ビジネスとシステムの“架け橋”として、SIerからの転身で見つけた、事業戦略を牽引する醍醐味
ビジネスとシステムの“架け橋”として、
SIerからの転身で見つけた、事業戦略を牽引する醍醐味
このストーリーのポイント
- より戦略的な領域に携わりたいと考えてSIerから転職
- 技術力を武器に、ビジネスの知見を吸収し、磨いていく
- 善意をベースに協力するカルチャーに強く惹かれる
金融系SIerでSEとして約6年間経験を積んだ後、野村證券へ。事業に寄り添い、より高い視座でシステム戦略を推し進めていく立場に、大きなやりがいを感じている。これからも挑戦を続けたい。
野村證券株式会社
平山 紗羅
ウェルス・マネジメントIT部
データアナリティクス課

2023年キャリア入社。経営システム工学専攻修了。新卒で証券会社系列のSIerに入社し、営業担当者向けアプリケーションの開発に携わる。
システム開発の枠を超え、事業戦略の根幹へ
新卒で大手証券会社系列のSIerに入社したのは、SEでありつつビジネスのすぐ近くで技術力を発揮したいとの思いからでした。大学進学の際も、理系として培ってきた力をビジネスに活かすにはどうしたらいいかを考えたいと、経営システム工学を選択しました。システムとビジネスを結ぶ“架け橋”でありたいという志は、ずっと以前から持ち続けていたのです。
前職のSIerは、一次請けに位置していたため、下流の保守・運用から上流の要件定義まで、ウォーターフォールの全工程について順を追って一通り経験させてもらいました。新入社員の頃はシステムの開発やエンハンス(機能追加)、トラブルシューティングなどに携わり、経験を積むに従ってプロジェクトマネジメントや後輩の成果物のレビューなども行うようになりました。
学生時代は特に金融関連のSEを志望していたわけではありませんでしたが、実際に働いてみる金融業界はとIT投資に積極的な業界であり、大小さまざまなプロジェクトに携わることで豊富な経験を積むことができました。
前職での仕事に不満はなかったものの、SEとして力をつけていくうちに、より戦略的にIT投資を考える組織に身を置きたいという思いが大きくなっていきました。プライムとして要件定義には携わっていたものの、最上流の戦略を考える、構想を描くといった業務は顧客の領域ですので、どうしても踏み込めません。その領域に携わるには、自分自身が一歩を踏み出して、ベンダーから顧客側に回らなくてはと思うようになりました。
野村證券を選んだのは、グローバルな環境の中、多彩なバックグラウンドを持つ人たちと仕事ができることに惹かれたためです。私自身、イギリスの高校で学んだ経験があり、世界を舞台に仕事をする父への憧れもあったので、グローバルというキーワードは非常に魅力的でした。
技術力はキャリア相応に身につけたという自負はあったものの、ビジネスに関する知見には自信がなく、不安材料ではありました。しかし、苦手があるなら勉強するしかないと覚悟し、野村證券への転職を決心しました。
29歳の時でした。

開発一辺倒からの脱却。ROIを見据えたシステム戦略
私が配属されたのは、ITの力でウェルス・マネジメント部門の発展に貢献することをミッションとする部署です。主に携わっているのは営業実績システムと取引管理システムの2つです。
前者は名前の通り、ウェルス・マネジメント部門のパートナー(営業担当者)各人がどれだけのKPIを上げたかを計算し、共有するためのシステムです。集計された数値はIR情報として開示されたり、経営陣の立案する事業戦略に反映されたりします。後者は、パートナーがお客様に資産運用のご提案をする際、各種の法令やガイドラインなどに沿ったものであるかをチェックする、コンプライアンス目的で導入されているシステムです。
どういうシステム、どういう機能が必要かというニーズは、システムを使うビジネス側から出てきます。一方で手を動かしてシステムを開発するのは、様々なITソリューションを展開してきた実績のあるパートナー企業です。私はこの両者の橋渡し役。まさに大学進学の際に抱いた“架け橋”になりたいとの思いを叶えることができました。
当然、システムとビジネスの両方に精通することが求められるとともに、立場の異なる両者を的確にマネジメントする力も求められます。それは簡単なことではないものの、大きな成長につながることは間違いありません。
私たちの仕事では、ROI(投資利益率)というビジネス用語がよく使われます。投資に対してどれだけの利益(リターン)が得られたかを示す指標です。
例えば、システムに新機能を追加する際、必要な投資額に対して、それがパートナーの生産性向上にどれだけ貢献するかを、定量的に示すことが求められます。これはビジネスにおいては基本的な考え方ですが、SIer時代は、定められた仕様通りの開発に注力し、そのシステムがビジネスにどのような効果をもたらすかを常に意識できていなかったように思います。ベンダーの立場であれば、ある意味仕方のないことかもしれません。
だからこそ、今、顧客側として常にROI(投資利益率)を意識しながらシステム戦略に取り組めることに、この仕事ならではの醍醐味と、より高い視座を感じています。まさに「これがやりたかった」という実感が持てています。
前職で身につけたJavaやPythonといった言語で書かれたソースコードを読む力や、クラウドの知見、トラブルシューティングのノウハウなどは、SIer出身者ならではの強みとなっています。
一方で入社前に感じていた自分の弱み──ビジネス側の知見の薄さは、今も痛感しています。特にシステム側を代表してビジネス側の方々とコミュニケーションを取る際は、非常に難しいです。何が正解かわからないことも少なくありません。迷ったときは、プロジェクトマネジメントの経験が豊富な上司や、営業店業務に精通している先輩にアドバイスを求めるようにしています。このあたりは今後さらに経験を積んで、身につけていかなくてはならないと感じています。

