困難を楽しめるから、強くなれる。食文化を支える誇りを胸に。
困難を楽しめるから、強くなれる。食文化を支える誇りを胸に。
このストーリーのポイント
- 食と工学に関わり技術を活かせる仕事を求め、レオン自動機への入社を決める
- USA駐在中、トラブルを自力で解決したことが、技術者としてのたしかな自信に
- 現場リーダーとして、メンバーの力を引き出しパフォーマンス向上に取り組む
幼い頃から工具やパソコンに親しみ、ものづくりへの関心を育んできた。食と工学の両方に携われる仕事を求め、レオン自動機に入社。メンテナンスサービス部で15年のキャリアを積み、USA駐在では未知のトラブルを自力で解決した。現在はチームリーダーとして現場の指揮やパフォーマンス向上に取り組み、食文化を支える誇りを胸に挑戦を続けている。
レオン自動機株式会社
K.T
メンテナンスサービス部
2010年入社/農学部 農業環境工学科 卒

東京都渋谷区出身。学生時代にプログラミングに独学で打ち込んだ経験から、わからないことに食らいつく姿勢が今も仕事の原動力になっている。出張が多い分、休みは2児の父として、公園に出かけるなど家族との時間を大切にしている。
わからないことへの探求心が原点
祖父は大工、父はシステムエンジニアという家庭で育ち、幼い頃から工具やパソコンが身近にありました。自然と工学への興味が芽生え、大学でも何かしらのものづくりに関わる学問を学びたいと考えるようになりました。一方、食べることが好きという個人的な興味もあり、農学系にも関心を持っていた中で出会ったのが、農業と工学を横断的に学べる「農業環境工学」です。農業環境工学は、植物の生態など生物系の基礎に加え、力学的な応力や建物強度の計算など工学的な内容まで幅広く扱います。農学と工学が融合したユニークな学問領域に惹かれて、進路を決めました。
大学では授業に加えて、プログラミングに熱中しました。父の影響でITに興味があり、高校時代からパソコンに触れていたことがきっかけです。授業や研究以外の時間は、自分で調べながら簡単なゲームを作ることに夢中になっていました。誰かに見せたいという欲求はあまりなく、純粋な好奇心のまま自分の作りたいものを追求するのが私の性格にあっていたように思います。何もわからない状態から手探りで始めて、一つひとつの課題を調べながら解決する過程そのものが楽しくて仕方ありませんでした。知らない事象への探求心や、理解できるまで粘り強く向き合う姿勢は、この頃に培われたものだと感じています。
就職活動では食と工学に関わり、なおかつ自分の技術を活かせる仕事という軸で企業を探し始めたところ、真っ先に大学内の企業説明会で知ったのがレオン自動機でした。食品製造機械メーカーは、私の希望にマッチしており「自分にとってこれ以上ない環境かもしれない」と直感したのを覚えています。大学生活を通じて宇都宮という土地に愛着が湧いていたこともあり、宇都宮で働ける点も大きな決め手でした。ほかにもさまざまな企業の情報は集めたものの、これほど惹かれる会社はないと判断し、最終的に選考を受けたのはレオン自動機1社だけでした。
偶然なことに面接官と私の研究室の先生が知り合いだったことから話が弾み、自分の人となりを自然に伝えることができました。形式的な面接は苦手だと思っていた私には、とても心地の良い空間だったと記憶しています。こちらの人柄を丁寧に見ようとしてくれている姿勢が伝わり、「ここなら自分らしく働き続けられそうだ」と確信しました。

