自分のために、家族のために。充電期間を経て思い切り働ける環境に感謝しながら。

自分のために、家族のために。充電期間を経て思い切り働ける環境に感謝しながら。

自分のために、家族のために。充電期間を経て思い切り働ける環境に感謝しながら。

このストーリーのポイント

  • 南都銀行では法人営業を担当。「お客様に喜んでもらう」ことを自身の喜びとしてきた
  • 社内結婚したパートナーと話し合い、第二子の誕生後に半年間の育休を取得
  • 家族のためだけに過ごす充電期間を経て復帰。家族が増えて第2章がスタート

南都銀行はお膝元の奈良県で預金・貸出金ともにトップのシェアを誇る地方銀行だ。多様な働き方を希望する社員が長く活躍できるように、福利厚生の拡充に力を入れている。2022年度から男性行員が子の出生後、8週間以内に取得する育児休職を、最大4週間まで有給化(有給化する期間は、関西地銀で最長)とする制度や不妊治療にかかわる休暇制度も新設された。男女問わず、家庭と仕事の両立を図る社員が安心できる環境を整えている。

PROFILE
株式会社南都銀行

木本 一平

和泉支店

2013年 入行

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奈良出身。妻と3歳の長女、0歳の長男の4人家族。子育てや、家族との時間を大切にしている。旅行が好きで、長期休暇での遠出や、週末のゴルフが最近のリフレッシュ方法。

奈良が好き、奈良に貢献したいという人生の原点

奈良市よりも南にある奈良県御所市という小さな町が私の故郷です。保守的な考えの両親のもとに長男として生まれ、3~4歳くらいの時から「跡継ぎ」だと期待されて育ったこともあり、奈良を離れて暮らすことはあまり考えたこともありませんでした。京都市内にある大学にも奈良の実家から通っていました。

金融機関を志望したのは、お金を使った仕事は長く自分の人生にも役立つだろうと考えたのがきっかけでした。これから先の長い人生で切っても切れないお金のことを学べる仕事は魅力的だと思いました。とくに銀行なら、預金や融資だけでなく、証券や保険なども幅広く扱っています。関わる人の人生をより豊かにできる仕事ではないかと考えました。

大学4年時にはバックパックでオセアニアから南米、ヨーロッパ、アジアの15か国を順にめぐる世界一周の旅に出ました。世界のどこでもお金が動いている事実を知るとともに、旅行で訪れたどの街よりも穏やかな気候で災害の少ない奈良の美しさや住みやすさにも気づいた旅でした。自然も豊かで、大都市に近く若年層も生活もしやすいという希少性のある場所なんだと魅力を再発見したのです。

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成果を残すために他者とは違う工夫が必要

私たちの仕事は、お客様が抱える課題やニーズを共有し解決する事で、銀行にも収益が上がるWin-winの仕事だと思っています。双方の喜びが重なったとき、営業としてのやりがいは格別です。まさにそんな最高の仕事をできたと感じる出来事を、現在も勤めている和泉支店に異動後に体現できました。そのお客様は、50代のアパレルの卸売業をしている社長で、当行としてはぜひ取引をしたいので継続的にご提案をしてきましたが、なかなかご縁に恵まれない企業でした。お会いするお時間はいただけるものの、私もよい提案ができずに苦慮していたことを覚えています。ところが、ある日のこと社長の口から「投資できる不動産を探しているがなかなかよい物件が見つからない」という話をお聞きできたのです。私は、すぐにおすすめできる物件探しに乗り出しました。

銀行は直接物件を扱っているわけではないので、提携している大手の不動産会社に照会して、物件を探してもらうのがセオリーです。ただ、これではどこの銀行が調べても情報に差は付きません。当然、すでに取引している金融機関もすでに行っているはずです。そこで私は、社長が探している地域にある地元密着の小さな不動産業者にも協力を依頼したところ、狙った通りに掘り出し物の物件が出てきました。物件の情報を見た社長はとても喜んでくれ、すぐに購入を決断されました。

購入のためのローンは不要でしたが、このときの私の動きを認めていただき、ほどなく当行との取引が正式にスタートできました。大口のお客様を新規に獲得できたという営業面でのインパクトは大きく、このときに実践した「他の人がやらないことは何かを考え行動する」のは、今も私の得意パターンになっています。自分自身の成長を実感できる出来事でした。今の私は、入行する前に描いていた「地元の人に役立つ仕事」のイメージに近いと思います。

