新薬開発の醍醐味と、臨床で人を支える喜び。「CRC」なら、どちらのやりがいも実感できる。

新薬開発の醍醐味と、臨床で人を支える喜び。「CRC」なら、どちらのやりがいも実感できる。

新薬開発の醍醐味と、臨床で人を支える喜び。
「CRC」なら、どちらのやりがいも実感できる。

このストーリーのポイント

  • 研究と臨床の両方に携わる実感が得られると感じて、CRCに
  • 結果を焦らない指導のもと、着実に知識を吸収する
  • 患者さんとの関係性づくりに学ぶ、CRCならではの使命

医学系で学んだ専門性を活かそうと、CRCの道へ。実際はどんなバックグラウンドの人材も活躍できることがCRCの魅力だと気がついた。患者さんとのコミュニケーションを大切に、新薬開発に貢献する。

PROFILE
株式会社EPLink

K.Y.

大宮支店 新潟オフィス
2020年入社
大学院 医学系研究科保健学専攻

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栃木県出身。学生時代は仙台で過ごす。新卒でEPLinkに入社し、大宮支店新潟オフィスへ。OJT研修を経て、CRCとして主にがんセンターでがん案件を担当。4年目には仙台オフィスのヘルプのため、長期出張も経験する。

研究と臨床の両面に関われる

幼い頃の私は喘息で、入退院を繰り返していた時期がありました。とても辛くて苦しかったのですが、お医者様や看護師さんがそんな苦しみから私を救ってくれることに、子どもながらに“すごい!”と思っていました。それが“自分もいつかはこういう人になりたい”という気持ちに変わり、医療への道を志すことに繋がったと思います。

学生時代は病理学の研究に取り組みました。乳がんが専門で、がん細胞に出ているどの目印に対する薬剤を開発すればいいか、薬剤候補のカギを見つけられる点は、非常に面白かったです。
一方、中学から高校1年まで取り組んでいた陸上競技を、大学院生になって再開しました。学部時代はサークル活動で趣味として走っていたのですが、改めて競技としての陸上にチャレンジすることにしたのです。高校生の伸び盛りの頃に競技を辞めてしまったことへの悔いがあり、もう一度本気で走ってみようと思ったことが動機でした。勉強しながら競技生活を続けてきた部員も多く、その話を聞くと心から尊敬の念を覚えます。社会人となった今も私は陸上を続けており、朝晩、10km走っています。

就職活動で考えたことは、臨床と研究の両方を仕事でやってみたいということでした。研究生活は楽しかったのですが、やっぱり結果はなかなか出ません。目の前の患者さん、目の前の病気と向き合う臨床の現場で、結果の出るやりがいを感じてみたいと思いました。
そんなときに見つけたのがCRC(治験コーディネーター)という仕事です。
新薬開発というアカデミックな側面に携わりながら、同時に患者さんに向き合い、医師とともに臨床の経過を見ていくという点に、研究と臨床の両立を感じて面白いと思いました。 CRCならば、最大手はEPLinkです。そのためEPLinkに絞って就職活動を進め、希望していたとおりにEPLinkのCRCとしてスタートを切ることができました。

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医療系の知識は役に立つが、マストではない

配属先は大宮支店 新潟オフィスでした。私は栃木出身で、新潟県は冬にスキーに行ったぐらいで、縁もゆかりもありませんでしたから、正直なところ想定外の配属でした。人も土地も何も知らない中に飛び込む覚悟だったことを思い出します。
まったく未知の土地でのスタートではあったものの、仕事はとても楽しかったです。最初はOJTとして先輩に同行し、治験の現場を経験したり、先輩の仕事ぶりを見たりといったところから始まったのですが、就職活動で考えていたように臨床の最前線で患者さんや医師と接することができ、本当に面白かったです。
OJT期間、先輩は文字通り私を見守ってくれました。例えば治験のスケジュールを組む際も、途中で口を挟むこともなく、まずは私が一通り組んだ後に「こうすればもっとうまくいく」とアドバイスを送ってくれました。私だったらきっとすぐに口出ししただろうに、とても辛抱強く見守って、育ててくれたと思います。その方が力がつくと信じてくださったのでしょう。
「こうすれば治験をもっと早く始められて、患者さんの辛さを取ってあげられる可能性があるよね」という言葉にCRCという仕事の意義を感じ、深くうなずいたものでした。

約半年間のOJTが終わり、年明けごろから、独り立ちしました。
それまで先輩が見守ってくれていたのに、これからは自分1人で患者さんや医師と向き合わなくてはならないことに、不安はありました。だから一つひとつが勉強だと思って学んでいくしかないと決めました。この点は今も変わりません。
疾患が変わると治療法はまったく別のものになり、新たな治療法を学び直さなくてはなりません。その都度“私はこんなにも知らないんだ”と落ち込み、そして勉強します。今もその繰り返しで、勉強を重ねる以外にCRCとして成長する道はないと感じていますが、やりがいはとても感じています。

