行・実装まで伴走する中で、一つひとつ知見を積み重ねていく。入社前に描いていた環境がここにある。
野村證券株式会社
小林 尚人
ポートフォリオ・コンサルティング部
ALMソリューション課
Vice President

2019年入社。理工学部管理工学科卒。入社以来、生損保、銀行、事業法人、年金基金、財団、各種法人といったお客様に対して、ERMの観点から金融・財務・規制上の課題を整理し、解決策の提案、実行までの伴走支援を行っている。
時間をかけて最適解を追求する姿勢
私が就職活動で重視していたのは、自分の市場価値を高められる環境があるかどうかでした。そのために魅力ある人たちと一緒に働き、切磋琢磨できる企業であることを重視していたのです。面談や面接を通じて社員の方々に接する中、この人たちと働きたいと思った1社が野村證券でした。
大学では管理工学を専攻し、企業との連携業務にも関わりながら、統計的な分析やシミュレーションを活用した安全マネジメント支援など、現場に即した課題解決型の研究に取り組んでいました。じっくりと時間をかけて質の高いアウトプットを追求することを大切にする研究室だったため、短期的に成果を求められる環境にはなじめないのではないかと懸念していました。その点、野村證券のグローバル・マーケッツは、お客様に伴走しながら最適解を追求する姿勢が自分に向いていると感じました。
また、採用プロセスでは複数部署・複数チームの方々とお話をさせていただきました。驚いたのは、その誰もが私に対して知見を惜しみなく提供してくれたことです。職場の皆さんが、まだ入社を決めていない私に対しても、業務で使っているツールやマクロの作り方、分析の進め方など、ご自身のノウハウを惜しみなく共有してくださりました。知見を全員で共有する文化があると実感しました。さらに、日を空けて再びお会いした際にも、前回の話の続きから自然に会話が始まり、一人ひとりをきちんと見てくれる会社なんだと感じたことを鮮明に覚えています。まさしく私の望んだ“自分の市場価値を高められる環境”がここにあったのです。
また、金融業界を志したきっかけとして、父の存在も大きかったと思います。父は海外の機関投資家を顧客とする日本株のファンドマネージャーでした。幼い頃の私は海外出張をする父の姿に「すごい!」と憧れました。成長するにつれて、流動性などの制約がある中で大きな資金を運用し、高いパフォーマンスを上げていることに驚くようになりました。
父は海外留学の経験があるわけでも、英語が飛び抜けて流暢というわけでもありません。その代わり、徹底した準備と知見の積み重ねによって、顧客に満足されるコミュニケーションを実現していました。「ベストを尽くす」が父の口癖ですが、それをずっと体現してきたことを尊敬しています。その父は、私が野村證券を選んだことに対して「リーディングカンパニーだからこそ、多様なお客様や難しい課題に向き合う機会があり、プロとして大きく成長できるはずだ」と喜んでくれました。

インプット量の多さが自身の成長を促す
私が所属するポートフォリオ・コンサルティング部では、生損保、銀行、事業法人、年金基金、各種法人といった多様なお客様に対し、ヘッジソリューションや資金マネジメントを中心に、金融・財務・規制上の課題の整理、ソリューションの提案、実行までの伴走支援を行っています。お客様への窓口となるのは各支店のパートナー(営業担当)であり、そこに為替・株式・債券といったプロダクトや領域のスペシャリストから得られた知見を横断的に組み込んで、提案を行います。
現状の分析や課題の整理に際してはERM(Enterprise Risk Management)の観点を大切にしています。我々のお客様は多岐にわたりますから、取り巻く環境や課題はそれぞれ異なります。例えば、生命保険会社であれば、米国の金利上昇時には為替のヘッジコストや外国債券の運用が課題になります。一方、事業会社では、インフレや金利環境の変化を踏まえて預金がどう影響を受けるのか、あるいは資金需要や意思決定の前提条件をどう整理するのかが重要なテーマになります。お客様の課題は、為替だけ、会計だけというように一つの分野で完結するものではありません。市場リスク、会計・規制、ガバナンス、運用方針など、複数の論点を踏まえながら、全体を捉えて最適解を設計していくことが、私たちの役割です。
個別の多様な課題と向き合うだけに、日々取り組むことが変わっていく点は面白みの一つです。金融機関にヘッジソリューションの最適化を提案したかと思えば、翌日には事業会社に負債も含めた資産の最適化を考え、その次の日には債券資産の導入における会計上の論点を整理します。多様な課題に取り組む分、インプット量が多く、自分の知見がどんどん蓄積されている実感があります。
それによって、例えば金融機関に提案した為替のヘッジソリューションで得たロジックを活かし、別の事業会社に対してデリバティブの提案を行うなど、領域を越えて知見を応用し、自分自身をアップデートしていける感覚があります。
課題解決には、最初から正解があるわけではありません。ですから私は、お客様との会話のキャッチボールを重ねていくことを大切にしています。
私自身がこれまでの経験を通じて得た知見やロジックをもとに提案をする一方、お客様個別のお考えや方針にも寄り添わなくてはなりません。例えば、トップダウン系のカルチャーの企業とボトムアップ系の企業では、たとえ同じ提案でも進め方や論点の置き方が変わります。キャッチボールを通じながら検証を積み上げていくことで、お客様にとっての最適解の輪郭が次第にクリアになっていくのです。