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半年間の育休を取得するという決断

2017年に社内の同期と結婚し、1年半後には長女が誕生しました。その間には奈良県橿原市内に戸建てを購入してプライベートも順調でした。そして2021年、第二子を授かったことが分かったタイミングで、育休という選択肢が頭をよぎりました。南都銀行に育休制度が整っていることは理解していましたし、会社としては取得を奨励しています。長女が生まれたときと異なり、今度は子どもふたりの世話が必要です。妻にかかる負担はかなり大きいだろうと考え「僕が育休取るのってどう思う? 取ってほしい?」と妻に聞いたところ、「取ってほしい」という答えが返ってきました。

支店長に相談したところすぐに快諾してもらえました。とはいえ、支店にいる営業は6名でうち1名が欠けてしまうわけです。上司や同僚に対して申し訳なく思う気持ちでしたが、「何も心配しないで」と快く送り出していただいたことには今でも感謝しています。育休の報告で取引先にお伺いしたときは、先述の社長などは驚かれていました。「時代が変わって働きやすくなったな、奥さんを支えなアカン」と励ましの言葉もいただきました。

育休は、子が2歳に達する日が属する月の月末まで取得できます。3か月では短すぎ、1年では長すぎるだろうと期間を半年に設定しました。あらかじめ子どもが生まれる日は分かっていたので、誕生の当日を育休のスタート日に定めました。3歳の長女の世話や保育園への送迎などが私の主な役割です。できるだけ家事も多く担当しました。朝から晩まで娘の相手が必要な週末は特に忙しく、気づいた頃には最初の3か月が過ぎ去っていました。後半になって家の中が落ち着いてくると、有意義な時間を過ごしていると感じられることが増えました。仕事へのやりがいは感じていたものの、やはり目の前の仕事に目まぐるしく追われていたことを実感しました。自分自身のキャリアや家族の将来について深く考える時間を確保できたことも大きな収穫だと思っています。もちろん一緒に過ごす時間が長かったので妻や娘は喜んでくれましたし、妻の両親からも家庭を第一に考えた決断に対して、感謝されました。子どもの誕生直後という二度とない時間を家族で共有できたのが本当によかったと思っています。

今思えば、半年という期間はやや長かったようにも感じます。大人と会話する機会が妻だけに限られていたので、最後のほうは「そろそろ仕事に戻りたい」という物足りなさも感じ始めていました。その分、復帰後は張り切って仕事ができたのは、結果的にちょうどよい長さの証だったのかもしれません。復帰する頃には再び仕事ができる感謝の気持ちが芽生えていました。

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復帰後のストーリーの作り方は自分次第-「選べる」ことが重要

復帰への不安はありませんでした。支店長や課長などが配慮してくれ、最初の1か月は客先へ営業には行かず、内勤で事務的なサポート業務に従事しました。私が不在の間に、担当者が1名補充されていたので、定例異動までは人員的に少し余裕があったことは私にとっても大きかったと思います。「育休が取れる」という制度の整備にあわせて、残される社員に過度な負担がかからないような仕組み作りも重要です。

現在、勤務が終わったらすぐに帰宅して妻のサポートをしています。やや体力的にはハードですが、営業の現場にも復帰でき、休暇前と同じかそれ以上に張り切って仕事ができるのはありがたいです。復帰後、同僚や後輩の男性社員から「育休を取得してどうだったか」「自分もとったほうがいいか」と質問される機会が増えました。私は「自分が取りたいかという思い以上に、パートナーの意向を尊重するのがよい」とアドバイスしています。私自身は、家族との時間、自分を見つめ直す時間も確保できるのは本当に良かったと思いますが、育休取得がどの家庭にも適しているとは限りません。女性のほうが早めに育休を切り上げて、先に職場復帰する家庭も今後は出てくるかもしれません。我が家は、妻もまもなく育休から復帰して「ふたりとも長く働きつつ、家庭のことも一緒にやっていく」という思いで一致しているので、南都銀行で働き続けたいと思っています。
また当行では、子供が産まれてから8週以内に取得する育休が、最大4週間まで有給となる「男性産休制度」が2022年4月から導入され、男性の育休も当時より更に取得しやすい環境が整っていると感じます。

私も復帰したからには再びバリバリやっていきたいです。現在は、課長の右腕のようなポジションを任されていますが、これからは自分自身が課長職、その上の次長職というより責任ある仕事を目指していきたいと思います。銀行内でマネージャーとしての役割を持ち、より高い視座を養うことが、経営者のお客様のよき相談相手にもなれるのではないでしょうか。
より多く、お客様とWin-Winの関係を築けていきたいですね。

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