駐在中に直面したピンチが、技術者としての大きな自信に
入社後はメンテナンスサービス部に配属されました。部署の名称から修理工場でじっくり機械と向き合う仕事を想像していたのですが、実際はまったく異なりました。お客様の工場へ直接赴き、その場で状況を伺いながら臨機応変に対応する、まさに現場力が問われる仕事だったのです。新人の頃は、技術力もコミュニケーション力も不足していたため、お客様の話を理解することすらできず、苦戦していました。技術面は、先輩への質問やカタログ・図面の読み込みを通じて製品知識を蓄え、不具合のパターンや対応方法を一つずつ学んでいきました。しかし、より難しかったのはお客様との対話です。
一刻も早い復旧を求める方もいれば、正確な原因究明を必要とする方もいるなど、お客様ごとにニーズは異なります。初動の電話対応時は、機械を観察することもできず、お客様の訴えだけで症状と対策を考えなくてはなりません。もちろん多くのお客様が困り、慌てている状況です。多くのお客様と向き合う中で、「どう伝えるか」「どこまで説明すれば安心してもらえるか」を意識するようになり、徐々にコミュニケーションの勘所がつかめてきました。
食品メーカーをはじめとするお客様にとって、レオン自動機の製造機械は、売上を支える重要な設備であり、停止はそのまま損失につながります。そのため、ただ復旧するだけではなく、根本原因と対応の理由をわかりやすく伝えることが、お客様の納得感や安心につながるのだと実感しました。こうした姿勢を磨きながら経験を積むうちに、お客様の話の端々から不具合の根本を推測できるようになり、ニーズに合わせた対応ができるようになっていきました。
2017年、アメリカのニュージャージー州への駐在中に、これまでにない規模のトラブルに直面したことは今も忘れられません。ある工場で機械の電装部品を更新した直後、連携していた複数の機器を含むライン全体が突然停止してしまったのです。アメリカには電気系の専門家が駐在しておらず、通常ならすぐに日本にある本社へ連絡し、専門のエンジニアの協力と指示を仰ぐレベルの事案です。しかし、すでに日本時間は土曜深夜、一切連絡がつきませんでした。一刻も早い生産再開が望まれる環境で、私たちメンテナンス駐在員だけが原因特定と復旧を行う必要に迫られたのです。
すでに20年間活躍していた旧式の機械で、図面などの資料の保管が不十分で、当時の関係者は退職していました。そのため、私は現物の構造を確認しながら数千行に及ぶプログラムを一つずつ洗い直していきました。タイムリミットまで残り十数分、ようやく不具合箇所を特定し、悪さをしていると思われたプログラムを切り離すと、止まっていたラインが再び動き始め、生産再開に何とか間に合わせることができました。ただし「動き出したから、よかった」では終わりません。
後日、専門家を交えて検証し、ようやく私の判断と処置が正しかったことを確認できました。このことは技術者としての大きな自信につながりました。復旧後にお客様が私たちに対してリスペクトを込めて最大限の感謝を伝えてくださったのも印象に残っています。技術で貢献できることの価値、そして私たちの機械が社会に役立つことを改めて実感しました。

食文化を裏側から支える誇りと責任感
アメリカに8年駐在中、現地スタッフのマネジメントにも携わりました。アメリカではさまざまな国籍の人が働いており、それぞれ異なる文化・宗教・価値観を持っています。自分のやり方を一方的に押し付けても受け入れられず、まずは相手を理解し尊重することが何より重要であると身をもって学びました。
帰国後、メンテナンスサービスに再び戻った私は、お客様のもとを直接お伺いするチームのリーダーとして現場をまとめる機会が増えました。若い時は1人のエンジニアとして己の技術を高めることを優先していましたが、今ではメンバーの状況や気持ちを丁寧にくみ取ることを意識しています。個々の力量や得意分野に合わせて仕事を割り振ることで、チームとして最大限の力を発揮できるようになりました。メンバーの理解に努めることで相談してもらえる回数も増え、以前よりも適切な人数で修理にあたれています。そうすれば、限られた人数でより多くのお客様のもとへ訪問することにもつながるわけです。
これまで常に未知の課題に向き合い続ける日々でしたが、そのすべてが自分の成長に直結していたと思います。食品製造機械は、世界中の食文化の根幹を支える重要な柱だと日々、感じてきました。私たちの機械が、一般のお客様の目に触れることはほとんどありません。しかし、その機械で作られた食品は多岐にわたります。ロングセラーのお菓子から最新の商品まで、もし機械が止まったら食品供給にも大きな影響が出てしまいます。私たちは食のインフラを支えているという大きな責任感とやりがいを感じています。大切な食文化の発展を裏側から支えているという誇りを持って働けることが、レオン自動機で働く大きな魅力です。
私のように未知のことに取り組むことで、より一層の充実感を得たいという人には、レオン自動機の環境を強くおすすめできます。課題やトラブルが起きても、それらに対して前向きに向き合い、自分なりの工夫で突破口を見つけていくプロセス、醍醐味を多くの人に味わってほしいです。私自身もエンジニアとして、より幅広い業務に携われるように自分自身を磨いていきたいと思います。