若手にオーナーシップを持たせてくれる
お客様との議論を前に進めるうえで、資料のわかりやすさはとても重要です。というのもお客様とのキャッチボールを上手く進めることが資料の目的であり、わかりにくい資料だと議論がストップしてしまうこともあるからです。
多くの場合、お客様へのご提案でご用意いただける時間は1時間です。この限られた時間に向けて、お客様に伝えたい内容を詰め込んだ資料を作成しましたが、わかりやすく説明できず、お客様に十分な判断材料を伝えきれなかった苦い経験もあります。新入社員の頃は道路を歩くときも、ぶつぶつと説明の練習をしたものでした。
こうした伝え方を磨く上では、学生時代の経験が活きていると感じます。研究室では「スライド資料は一目でわかるように」と教授に指導され、代表を務めていたサークル活動ではよりよい運営のために議論と改善を重ねました。そうした経験は、金融の専門知識そのものではなくても、相手に伝わる形にする力や、改善を積み重ねていく力として、今の仕事の中で確実に生きていると感じます。
また、若手に積極的に裁量を与え、オーナーシップを持たせてくれる点は、野村證券ならではの大きな魅力です。
思い出すのは入社2年目のことです。当時私は、事業会社向けの資金マネジメントには本業の事業リスクや資金需要、意思決定の前提条件まで含めて検討する必要があると考えていました。その思いを上司に伝えたところ、返ってきたのは「よし、やってみろ」の言葉。当時の私はお客様の前で話した経験すらほとんどなかったので“まさか”とは思ったものの、大きなチャンスだと受け止め、上司とディスカッションを重ねながら論点を整理し、他部署の協力も仰いで分析・提案を行いました。
その提案を、各支店のパートナーを通じてお客様にお伝えしたところ反応もよく、確かな手応えを得ることができました。自分たちが主導で始めた取り組みが、少しずつ周囲に広がり、次の提案や案件に活かされていく。仕事を「任される」のではなく、自ら「創っていく」感覚は、この仕事の大きな醍醐味です。
特に印象に残っているのは、2022年からの米国の急速な利上げ局面です。外国債券の為替変動リスクをヘッジするコストが上がり、従来のやり方が機能しにくくなると予想されました。そこで為替チームとも議論を重ねて「どの局面で、どのような設計なら企業の為替リスクの低減に資するのか」を検証。データを用いたバックテストを重ねて、提案を行いました。さらにお客様とのキャッチボールを通じて社内規程や管理・運用体制といったところまで踏み込んで提案内容をブラッシュアップし、お客様の運用に適合する考え方として提示できました。
為替チームなど他部署との連携の中から新たなソリューションが生まれたことや、お客様が何度もディスカッションに参加してくださったことも印象深いです。各分野のスペシャリストの知見を横断的に組み合わせ、それを一つの解決策として形にしていけること。そこに、私が実感する野村のチーム力があります。このような強固な連携によって、関わる部署や人数も自然と多くなることで、お客様や社会に与えるインパクトも大きくなっていくのだと感じています。

リーダーとしてチームの成果を最大化したい
現在私は事業法人チームのリーダーを任されています。これまで培ってきた知見をチーム内でも共有しながら、プロダクト横断で最適解を設計し、実装までやり切る力をさらに高めていきたいと考えています。
入社前に思い描いていた“市場価値の高い人間になる”という目標は、まだ道半ばではありますが、少しずつ近づけている実感があります。今後は個人として成果を出すだけでなく、周囲を巻き込みながらチームとしてより大きな価値を生み出し、新しいソリューションを形にしていきたいです。
父は、野村證券で働く私の姿について多くを語るタイプではありません。 ただ、コロナ禍で在宅勤務をしていた頃には仕事の様子を気にかけてくれていたようで、「なかなか面白そうな仕事だ」「これからも頑張れ」と声をかけてくれたことがあります。結婚して家を出た今も、必要以上に口を出さないのは父らしさでもあるのだと思いますが、私にとっては、一人のプロフェッショナルとして認めてもらえたように感じられる出来事でした。母は当初、「野村證券なんてハードでは」と心配していましたが、働く環境や制度面を知るにつれて安心してくれ、私を応援してくれています。
私もそうでしたが、学生時代の学びがそのまま仕事に直結することはめったにないと思います。しかし、成長する過程で培った力──例えば、考えを整理して相手に伝える力や改善を積み重ねていく力などは、社会人にとっても大きな武器になることは間違いありません。ぜひ大切にしてほしいと思います。
また、入社後にハッピーになるには、どんな人と一緒に働くかが最も重要だと思います。私もそうでした。就職活動では、ぜひ「一緒に働きたい」と思える人たちとの出会いを大切にしていただけたらと思います。