学生時代、医学系として研究に打ち込んだことは、きっとアドバンテージになると思っていました。しかし、現実には必ずしもそうとは限らないというのが実感です。
臨床に行くと、当然のことながら教科書には載っていないことにもたくさん出会います。医学用語はすんなり頭には入るものの、目の前の治療行為についてはなかなか理解できないことも珍しくありません。あまりに知らないことが多くて、一時は“私は何を勉強してきたのだろう”と落ち込んだこともありました。
けれど逆に言えば、医療系の知識の有無はCRCとしての活動にさほど大きな影響を及ぼさないということですから、専門知識のない方でもチャレンジできることになります。これは医療系出身として、身をもって感じたホンネです。

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患者さんに治療の道を開くために

最近、印象に残っているのは、4年目に仙台オフィスへ長期出張したことでした。当時、仙台オフィスでは新たな治験に向けて患者さんの同意取得に苦労しており、そのヘルプを依頼されたのです。
仙台は私が学生時代を過ごした懐かしい土地。着任した私は、治験の条件に合致する患者さんを医師が見つけやすいようにチェックリストを作成したり、患者さん向けのわかりやすいパンフレットを用意したりしました。その結果、治験に同意してくださる患者さんが増え、医師の手間も大幅に省くことができました。仙台オフィスメンバーからは「新潟に帰らないで、このまま仙台にいてほしい」と言葉をもらいました。
CRCとして治験に協力できたことに加え、同じ会社の仲間に仕事ぶりを評価されたことは、私にとって本当に嬉しい経験でした。

ある高齢の患者さんとの交流も心に残っています。
容態が優れない患者さんで、治験によってなんとか治療の道を開くことはできないかと思ったものの、惜しくも組み入れ基準に合致せず。治験の参加は見送りになっていました。
また、以前、別の治験をご案内した際、「怖いから」とお断りになったこともありました。私は再検査の道を探ると同時に、世間話も交えて親身なコミュニケーションを続け、関係構築に取り組みました。おばあちゃんと孫のような関係は築けたんじゃないかなと思っています。その結果、最終的に無事に基準をクリアでき、治験にご協力いただくことになりました。
ご来院などで負担をおかけしましたが、「頑張れたのはあなたのおかげ。とても一生懸命に対応してくれたから、私も頑張ってみようと思えたの。ありがとう」とおっしゃってくださいました。CRCという仕事を続けていて、本当によかったと思えた瞬間でした。

治験には非常に厳しい基準が定められています。患者さんの安全を考えれば、それは当然のことですが、治験の基準に合致しないということは、患者さんにとっては治療の可能性が狭まったことにもなりかねないわけです。この患者さんの場合、いったんは閉ざされた治験の道が、幸いにも再検査によって開かれることになりました。そのチャンスをふいにせず、患者さんにぜひ治験を受けていただきたいと思ったのです。この思いを受け取っていただきたく、親しい関係づくりに取り組んだのでした。
医師や看護師に遠慮して話せないようなことも、私たちCRCになら患者さんも話ができるケースがあります。
例えばいつもと違う靴を履いていることに気づいたら、そのことを話題にしてみます。「今日は靴がきつくて」という答えが返ってきたら、“ひょっとしたら足がむくんでいるのかも”と察することができます。「今日は寒い」と言っていたら、発熱を疑うことができます。忙しい医師や看護師に「靴がきつい」とは言い出しにくいでしょうが、私たちなら大丈夫。そんな関係を大切にしたいから、私は患者さんに話しかけ、ささいなことでも引き出せるような状況を心がけています。
これもCRCだから果たせる、大切な役目でしょう。

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母親になっても続けられる環境がある

OJTのことからもわかるように、私の所属しているグループはお互いに支え合うことのできる、素晴らしいチームだと思っています。プライベートでは、みんなでリレーマラソンにも出場するなど、チームワークは抜群です。これから後輩ができたら、私も先輩のように指導できるCRCになりたいと思っていますし、いつかは現在のグループ長のような人材になることが目標です。
そのためにも日々の勉強を重ねるとともに、より幅広い疾患について経験を積んでいきたいと思います。

いずれ結婚して子どもができても、CRCとしての仕事は続けていくつもりです。実際、グループには子育て中の“ママCRC”がいて、私にとっていいお手本です。
子どもが急に熱を出したり、急いで迎えにいかなくてはならなかったりしたときは、周囲のメンバーが快く仕事を引き受けて、送り出すことができる環境です。その様子を見ていると、きっと自分も他の皆も大丈夫と思えてくるのです。
スーパーフレックス制度を利用して、早く帰れたときなど「お母さんが早く帰ってきた」とお子さんが喜ばれるそうで、そういう話を聞いても、働きやすい環境なんだということを実感します。
私自身、プライベートでは陸上を続けることができており、休暇を利用して大会の遠征にも出かけておりますが、グループの皆さんが快く送り出してくださるおかげでリフレッシュすることができていますし、より仕事に打ち込むこともできています。

CRCという仕事を知っている方は少ないでしょう。私もそうでした。
医師や看護師になるには国家資格が必要ですが、CRCは、資格がなくても、新薬の開発を通じて医療に貢献できます。
病気に苦しむ人のために力になりたいという気持ちがあるなら、ぜひ挑戦していただければと思います。

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