大胆な挑戦を後押しし、互いに支え合う温かな組織風土
野村證券に転職して最もよかったと思えるのは、“いい人ばかり”という点です。これは胸を張って断言できます。
野村證券には「社員が善意をベースに協力し合う」というカルチャーがあり、誰もが常に誰かのために仕事に取り組んでいます。それはお客様であったり、同じ職場の仲間だったり、あるいは違う部署の方だったりしますが、“あの人のために頑張ろう”と自然に思える文化が根付いています。
身近なところでは、例えば、違う部署の方に協力を依頼しに行った時のことです。ご本人は不在でしたが、周囲の方が「詳しくわからないけれど、絶対に力になれると思うから」と手を差し伸べてくれたり、責任者がはっきりしないほど古いシステムのメンテナンスが必要になったときに「自分がやります」と名乗り出てくれる方がいたり。あるいは、チャットで質問を投げると、まったく知らない方がわざわざ私の席まで足を運んで教えてくれることも、珍しいことではありません。ささいなことかもしれませんが、日常のそうした積み重ねが、野村證券ならではの善意にあふれたカルチャーにつながっていると感じます。
自分のキャパシティをストレッチさせてくれる風土も魅力の一つです。「やったことがないかもしれないけれど、ちょっとやってみようか」と、少し背伸びすればできそうな仕事を任されることがよくあります。
印象に残っているのは、開発案件の妥当性を審議する重要な会議でROIを用いてプレゼンテーションする仕事に挑戦させてもらったことです。事前に上司にサポートしていただきながら資料を用意。会議では、足が震えるほど緊張しながら発表しました。当然、出席者からは様々な厳しい指摘を受けましたが、プレッシャーが大きかった分、得られた成長も大きかったと思います。
これは入社して1年半ほどのことで、経験の浅い人間にこのような大胆な挑戦をさせてくれたことを、ありがたく感じました。
ウェルス・マネジメントIT部は100人以上が所属する大きな組織で、SIer出身や金融機関のシステム部門出身など、ITを軸としたキャリアを築いている方が多く在籍しており、各々の専門性を生かして活躍しています。高いコミュニケーションスキルを持つビジネス部門出身の方々も在籍しており、得てして人と接するのが苦手なIT人材にとってとても頼りになる存在となっています。何かあればすぐに足を運ぶフットワークの軽さは、ぜひ私も吸収したいと思っています。
また、海外の方も多く在籍しており、期待したとおりのグローバルな環境となっています。海外の方と日本人では、意見や姿勢が異なる面も多くあります。仕事の際はストレスを感じることがあるものの、経営トップが「文化的な摩擦を経験してこそ成長できる」と言うように、私にとって学びの場であると受け止めています。

仕事も家庭も妥協しない。充実した制度のもとで描くキャリア
今後も私はビジネスとシステムの両面に精通したIT人材としてキャリアを重ねていきたいと考えています。
現在目指しているのは、AIやその土台となるデータの活用に加え、グローバルで標準化されたシステム基盤を活用することで、省力化できる部分は省力化し、より高付加価値な分野にリソースを配分できる組織です。いわば“攻めのAI”が、今後のテーマです。
また、長いキャリアを俯瞰的に見たうえでも、これまで通り「挑戦する野村のDNA」を存分に生かし、デジタルを活用した日本初・世界初の次世代ビジネスを創り上げることに、ぜひ挑戦したいと考えています。
今後も野村證券で長く働きたいと考えています。現在は子どもはおりませんが、将来的に子どもを授かった際には、仕事と育児の両立という課題に向き合うことになるだろうと思います。
もちろん野村證券の福利厚生制度は非常に充実しており、出産・子育てというライフイベントを迎えることに不安はありません。仕事も家庭も、十分に楽しみたいと考えています。
一緒に働く社員の中には、重要な役職、難しいプロジェクトの掛け持ち等、大きな責任を持ちながらも、お子さんを育てている社員が多く在籍しております。忙しく働いていらっしゃるのに、どんなふうに両立されているのだろうと、いつも不思議に思います。こうした方がロールモデルとして身近にいてくださることは大変に心強いものです。その背中に学びつつ、私自身もいつか後輩のロールモデルになれたら、嬉しく思います。
野村證券には、どこよりも早く挑戦する文化があります。社会が不確実性を増す中、特に変化の激しいITの潮流の中にあって、質の高いアウトプットをスピーディーに生み出していくことが野村證券の強みです。それを支えているのが、先ほども触れた善意をベースとする社風です。
こうしたスピード感と、新しいことに挑戦するマインドを持った方と、一緒に働きたいと思っています。限られた社会人生活をより有意義なものにするために、ぜひ一歩を踏み出していただければと期待しています。

